選手を指導する際は両足指導と利き足指導どっちがいいのか

檜垣裕志 トレーニング

日本は、育成年代からの指導において、世界一両足指導が多い国だと思います。

それは、強豪国からの指導メニューをそのまま鵜呑みにしているからです。

ブラジルでもスペインでも、強豪国では両足を使う練習メニューはあります。

しかし、彼らはそのメニューを行えるだけの個のベースがあることを、知らなければなりません。

利き足の重要性

先日行われた、東京オリンピック金銀銅のブラジル・スペイン・メキシコの選手たちを見ても、利き足の重要性はあきらかです。

そんな彼らの国での練習メニューは、日本となんら変わりはありません。

練習メニューに変わりはないのに、なぜ、日本の選手と彼らとはボールの持ち方が違うのでしょう?

それこそが、育成年代からのサッカーに違いがあるからです。

育成年代のサッカーの違い

強豪国では、子どもたちは自然にサッカーをやります。

さらに、そのサッカーはプロと変わらない勝負のサッカーです。

勝負のサッカーとは、

  • ゴールをするため
  • ゴールさせないため

のサッカーです。

例えば、自分自身がボールに触れたら、そのボールは相手に取られてはいけないわけで、いかに効率的にゴール出来るかの判断によるサッカーがあります。

そのためには、

  • 自分の一番得意な利き足でボールを持つ
  • 利き足にボールを置く

というのは、自然なことです。

だから、彼らが「利き足中心」なのは、自然であり当たり前なことなのです。

日本はどうか?

では、日本はどうかというと、強豪国とはまるっきり違います。

サッカーは、習い事であり教えてもらうスポーツです。

例え自らサッカーを始めたとしても、強豪国のような環境は日本にはありませんから、そんな感覚でサッカーをしている子たちはいません。

ボールコントロールだけじゃなく、サッカー観やサッカーの感覚など、日本ではすべてが大人による大人のための大人が教えるサッカーなのです。

大人中心でも良い

日本は、強豪国と比較するとプロサッカーの歴史は非常に浅く、サッカー自体も強豪国のように生活に溶け込んではいません。

強豪国のように、子どもたちが常にサッカーを見て触れるような環境ではないですから、日本の子どもたちのサッカーへの感覚や考え方は別物です。

だからこそ、大人中心であって良いですが、それは大人が良い方向に導くことができるかです。

大人が間違ってるのが日本

日本の大人たちの

  • サッカー観
  • サッカー感覚
  • サッカー指導

がもっと正しければ、日本はもっともっと強くなるでしょう。

日本は、プロ化してから急激に発展しました。

それは、以前よりサッカーが広まったことがあります。

しかし、昔から

  • プロになるような選手
  • 海外で活躍するような能力のある選手

は存在していて、彼らは日本の指導のおかげではなく、もともとプロになるべくしてなった者たちです。

問題は、指導によって個が上手くなるサッカー指導はほとんどなく、上手くなれる選手を潰していることがたくさんあります。

利き足指導

利き足による指導は、ようやく脚光が当たるようになりましたが、まだまだ少数派です。

今回のオリンピックでは、久保建英選手や三苫薫選手という育成年代で、川崎フロンターレにて利き足指導を受けてきた選手がいました。

その指導をした高崎コーチの記事を、紹介します👇

強豪国では当たり前でも

強豪国では、子どもたちはサッカーを始めたときから皆利き足からスタートとし、利き足中心で利き足がどんどん上手くなり、プロサッカー選手へとつながります。

これは利き足の指導ではなく、強豪国では当たり前の感覚なのです。

というより、人間なら自然な感覚です。

その自然な利き足の感覚から質や精度によって、プロへの道につながるかどうかで、プロになるような子たちはクラブに入った時点でその基礎があるのです。

しかし、日本ではその基礎がない子どもたちに無理矢理両足指導をしているわけで、強豪国のクラブチームに入れる選手と同じメニューをしたところで基礎は身に付きません。

それどころか、ただ両足でボールを触らせて、フォームも質も精度もめちゃくちゃになっています。

あえて利き足指導

だからこそ、日本ではあえて利き足指導をしなくてはいけないのです。

環境が変われは、その環境にあった指導が必要です。

強豪国の上辺だけを真似ても、強豪国にはなりません。

日本の今に必要な指導、いやその子自身を見て、その子自身にとって今必要な指導が出来なくてはいけません。

それこそが本当の個の指導であり、それが出来るのが本物のプロの指導です。

利き足という観点から、上手くなることは確実です。

僕自身は、プロとして、さらに上手くなることをいつも考えて指導にあたっています。

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この記事を書いた人檜垣 裕志檜垣 裕志
1970年生まれ 石川県出身。ブラジル選手権一部リーグに所属するチーム。日本国籍者としてプロ契約した2人目のサッカー選手。ブラジル選手権一部リーグのポルトゲーザなどで活躍。当時、ゼ・ロベルト(2006 W杯ブラジル代表)とともにプレーをした経験もある。
FIFA(国際サッカー連盟)公認コーチライセンス、
CBF(ブラジルサッカー協会)公認コーチライセンスを保有
圧倒的なテクニックと確立された指導法には定評がある。現在、明光サッカースクール、東京スポーツレクリエーション専門学校などで、子どもたちにサッカーを指導している。
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