「面」を意識するだけでサッカーの上達スピードが早くなる!

スキルアップ ドリブル 三浦直弥 講師

三浦です。

U12選手権が終わり、現在は5年生チームや4年生チームの強化を行っています。

基礎練習がメインですが、サッカーの本質を意識出来るような練習方法はないものだろうか。

そんなことを考えるようになりました。

ボール扱いの基礎や基本を指導する時に、あることを意識するだけでプレーが変わる。

そんな気づきがありました。

その一部について紹介します。

サッカーは「面」を意識すると上達する

ボールを扱う上で、ボールに触れる体の部分を「面」として意識することでいつものキック、トラップ、ドリブルが変わることに気づきました。

具体的どういうことか説明します。

例えばインサイドキックです。

ボールを蹴る部分を点として意識している選手が多いと思います。

点ではなく、カカト、くるぶし、親指の付け根の3点を結ぶ三角形の面を意識することで、キックに変化が生まれます。

ボールを点でキックするのと、面でキックするのと何が違うか。

それは、面の角度でボールに与える力が変わるということです。

さらに、面の角度で正確さを意識することが出来るようになります。

また、面を作るという意識によって足首を固定するという感覚が生まれます。

これは、インサイドトラップも同じです。

インサイドの面でボールをとらえることで、ファーストタッチの質が変わります。

点でボールをとらえるのではなく、面としてとらえることで足首と地面の角度でボールをコントロールする意識が生まれます。

このような「面」を使ったボールコントロールについて、すでに指導や練習に取り入れている方もいるでしょう。

もし取り入れていないのであればぜひ試してみてください。

インステップキックも面でとらえよう

インサイドキックは広い面を作ることが出来ますが、インステップキックはどうでしょうか。

足の甲からつま先にかけて曲面になっているので面という意識を持ちにくいかもしれませんね。

でも、小さいけれど面を意識することで、インステップにもスイートスポットがあることに気づきます。

つま先側は強いボールを蹴ることが出来ませんがコントロールしやすい部分です。

足首に近い部分は強いボールを蹴ることが出来ますが、微妙なコントロールは難しいかもしれません。

どんなボールを蹴るかという目的に合わせて足の面の作り方に変化を持たせられることが出来ると球種が増えます。

苦手なヘディングや胸トラップも「面」を意識しよう

ヘディングはおでこにしっかり当てようと指導していますが、おでこを指差して「点」を意識してしまいがちです。

おでこも曲面ですが、ボールをとらえる中心部分は点というより「面」ではないかなと思います。

面なので角度をつけることでボールを跳ね返す方法を変えることが出来ます。

正面からのボールを正面に返す場合は直角に当てます。

左右に振りたければ角度をつけて当てます。

意識しなくとも面で捉えているかも知れませんね。

ボールを扱える体の部位で一番大きな面はどこでしょうか。

じつは「胸」なんですね。

でも、小学生の苦手なトラップの上位に胸トラップが入っています。

ボールが当たると痛い、逃げながらトラップするから思ったところにコントロール出来ない。

そんな小学生が多いです。

胸をしっかり張って面を作ること、ボールの下に胸を入れようとすればボールを浮きますし左右に角度をつけて次にプレーしやすい方向にコントロールすることが出来ます。

胸を引いてクッションコントロールを指導する光景を見ることがありますが、胸を引くって難しいですよね。

向かってくるボールに軽く当てることでボールの勢いを吸収することが出来るはずです。

足でボールをコントロールする場合と同じなのですが、足でのコントロールで足を引く場面は少ないはずです。

面を意識することでこんな効果もある

面は体の正面とも言えます。

つまり顔がある方向ですね。

目がついている方向です。

何が言いたいかというと「視野」のある方向が体の正面だということです。

ボールを扱う時に視野を意識することはとても大事です。

コート内が見える、味方、相手が見える、ゴールが見える。

そのような状況でボールを扱えればチャンスを作ることが出来ます。

一方、体の正面が相手ゴールに向いていない時はどうでしょうか。

なんとか前を向こうとするか、味方のフォローを求めるか。

攻撃しずらい場面ですね。

体の正面でボールを扱うこと、相手ゴールが見えるようにプレーすること。

これだけでプレーの質が変わってくると思います。

ぜひ練習に取り入れて見てください。

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この記事を書いた人三浦直弥三浦直弥
小学4年生からサッカーを始め、中学、高校、大学、社会人とサッカーを楽しみつつ、大学生の頃からコーチングの道を歩み始め、指導の楽しさも知る。現在アラフィフのサッカーマンである。理論派でありながら熱い血潮を持つタイプ。サッカーの本質を突く指導がモットー。現在は、東京都のある街クラブでヘッドコーチを努めている。
好きな選手は故クライフ、そして自分の姓と同じ三浦カズ!好きな指導者は、森保監督の育ての親とも言えるオフト、そしてオシム。座右の銘は「諦めたらノーチャンス」。チーム運営や保護者対応などにも詳しく、近年はメルマガやブログへの寄稿活動も行っている。
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