日本のシュート数が少ないのは、シュートで大切なことを知らないから?

三浦直弥

三浦です。

9月に入りましたが、相変わらずの厳しい残暑に加えて台風の影響もあり、練習や試合に影響が出ているチームがあると思います。

三浦のチームもそうです。

いつものグラウンドは、ぬかるんで練習になりません。

体育館やフットサルコートを借りて練習しようと、予約を入れまくっています。

貴重な練習なので、練習効率を上げることは大事です。

サッカーは、どんなグラウンドコンデションでも試合をするスポーツです。

ぬかるんだグラウンドでも、練習は出来ます。

しかし、10月に予定されている「全日本U12サッカー選手権」の予選会場はすべて人工芝グラウンドの予定なので、今のこの時期は人工芝に慣れておきたいと考えています。

そして、今のチームの課題である「コンビネーションからのシュート」を練習するためには、どろんこグラウンドでは無理なのです。

全国各地で、全日本U12サッカー選手権の申し込みや組み合わせが行われています。

6年生にとって最後の公式戦となる大会だけに、納得のいく練習をして本番で実力を発揮して欲しいと考えています。

ヨーロッパの海外組をお手本に

フットサルコートは、予約制なので待ち時間が出来ます。

選手たちの会話を聞いていると、話題は海外サッカーのようです。

メッシの退団騒ぎがあったので、サッカー選手でなくても気になりますよね。

話題の中心は、メッシや久保、乾や岡崎などです。

これらの選手のパスやシュート、そしてドリブルについて話が盛り上がっています。

シュートのパターン

三浦がその話に割り込んで

シュートのパターンってどんなものがある?」

と問いかけました。

すると

  • 混戦の中をドリブルで突破してシュート
  • クロスボールを頭やボレーなど「点」で合わせるシュート
  • スルーパスやワンツーなど味方との連携からのシュート
  • ペナルティエリアの中に走りこんでこぼれ球を押し込むシュート

なかなかいい答えが帰ってきました。

それぞれの選手のプレーが思い浮かびます。

シュートで一番大切なことってなんだろう」

と問いかけました。

シュートで大切なこと

選手たちの答えは

  • 正確なキック
  • キーパーのいないところを狙う
  • 相手がブロックする前に打つ
  • 遠目から狙う
  • 相手をかわしたらすぐに打つ

というものでした。

「みんなの答えは間違っていないけれどもっと大事なことがあるぞ

選手たちはキョトンとしていました。

ミスを恐れないこと

選手たちに、去年の試合のスコアブックを見せました。

対戦相手、得失点、メンバーなどが書いてあります。

三浦がスコアブックを書く時に、注目していることがあります。

それは、シュートを打った本数と打たれた本数です。

そのシュートが枠内に飛んだか、枠外だったかについても書きます。

その場ではメモ程度ですが、試合後にビデオを見ながら確認しています。

「シュートで大事なことは、シュートを打つってことなんだ」

海外の有名選手でもシュートを外しているけど、入れようと思って打っているはず。

シュートが入らないからと言って、がっかりしていたら次のシュートが打てない。

「サッカーで大事なことは、ミスを恐れないでプレーするということだよね」

これは、選手たちもよくわかっています。

でも、いざシュートになるとそうではない様子です。

「シュートを外すとチームに迷惑がかかるとか、ミスキックしたらどうしようとか、ミスを恐れてシュートを打つことをやめていないかな。シュートしないで味方にパスして逃げていないかな。」

スコアブックをパラパラとめくって、引き分けの試合でシュートが多い時と少ない時があることを説明しました。

同じ相手でも、シュート本数が多ければ勝ててるし、シュート本数が少なければ勝てない。

勝敗は結果だけど、ミスを恐れずシュートを打つってことが大事だということだ。

シュート本数を増やすためには

シュートを外すことを恐れてパスしてしまうことがあることに、選手たちは納得していました。

試合中の自分のプレーや味方のプレーを見ていて、そう思う場面があると言っています。

ある選手が自分は違うと言ってきました。

「僕はパスに逃げない、ボールを持ったら必ずシュートを打つようにしている」

チームメイトがそうだそうだと言っています。

この選手は自分が言う通りに、ゴール前でボールを持ったらシュートを打つまでボールを離さないプレーをします。

そのプレーに対してチームメイトは

「でも、持ちすぎが多い!」

そうなんです。

ミスを恐れないでシュートを打たないことも問題ですが、シュートを打ちたくてボールを持ちすぎてしまう選手もいます。

「どうやって解決したらいい?これは心とテクニックと仲間の協力が必要なことだ」

シュート練習の始まり

このようなミーティングのあとに、シュート練習をはじめました。

ミスを恐れないということも、持ちすぎも、心の問題と言えます。

しかし、同時にシュートテクニックやキックのスキルが低ければ、自信を持ってシュートが打てません。

テクニックの問題とも言えます。

さらに、攻撃では、ボールを持っている選手の周りにパスコースを多く作ることで、相手ディフェンスの守備を混乱させます。

シュートもパスも出来る状況を作ることが、シュート数を増やすための急がば回れという方策でもあるのです。

ゴール前のコンビネーション練習をする選手に向かって

「ペナルティエリアには必ず2人以上走りこむようにしよう!」

と声をかけました。

選手は考えて動いています。

シュートを打つためにどう動けばいいか。

サッカーは世界のスポーツですが、日本人は世界的にみてシュート本数が少ないと言われています。

三浦たち指導者は、小学生の時代からシュートミスを恐れない、シュートチャンスを見逃さない選手を育てていかなければなりません。

シュート練習にもっと時間を割くこと。

ここから日本サッカーが変わるのでは?と考えています。

一緒に頑張りましょう!

この記事を書いた人三浦直弥三浦直弥
小学4年生からサッカーを始め、中学、高校、大学、社会人とサッカーを楽しみつつ、大学生の頃からコーチングの道を歩み始め、指導の楽しさも知る。現在アラフィフのサッカーマンである。理論派でありながら熱い血潮を持つタイプ。サッカーの本質を突く指導がモットー。現在は、東京都のある街クラブでヘッドコーチを努めている。
好きな選手は故クライフ、そして自分の姓と同じ三浦カズ!好きな指導者は、森保監督の育ての親とも言えるオフト、そしてオシム。座右の銘は「諦めたらノーチャンス」。チーム運営や保護者対応などにも詳しく、近年はメルマガやブログへの寄稿活動も行っている。
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