ボールを持てる選手になるために意識したいこととは?

檜垣裕志

ボールコントロールレベルが未熟でも、ボールを持てる感覚を少しずつ身につけさせる必要はあります。

もちろん、普段から利き足のドリブル練習リフティングトレーニングは絶対に必要です。

本当にボールを持てるようになるために、ボールコントロールレベルを上げていくのは当たり前のことですから。

ボールを持てるようになるためには、ボールを持てる感覚とボールを持てる技術を並行して覚えていく必要があります。

ミニゲーム

ミニゲームって、ものすごく重要です。

育成年代での8人制サッカーのグランドは、広すぎです。

8人制にしてボールをたくさん触れると言うけど、11人から8人にしてグランドの広さが変わらなければ、そのスペースを有効活用できるのは、

  • 足が速い
  • フィジカルが強い

そんな子たちが有利なだけです。

それよりもミニゲームをたくさんやった方が、確実にスキルも判断力も身につきます。

ボールを持てるようになるためにも、ミニゲームは最も有効です。

たくさんボールを触れるように

グランドの広さを変えずに11人制から8人制にしてもボールをたくさん触っても、技術力向上にはつながりません。

それなら、ミニゲームでたくさんボールを触った方が絶対に良いです。

ミニゲームの方が、よっぽどたくさんボールを触れますから。

たくさんボールを触れるミニゲームこそが、ボールを持てる感覚が上がります。

ゲームでボールを持てる感覚を

ミニゲームでボールにたくさん触れてボールを持てる感覚を養わせることが、大切です。

サッカー選手として判断力を養うためにもミニゲームは有効ですが、彼ら自身が自ら判断できる選手になっていくには、まずは「ボールを持てる感覚」が必要です。

それなしに判断をさせようとしても、それは大人の言いなりです。

自ら判断できる選手になるには、

  • ボールを持てる感覚
  • ボールを持てる技術

があってこそです。

良いボールの持ち方

利き足でボールを持つことは、それはそれで良いことです。

  • 利き足でボールを持つ
  • 利き足の前にボールを置く

ことで、周りを見て次のプレーにつながりやすくなります。

しかし、ただ利き足でボールを持つだけではいけません。

利き足でボールを持って利き足側にボールを持っていくことが、良いボールの持ち方の基本と思ってほしいです。

悪いボールの持ち方

強豪国の子どもたちと日本の子どもたちは、ボールの持ち方が違います。

強豪国の子どもたちの中でも良いボールの持ち方をしている子は、必ず

  • 利き足でボールを持つ
  • 利き足にボールを置く
  • 利き足側にボールを運べる

これが出来ています。

日本では、両足の間にボールを置くという間違った指導が多々ありますから、この時点で強豪国とは違います。

さらに、両足で適当にボールを触らせ、両足、両足とうるさいくらいの指導をしている人たちが多いので、

  • ボールの持ち方
  • ボールの置き場所

が、めちゃくちゃになります。

利き足側にボールを運ぶ

僕も現場で指導していますが、利き足のポイントの技術について、ほとんどの人は理解していません。

「利き足」という言葉だけを捉えていて、本質の部分を考えようとしてないからです。

他の両足指導より利き足指導の方が間違いなく良いですが、それだけでは絶対にダメです。

  • 利き足にボールを置く
  • 利き足でボールを持つ
  • 利き足側にボールを運ぶ

これが正しく出来ているかどうかですから。

そこで、利き足側にボールを運ぶということですが、それこそがボールの持ち方の良さに大きくつながる部分です。

スーパースターのメッシやネイマールは、自分の利き足側ではない逆足サイドでプレーすることがあります。

彼らは、必ず

  1. 利き足にボールを置き
  2. 利き足でボールを持ち
  3. 利き足側にボールを運ぶ

というボールの持ち方が出来ています。

だからこそ、切り返しも役立つし、どこにでもボールを運ぶことが出来るのです。

特に、利き足側にボールを運ぶという癖は、非常に重要です。

利き足側にボールを運ぶということには、また改めて詳しくお伝えしたいと思います。

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この記事を書いた人檜垣 裕志檜垣 裕志
1970年生まれ 石川県出身。ブラジル選手権一部リーグに所属するチーム。日本国籍者としてプロ契約した2人目のサッカー選手。ブラジル選手権一部リーグのポルトゲーザなどで活躍。当時、ゼ・ロベルト(2006 W杯ブラジル代表)とともにプレーをした経験もある。
FIFA(国際サッカー連盟)公認コーチライセンス、
CBF(ブラジルサッカー協会)公認コーチライセンスを保有
圧倒的なテクニックと確立された指導法には定評がある。現在、明光サッカースクール、東京スポーツレクリエーション専門学校などで、子どもたちにサッカーを指導している。
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