ドリブルもキックも同じ基準でクリアできる(事を知ると思考が簡単になる)

スキルアップ 鈴木陽二郎 講師

YJRです

今回は、前回の続きですので、前回の記事をご覧ください!

○○と△△を分けて考えない。共通する基準が必ずある

↑の記事の締めであるように、今回は

  • つま先ドリブルとどのようにリンクするのか?
  • 認識の中心がボールにセットされている場合のあるある
  • 応用

等々をお伝えしていきます!

ドリブルを利用して、キックの基準も作っていく

「つま先ドリブル」では、「(目的地と正対し)目的地-ボール-自分が直線上」に立ちながら(並びながら)、目的地にボールと一緒に向かう事を基準にしています。

このような「(目的地に正対し)目的地-ボール-自分が直線上」の関係で立つこと(並ぶこと)を「立ちどころ」と呼んでいます。

そして、「立ちどころ」は、ボールとの適切な距離「スキマ」がないと成立しません。

ボールとの適切な距離「スキマ」は、歩くやジョギングの際に足が自動的に出ている距離(自然な一歩、歩くときには歩幅など考えない)として設定しています。

「立ちどころ」「スキマ」が自動的に発生している時は「認識の中心を目的地」セットされている状態です。

これらは成功する基準と設定し、「認識の中心が目的地」は全ての大前提としています。

「つま先ドリブル」では、「認識の中心が目的地」であると、「立つどころ」「スキマ」が自然と出て、「認識の中心がボール」であると非常にやりづらいです。

そして、「認識の中心は目的地」「立ちどころ」「スキマ」は、つま先ドリブルだけなく、「キック」において(もちろんキックだけじゃない)成功するための基準(ベース)となります。

元々、「認識の中心は目的地」「立ちどころ」「スキマ」「トン」(反力を貰う)など、キックで超重要にしている要素を、キック以外で簡単にトレーニングに出来ないか?

と考えたときに、「つま先ドリブル」のトレーニングを思いついた経緯があります。

やってみると「認識の中心がボール」になると起こる事象が「つま先ドリブル」では見えやすい事に気づき、私のトレーニングでは導入部分に行う事が多くなりました。

認識の中心が目的地orボールによって、起こる事象は過去記事にまとめてありますのでご覧ください。

つま先ドリブルが上手くいく認識の見極めとは?

つまり、キックで重要にしている要素を、「つま先ドリブル」や「アウトサイドターン」を利用して、基準を作り、そして基準が共通で有ることを理解してもらい、トレーニングしていくことになります。

「立ちどころ」の応用とは?どんな形になるのか?

上記を踏まえ、「つま先ドリブル」と「アウトサイドターン(方向転換はアウトサイド)」の「立ちどころ」をリンク(基準を同じに)し、解決していきます。

図を見て頂くとわかりやすのですが、「つま先ドリブル」は目的地と正対しているので、「目的地の認識」「立ちどころ」を作るのは簡単です(勝手になっています)

しかし、「アウトサイドターン」は、方向転換する前は目的地とは正対していませんよね?

では、「アウトサイドターン」でも、「つま先ドリブル」と同じ基準である、「立ちどころ(目的地-ボール‐自分)」になるとどのような形になるのか??

図の通り、軸足が「スキマ」を保ち、進行方向の延長線上のボールの後ろ側に立つ(着く)ことで、「立ちどころ」が成立し、ボールに触る構図は「つま先ドリブル」と「アウトサイドターン」は同じになり、同じ基準でクリアしたことになります。

特に左右に動きがあると、ボールを追いたくなってしまいますが、それでは同じ基準でクリアできなくなってしまいます。

そうならない為に、ボールに向かうのではなく、目的地と目的地の延長線上を認識する必要があります。

なぜなら、目的地と目的地の延長線上が自分の立つ場所(軸足を着ける場所)を決めてくれるからです。

それが、「認識の中心が目的地」であることになります。

以下の動画も参考になりますので是非。

認識の中心がボールにセットされている場合のあるある

「立ちどころ」が成立しない、「つま先ドリブル」と同じ基準でクリアしていないあるあるNGはこちらです

まずボールを触り(コントロールし)にいく(ボールに触る足を延ばしてしまう)と、図のような形になります。

まずボールを触りにいってしまう(ボールに触る足を延ばしてしまう)ので、軸足は動かず目的地の延長線上で立てません(着けません)

となると、「つま先ドリブル」とは別の解決方法になってしまうのでNGとしています。

そして、「立ちどころ」「スキマ」が成立しない場合は、「認識の中心がボール」にセットされている状態が非常に多いです。

「立ちどころ」「スキマ」が成立しない「認識の中心がボール」にセットされている状態でのキックもNGとしています。

そもそもとしてキックの基準とも繋がらない行為はNGとなるわけです。

ちなみに、この「まずボールを触りにいってしまう行為」は、典型的な「認識の中心がボール」にセットされている状態です

以下に「認識の中心」によって変わる行為についてはまとめてあります。

ついつい足を伸ばしてしまうのは○○だから

この状態で蹴り込んだとしても、うまくいかないのは目に見えています。

ですので、ドリブルを利用して、「認識の中心がボール」になっている事を見えやすいする仕掛けになっています

踏まえて

前回、紹介した動画を上記の観点でご覧ください!

軸足が動きまくってるのが、見えやすくなったと思いますし、ボールにすぐ触るのも見えやすくなったと思います。

アウトサイドターンは軸足を柔らかくしないでいいですよ。普通で大丈夫です!この辺もキックと繋がりがある部分ですので改めて書きたいと思います!

この記事を書いた人鈴木 陽二郎鈴木 陽二郎
(株)エフネットスポーツ
FFCカレッジフットサルリーグ担当
新しい概念を吹き込んで上達に導く“フットボールコンセプター”
今まで、小学生から社会人まで男女を問わずフットボールを教えてきた。また、その理論や新しい概念(コンセプト)を提案して上達させるアプローチはプロにも評価されおり、現役Jリーガーからのサポート依頼は絶えることがない。育成においては、2014年よりキックの上達に特化した「蹴り方教室」主宰し、社会人をはじめ、小学生から大学生チームを指導して、数時間で「ボールの球筋が格段に変化する」「メニューをこなしていくと、自然に考える力と技術が身につく」など、すぐに圧倒的な結果が出る事例多数。また、「概念を変えることでプレーが上手くなる」という上達アプローチは、多くの指導者に影響を与え、日本代表の長友佑都選手の専属コーチである鬼木祐輔コーチなど、多くの優秀な指導者から絶大な支持を受けている。
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