2つのトレーニングで、長所を伸ばして短所を克服
三浦です。
サッカーの練習方法として、ゲームに勝るものはないと言われます。
しかし、コーチとしては、毎回の練習でゲームばかりするわけにはいきません。
ゲームでやろうとしてできなかったプレーをトレーニングしたり、新しいスキルを身につけるためには通常のトレーニングが必要です。
コーチの方々は、試合での成果をイメージしながら、よりリアリティがあってゲーム結果に直結するようなトレーニング方法を考えています。
似たようなトレーニングがあっても、トレーニングにはコーチのサッカー論や個性が現れますね。
私は
- 仲間を使う
- 仲間を助ける
というコンビネーションをトレーニングで身につけて欲しいので、それらを目的としたメニューが多くなります。
ところで、サッカーのトレーニングには、大きく分けて2種類があることはご存知でしょうか。
目次
2種類のトレーニング方法
ひとつは、クローズドスキルのトレーニングです。
クローズドスキルのトレーニングはボールを用いますが、ひとりで行うことができます。
奪おうとする相手は、つけずに行います。
もうひとつは、オープンスキルのトレーニングです。
ボールを用い、相手もつけて行います。
より実践に近い練習方法です。
クローズドとオープンの使い分け
クローズドとオープンは、練習方法の分類なので優劣はありません。
サッカーを始めたばかりの選手ならクローズドから始めて、オープンに移行することが普通でしょう。
ただし、ゲームやオープンを並行して行わないと、クローズドスキルは「練習のための練習」になりかねません。
繰り返し練習はクローズドスキル
キックやコントロールなど、ボールコントロールのトレーニングは、クローズドスキルで上達することができます。
リフティングやドリブルも同じく、ひとりで行うことができます。
ボールタッチやボディバランスなどのトレーニング効果があります。
いわゆる「繰り返し練習」ですね。
クローズドの練習で自信をつけてから、オープンの練習で発揮するようにすると、上達を実感できることでしょう。
自主練習や自宅での練習はクローズドスキルのトレーニング
例えば、コーンを使ってドリブル練習をすることは、クローズドスキルのトレーニングです。
サッカーを始めたばかりの段階では、このように相手をつけずにボールコントロールのトレーニングすることが必要な時期があります。
自主練習でも、相手をつけてのトレーニングも出来ますが、ひとりで行うトレーニングはクローズドになります。
大事なことは、クローズドでも少しずつ難度をあげていくことです。
リフティングなら、3回ごとに頭上より高く上げてみるとか、上げたときにいったん地面に手をついてみることです。
こんなことをしたら難しくなるだろうなという工夫をしてもよいですし、もちろんコーチに相談することもよいでしょう。
オープンスキルはチーム練習で集中して取り組む
オープンスキルのトレーニングは、チーム練習で行います。
ボールを奪おうとする相手に奪われないようにすることだけが目的ではなく、相手の逆を取ることや相手の動きを予測するなども学べるからです。
コーチが練習目的を伝えてくれますが、その目的をしっかり意識しましょう。
ボールをもらう前に回りを見ておくこと。が目的であるなら、
- 回りを見るとはどういうことか
- 何を見ればいいのか
をしっかり考えましょう。
ボールを持ってから動き出す相手を意識するよりも、ボールを持つ前に相手を意識しておくことが大事です。
試合(ゲーム)はオープンスキルの連続
オープンスキルのトレーニングは、試合に直結します。
- 試合中ならどう動くのか
- 試合で同じような場面があるか
試合での状況をイメージすることが上達の秘訣です。
少年サッカーは8人制なので、自分以外に15人の選手がいます。
ゴールの位置やコートは固定されていますが、選手たちは常に動いています。
- ボールに関わっている選手
- やや遠い位置の選手
- 遠くにいる選手
などがいます。
オープンスキルは、ボールに関わっている選手同士のスキルになります。
ボールをめぐる攻防はほんの一瞬ですが、試合中は何度も繰り返されます。
1対1の攻防で有利にプレーすることが、試合の流れを変えます。
クローズドとオープンを繰り返して自分の長所を伸ばし、短所を少なくしていきましょう!
小学4年生からサッカーを始め、中学、高校、大学、社会人とサッカーを楽しみつつ、大学生の頃からコーチングの道を歩み始め、指導の楽しさも知る。現在アラフィフのサッカーマンである。理論派でありながら熱い血潮を持つタイプ。サッカーの本質を突く指導がモットー。現在は、東京都のある街クラブでヘッドコーチを努めている。
好きな選手は故クライフ、そして自分の姓と同じ三浦カズ!好きな指導者は、森保監督の育ての親とも言えるオフト、そしてオシム。座右の銘は「諦めたらノーチャンス」。チーム運営や保護者対応などにも詳しく、近年はメルマガやブログへの寄稿活動も行っている。
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