ボールが持てるということ
DVDやブログでも、「利き足のポイントの技術」についていろいろお話していますが、そもそも、なぜそのことをお伝えしているかと言ったら、サッカーにおいて「ボールを持てること」が非常に重要だからです。
ボールを持てるって?
試合では、たった一個のボールを巡って、
- ゴールするために
- ゴールさせないために
11対11で戦うわけですが、ボールを保持できる確率が高いほど有利に進めることができます。
さらには、自分自身がボールを保持出来る能力が高ければ高いほど、サッカーを楽しむことができます。
「ボールを持てる」とは、そういうことなのです。
ボールを持てる感覚
では、ボールを持てるようになるには、どうしたらいいか…
そこに、「利き足のポイント」というキーワードが結びつくのです
しかし、その前に「ボールを持てる感覚」をつくる必要があります。
例えば、大人がパスサッカーをやらせたいと考え、個々の選手がボールを持てる感覚が身に付いてないのにそれをやらせては、個々はボールを持てる感覚がないままに育ちます。
そうなると、個々の能力を最大限に伸ばすことは不可能です。
パスにしろドリブルにしろ、ボールを持てる感覚があってこそ、本人の判断でそれらができるのです。
なので、ボールを持てる感覚は絶対に身につける必要があります。
ボールを持てる感覚を身につけるには
ボールを持てるというのは、試合で落ち着いてボールを保持できることで、その感覚を身につけるには、試合につながるトレーニングの中での意識づけが必要です。
例えば、ボールコントロールもまともにできない子たちでのゲームは、よく言われる「ダンゴになる」というように、ボールがあるところにみんなが固まってしまいます。
それこそ、ボールを持てる技術がないことが原因です。
そのようなレベルであれば、ボールを2個や3個でゲームをすることが良い効果となります。
ボールを持てる感覚も技術もないから「ダンゴ状態」になるのですから、一人一人がボールを保持出来るように、2、3個ボールを入れてゲームするのです。
そうすると、フリーの状態やプレッシャーのかからない状態でボールを持てます。
その状態で、どんどんドリブルをさせるのです。
中には、すぐにボールを蹴ってしまう子もいますが、蹴らせないで、ボールを持たせる(ボールキープ、ドリブル)ことをさせることが重要です。
ゲームでは、利き足で
そのゲームでは、利き足でボールを持つことを徹底させてください。
もちろん、パスもシュートも利き足です。
なんでもありになったら、それはボールを持てることより、結局は運動能力中心になります。
また、パスやシュートも利き足ということは、正しい場所にボールを置けてなければ蹴れませんから、ボールの置き場所の良い感覚にもつながります。
とにかく、
- 利き足でボールを持つこと
- ボールキープ
- ドリブル
が重要で、
- ドリブルで仕掛ける場合
- 利き足側に抜いて行く場合
もしっかりと指導する必要があります。
利き足でボールを持っても、ほとんどが逆足側にボールを運びがちです。
ボールの持ち方を良くする上でも、利き足側に抜くようにイメージさせてください。
このように、ボールを持つ感覚からボールを持てる感覚につなげていくことが、ものすごく重要です。
その感覚があるかないかでは、将来に大きく影響を及ぼします。
1970年生まれ 石川県出身。ブラジル選手権一部リーグに所属するチーム。日本国籍者としてプロ契約した2人目のサッカー選手。ブラジル選手権一部リーグのポルトゲーザなどで活躍。当時、ゼ・ロベルト(2006 W杯ブラジル代表)とともにプレーをした経験もある。
FIFA(国際サッカー連盟)公認コーチライセンス、
CBF(ブラジルサッカー協会)公認コーチライセンスを保有
圧倒的なテクニックと確立された指導法には定評がある。現在、明光サッカースクール、東京スポーツレクリエーション専門学校などで、子どもたちにサッカーを指導している。
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