ペナルティエリアの中ではトラップする余裕もない!
先週から引き続き「シュート力アップ」の練習方法についてお伝えしています。
相手ゴール前でボールを持ってシュートを放つという基本について解説しました。
テーマは、
・ファーストタッチで前を向く、シュートを打った後もバランスを崩さない
というものです。
この練習では、シュートのキックを含めると「ツータッチ」でのシュートになります。
シュートを成功させるためには、ファーストタッチが大切ですが、どんなファーストタッチが「よいファーストタッチ」なのでしょうか。
■足先だけのタッチがファーストタッチではない
ファーストタッチが大事というと、インサイドやアウトサイドでタッチして1~2mのエリアのどこにボールを置くかという事を意識しがちですね。
ここではもう少し広いエリアで考えてみましょう。
相手ゴールがあって、相手ディフェンダーがいる状況でボールを受ける訳ですが、この場合、どこでボールを受ければ相手をかわしてシュートを打てるか?という事も考えて欲しいです。
ゴールにシュートが吸い込まれる逆算をする場合、シュートを放つボールの起動はグラウンダーでしょうか、ライナー性のボールでしょうか、ふわっとした浮き玉でしょうか。
コースは、ニアポスト、ファーポストのどちらでしょうか。
蹴り足は右足?左足?その足はゴールに対してイン?アウト?
その蹴り足でシュートを打つとき、欲しいボールはどの位置?
止まって受けるのか、走りながら受けるのか?
もちろん、走りながら受けることを推奨しますが、どこからどんな角度で走るのか?
シュート1本打つだけでこのようにいろいろな事を考える必要がありますが、これを子供たち、選手に全て考えさせることはちょっと無理があります。
コーチが整理する必要があります。
■3つのポイントに絞ってみる
・得意なキック
・動いて受ける
・相手ディフェンダーの位置を意識したファーストタッチ
この3つに絞ってプレーさせて見ました。
相手ディフェンダーの位置を見ながら、動きながらボールを受け、シュートを打ちやすい場所にファーストタッチでコントロールして得意なキックでシュートを打つ!
ゴールに入れるためのボールの軌道やコースは、ゴールが教えてくれます。入れば正解です。
決め手は、シュートしたボールの質とそのボールを蹴るためのファーストタッチ、よいファーストタッチのために相手を見ておくことです。
■3つに絞ったテーマの中でもキックにこだわってみる
選手が時間をかけて磨く必要があるファーストタッチや相手を見るという
能力はさておき、ここでは「シュートの質」にこだわりました。
つまり、ゴールの枠に吸い込まれるためのキックです。
フリーキックのように、止まったボールを蹴るのではなくボールを受けてコントロールしてゴールに向かってボールを蹴るというスキルを磨く必要があります。
ここでのトレーニングテーマは
・キックした後にボールの方向に向かって走る
・その時、バランスを崩さない
・コントロールからボールを追って走るまでバランスを崩さないこと
僕はとにかくバランスにこだわっています。
ボールを蹴る瞬間が頂点ではなく、蹴ったボールを追うことが目的ということです。
シュートは時間とスペースとの戦いです。
わずかなスペースで瞬間的なスキルが必要になります。
相手ディフェンダーとの競り合いの中でバランスを崩すこともあります。
ノープレッシャーの練習ではバランスを崩している場合ではないということですね。
■ペナルティエリアの中ではトラップする余裕もない!
今回のテーマは、ペナルティエリア外からゴールを狙うというものでしたが、次回は「ペナルティ内のワンタッチシュート」について解説します。
サッカーではシュートは特別なスキルですが、選手全員にスキルアップして欲しいと考えています。
たとえ自分のポジションがセンターバックだとしても、少年サッカーの場合は大人の11人制サッカーの中盤(ボランチ)という感覚で攻撃参加して欲しいです。
シュート数が増えることが、チーム力アップのバロメーターになります。
積極的に打ちましょう!
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