サッカー選手として、将来に繋がることとは?

檜垣裕志

特に育成年代は、一人一人の成長度合い、成長スピードが違います。

  • 身体が大きい子
  • 小さい子
  • 足が速い子
  • 遅い子

など、身体的成長度合い、成長スピードが違いますから、長い目での指導がとても重要です。

大人が勝ちたい、勝たせたいなどのエゴで選手選定をしてしまうと、個々の成長を見誤ります。

では、育成年代の成長とはなんなのでしょうか?

育成年代の成長とは

  • 大人の価値観
  • 大人のやらせたいサッカー

で見てしまうと、、

  • 試合での動き
  • 試合での判断

など、大人がやらせたいことが出来たことで成長という捉え方になります。

子供にとっては、褒められれば嬉しいですから、それはそれで勘違いしてしまいます。

そうなると、大人の価値観のサッカーが出来ない子は、成長してないということになります。

チームとして、レギュラーかレギュラーでないかという括りは、成果・成長としてあります。

しかし、その前に、普段からどのように成長していくことが正しいのかを見極めることが出来ないと、本人を本当に成長させることが出来ません。

個の成長とは

サッカーでもどんなスポーツでも、「心技体」はとても重要で、それぞれに成長が必要です。

それも踏まえた上で、サッカー選手としてどうなることが成長であり、上手くなっていると言えるのがわかっていなければなりません。

それは、「ボールを持てるようになる」ことに目を向けることが最も重要です。

なぜなら、ボールを持てなければ、自らの判断でサッカーは出来ないですし、逆にボールを持てれば、自分で判断し、自分で何かが出来ます。

そして、何よりもサッカーが楽しくなります。

サッカーはボール競技ですから、ボールを持てる技術があればあるほど、サッカーを楽しめます。

だからこそ、「ボールを持てる」ことが、本当の成長として重要なキーワードとなります。

ボールを持てるって?

では、ボールを持てるとはどういうことなのでしょうか。

例えば、自分の能力が相手より高ければ、活躍出来るでしょう。

それと同じように、自分が相手より技術が上であれば、ボールを持てて、試合での良い判断に繋がります。

そう考えると、相手というのは上には上がいますから、「自分の技術、能力」については、とことんレベルアップを目指していかねばなりません。

しかし、「ボールを持てる感覚」については、早い段階で気付かせる必要があります。

ボールを蹴ってばかりの環境では、決して身に付きません。

ですから、どのように指導していくか、または、どのような指導が大切なのかを考える必要があります。

「利き足のポイントの技術」とは、「ボールを持てる」という意味もあります。

だから、

  • 利き足のドリブル
  • アウトのターンの練習
  • 利き足のインステップのリフティング

などを常に伝えているのです。

このような単純な練習でも、一人一人それぞれが「ボールを持てる感覚」には必ず繋がります。

この「ボールを持てる感覚」というのが一番重要で、その感覚があるから「ボールを持てる技術の質や精度」を求めていくことの重要性を知ることが出来るのです。

「ボールを持てる感覚」がないと、ボールを持つ意識がありませんから、自分の中のサッカーの楽しさや自分自身で判断して何かをすることが出来ません。

ボールを持てる感覚を養う上でも、利き足の技術は非常に大切ですね。

そして、ボールを持てる感覚こそが、将来への本当の一歩と言えます。

この記事を書いた人檜垣 裕志檜垣 裕志
1970年生まれ 石川県出身。ブラジル選手権一部リーグに所属するチーム。日本国籍者としてプロ契約した2人目のサッカー選手。ブラジル選手権一部リーグのポルトゲーザなどで活躍。当時、ゼ・ロベルト(2006 W杯ブラジル代表)とともにプレーをした経験もある。
FIFA(国際サッカー連盟)公認コーチライセンス、
CBF(ブラジルサッカー協会)公認コーチライセンスを保有
圧倒的なテクニックと確立された指導法には定評がある。現在、明光サッカースクール、東京スポーツレクリエーション専門学校などで、子どもたちにサッカーを指導している。
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