前回から「ちょんちょんリフティング」に入りましたが、各リフティングトレーニングについて、これさえやっていれば良いというものはありません。
育成年代の技術は、基礎トレーニングを怠ると、あっという間に下手になりますから、本当に気をつけねばなりません。
例えば、利き足のインステップリフティング千回達成出来たからと、次のステップに向けてトレーニングに入らなければ、途端に出来なくてなります。
利き足でトレーニングしていけば、必ず良い感覚には繋がり、ちゃんと利き足でやっていけば、良い感覚は早く身に付けることが出来ます。
特に、幼稚園、小学生低学年なんかは、利き足でボールを持つという「良いボールの持ち方」には本当に早く繋がります。
でも、トレーニングレベルを上げることに関しては、簡単にレベルが上がるわけではなく、地道な努力が非常に重要で、継続が絶対に必要です。
ですから、一つのことがクリア出来るまでには、それなりの時間が必要で、一つのことがクリア出来たからと、継続してきたトレーニングが途切れると、トレーニングレベルは下がります。
例えば、筋トレを続けて、筋力が上がるまでには時間が必要で、地道な継続したトレーニングが筋力アップに繋がるのと同じように、そのトレーニングレベルを上げた先にさらなる筋力アップがあり、でも、トレーニングをサボってしまうと、筋力が低下してしまうのと同じです。
だからこそ、基礎トレーニングに対しては地道な継続が必要なのです。
では、ちょんちょんリフティングのウォーキングに関してですが、ちょんちょんリフティング千回は必ずクリアしてください。
これが不安定なうちは、ちょんちょんリフティングウォーキングは、まだ必要ありません。
これは、ちょんちょんリフティングだけではなく、ちゃんと利き足のインステップ、腿(もも)、アウト(アウトサイド、アウトフロント)、イン(インサイド、インフロント)、胸トラップ、ヘディングと各部10回ずつ10セット、各部50回ずつパーフェクト、各部100回ずつパーフェクトは、しっかりと出来るようになってください。
そして、ちょんちょんリフティング千回を超えることが難なく出来るようになったところで、ちょんちょんリフティングのウォーキングに入ってください。
ちょんちょんリフティングのウォーキングは、止まった状態のちょんちょんリフティングとは違って、ボールタッチ、ボールコントロールがより繊細になります。
このトレーニングは、動きながらですから、次のボールの置き場所が重要で、そのためのボールタッチ、ボールコントロール、動きの中での軸の強さ、バランスがとても大切です。
このトレーニングもまた、ボールコントロール、ボールタッチ、軸、バランス、体幹、ステップなどのレベルアップ、強化が目的ですから、このリフティングが目的にならないでください。
ちょんちょんリフティングのウォーキングもまた、少しずつ距離を伸ばせるように、コツコツやっていきましょう。
とにかく、一番大事なのは、利き足のボールタッチですから、そこにしっかり集中してください。
やってる途中で軸足が痛くなるのは普通ですから、利き足のボールタッチにちゃんと集中し、乗り越えてください。
(このトレーニングは、立ち足に負担がかかりますから、やる前に痛みがある場合は、無理しないでください)
檜垣裕志(ひがきゆうし)
1970年生まれ 石川県出身
ブラジル選手権一部リーグに所属するチーム、日本国籍者としてプロ契約した2人目のサッカー選手。
ブラジル選手権一部リーグのポルトゲーザなどで活躍。当時、ゼ・ロベルト(2006 W杯ブラジル代表)とともにプレーをした経験もある。
FIFA(国際サッカー連盟)公認コーチライセンス、CBF(ブラジルサッカー協会)公認コーチライセンスを保有。
圧倒的なテクニックと確立された指導法には定評がある。現在、明光サッカースクール、東京スポーツレクリエーション専門学校などで、子どもたちにサッカーを指導している。 |
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