ゴールキーパーはやりたい選手がやる
三浦です。
CLはバイエルンが優勝しましたね。
ドイツのバイエルン・ミュンヘンは三浦たちの年代のコーチは、あのベッケンバウアーやミュラーがいたチームとして憧れのチームでした。
今の優勝チームにもふさわしい選手がいて、優勝にふさわしいプレーを見せてくれています。
注目したのはノイヤーです。
セービングの素晴らしさと前に出る判断力のすばらしさ。
もちろん足技もテクニックがあるので、バイエルンは相手チームより1人多いと感じるほどです。
ドイツと言えば、優秀なゴールキーパーを生むことで有名ですね。
それこぞ、ゼップ・マイヤーからオリバー・カーンまで上げればキリがないです。
もちろん、ブッフォン(イタリア)やカシージャス(スペイン)も好きな選手です。
魅力あるキーパーがいるチームは、チーム力が高いです。
それは少年サッカーでも言えること。
目次
少年サッカーではキーパーをやりたい子がやることが大事
ご存知のようにサッカーの試合では、誰かがキーパーをやらないと試合になりません。
フィールドプレーヤーがひとり少なくても試合は出来ますが、キーパーがいないと試合ができないルールです。
少年サッカーもそうです。
三浦のチームでは、各学年にキーパーがいますが、キーパーはコーチが選ぶのではなく立候補にしています。
つまり、やりたい子がやるのです。
体格がいいからという理由で、キーパーを強制的に決めるという時代もありましたね。
ポートボールやドッジボールが上手という理由で、キーパーを決めることもありました。
でも今の時代は違います。
やりたい子がやるのです。
やりたい子が3人いたら、3人ともキーパー候補です。
もし誰も立候補しなかったら、ローテーションでやります。
キーパーのせいで負けた?それは違うよ
キーパーがやりたくて試合でキーパーをやってくれた子がある日突然、キーパーをやりたくないと言い出すことがあります。
負けた試合の責任を、キーパーのせいにするという仲間の言葉が理由です。
「あのシュートだったら取れるよね、キーパーちゃんとしてね」
シュートを打たせてしまった責任など感じずに、キーパーのせいにする。
これは少年サッカーあるあるシーンかも知れませんが、三浦は許しません。
チームキーパーを決める時に、チーム全員で約束します。
「試合の勝敗をキーパーのせいにしないこと」
守れない時は、当面、試合をしないことにしています。
失点しても、それ以上に得点すれば勝てるサッカーなのに、フォワードの責任にはならなくてキーパーの責任になるなんて理不尽ですよね。
手でボールを扱うだけがキーパーじゃない
少年サッカーは8人制です。
8人制になってもう10年になります。
8人制になったばかりの頃は、11人制の習慣が残ってキーパーはゴール前に張り付いていました。
しかし、8人制サッカーではキーパーも積極的にフィールドでプレーすることが普及してきました。
バックが3人だとすると、そこにキーパーが加わると4人になります。
サイドバックやセンターバックが、どんどん上がって攻撃に参加出来るようになります。
センターバックがまるで守備的な中盤の役割で、キーパーがセンターバックのような布陣になることもあります。
もちろん攻撃の場面ですけどね。
キーパーだからドリブルが出来なくていい、フェイントが出来なくていいという考え方はなくなりました。
キーパーだから、フィールドプレーヤーよりもドリブルが上手くなければいけないし、フェイントがつかえないといけない。
自分の後ろには誰もいないのだから、正確なテクニックを持たなければならない。
そういう時代です。
一番うしろにいるからこそ見える景色
キーパーは、チームで一番上手でなければいけないというプレッシャーを与えてはいけません。
失点した時にチームメイトが「ドンマイ!」と言ってくれても、悔しいと思っているのはキーパーです。
その悔しさが自分を育てて、チームを育てていきます。
一番うしろにいるからチーム全員が見える。
相手チームも見える、相手ゴールも見える。
他のポジションにはない景色が見えます。
タッチライン沿いのお父さんお母さんの応援する姿や、ベンチにいる仲間やコーチの姿も見えます。
このような景色は、相手チームがボールを持ったとたんに変わります。
キーパー経験が少ないと、ボールしか見えなくなります。
逆サイドにいるフリーの選手のマークが、外れていることなど目に入りません。
これもキーパーから見える景色です。
キーパーへ送る言葉
経験を積むと、マークが外れた時には「マークにつけ!」と仲間に指示を飛ばすことが出来ます。
今、キーパーとして頑張っている選手に伝える言葉は
「経験が君を育てる。多くの経験を積むこと。失敗も成功も経験のひとつ」
ということです。
暑い日でも長袖を着ることもあるキーパー。
三浦はキーパーを尊敬しています。
頑張れ!全国のキーパー君!
小学4年生からサッカーを始め、中学、高校、大学、社会人とサッカーを楽しみつつ、大学生の頃からコーチングの道を歩み始め、指導の楽しさも知る。現在アラフィフのサッカーマンである。理論派でありながら熱い血潮を持つタイプ。サッカーの本質を突く指導がモットー。現在は、東京都のある街クラブでヘッドコーチを努めている。
好きな選手は故クライフ、そして自分の姓と同じ三浦カズ!好きな指導者は、森保監督の育ての親とも言えるオフト、そしてオシム。座右の銘は「諦めたらノーチャンス」。チーム運営や保護者対応などにも詳しく、近年はメルマガやブログへの寄稿活動も行っている。
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