小野伸二選手を見ると、成功の基準が網羅されている

鈴木陽二郎 講師

YJRです。

このブログではキック、ドリブル、トラップなどを分けて考えず(分断せず)、共通する成功の基準を見つける事が重要であるとお伝えしています。

そして、キック、ドリブル、トラップなどの成功する共通の基準を、

  • 認識の中心が目的地
  • 立ちどころ
  • スキマ
  • トン

などと設定しています。

今回は、あの有名選手のトラップ動画を見てもらい、上記の通りになっていませんか?

というお話をしていきます!

■大事な事を言ってくれてます。

普通では考えられない、小野伸二の神業トラップ!【北海道コンサドーレ札幌 小野伸二】

こちらの動画をご覧になりましたか?

小野伸二選手上手すぎです。

何よりも、動画内でとても大事な事をおっしゃってくれています。

  • ボールに合わせて呼吸をする
  • ボールの落下地点(軌道)がわからないと良いトラップは出来ない
  • ボールに当てにいく感覚はない
  • トラップをさせて貰っている感覚
  • キックにトラップの要素が含まれている
  • 状況によってトラップ(プレー)の選択がかわる(かえる)

「足をこう使う」「ボールのここを触る」などの「技術的な話」がないのもとても印象的でした。

「技術的な話」は皆さんが聞きたがる部分ですよね?

特に、ボレーで回転かけるトラップは、「どうやって回転かけてるの?」と気になるわけです。

しかし、そのような話はなく、上記のような概念的(捉え方)なコメント掲載した編集者さんも凄いな。とも思いました。

動画でのトラップ、キック、そして上記のコメントを踏まえ

「小野伸二選手の認識の中心は目的地だな!」と強く思った次第です!

ちなみに、小野伸二選手は「バックスピンをかけようと思ってるんじゃなくて、勝手にかかるのよ」

と、Instagramのストーリーでコメントしていました。

個人的には、「認識の中心がボール」でない事が非常にわかりやすいコメントだと思います。

■成功の基準を網羅している

動画の小野伸二選手のトラップを見て、どうしても、「上手い!」「凄い!!」が最初の感想になってしまいます。(繰り返してしまいますが、ボレーで回転かけるトラップは凄すぎる!!)

けれど、よく見ると成功の基準がきっちりあります。

逆に言えば、成功の基準があるからこそ、あのような上手いトラップが出来るという言い方もできます。

・認識の中心が目的地

⇒ボールの落下点、軌道(目的地)がわかっているのは、「認識の中心が目的地」である傾向が高い

⇒状況によって選択(目的)が変わると言及している点も「認識の中心が目的地」である傾向が高い

⇒逆に言うと「認識の中心がボール」である傾向は低い

・立ちどころ、スキマ

⇒トラップの種類にもよりますが、頭の位置は変わらず、ボールの後ろ側に立っている

⇒体とボールが一定の距離が保たれていて、その距離感が秀逸。

⇒スキマがある方がうまくいくことを知っていることになる
・トン

⇒トラップの直前に「トンのリズム」で必ず足の入れ替えがおこる

⇒ボレートラップはわかりやすい。軸足が地面に着いた瞬間に触る足が動く

ノーステップジグザグドリブルから学ぶ「認識の中心の違い」と「トンのリズム」とは?

さらに言うと!「キックにトラップの要素が含まれている」という部分は、「俺得」でした(笑)

要するに、「分断せずに繋げて考えていきましょう!」と小野伸二選手が言っているという事です(笑)

■ボールの落下地点(軌道)が早くわかる事で成功のサイクルが生まれやすい!!

小野伸二選手は、「ボールの落下地点(軌道)がわからないと良いトラップは出来ない」おっしゃっています

私も、落下地点を知る事が行動のスタートになる為に、これは物凄く重要だと感じています。

落下地点がわからなかったら、凄まじい技術をもっていても力が発揮する事は難しくなります。

野球で例えるとわかりやすいですね

ボールを見失いキャッチができないという事は、もっている力をが一切発揮できていないことになります。

落下地点(軌道)がわかる事で、以下のサイクルになります。
落下地点(軌道)がわかる⇒準備が出来る⇒スキマができやすい⇒トンがしやすい⇒トラップ上手くいく。

そして、「落下地点(軌道)がいつわかるか?」も凄く重要ですね

当たり前ですが、落下地点(軌道)がトラップをする直前にわかったとしたら、差し込まれたり、窮屈になったりと、へんな場所に当たったりとトラップは上手くいかない事が増えると思います。

ベストは、自分(自分方向)に向かってボールがスタートした瞬間にわかるといいですね。

落下地点(軌道)が早くわかれば、早く準備ができ、成功のサイクルが生まれやすくなります。

最近のお子さんは、落下地点が早くわかる「空間把握能力」が乏しい傾向にあるそうです。

力を発揮しやすくするためにも、「空間把握能力」向上をおススメします!

おススメはバドミントンやキャッチボールです!

ボレーシュートができるようなる練習方法

とりあえず、技術的な話は二の次に

  • 認識の中心が目的地
  • 立ちどころ、スキマ
  • トン

の観点で、小野伸二選手の振る舞いをを再度ご覧ください!

ものすごい教材になります!

この記事を書いた人鈴木 陽二郎鈴木 陽二郎
(株)エフネットスポーツ
FFCカレッジフットサルリーグ担当
新しい概念を吹き込んで上達に導く“フットボールコンセプター”
今まで、小学生から社会人まで男女を問わずフットボールを教えてきた。また、その理論や新しい概念(コンセプト)を提案して上達させるアプローチはプロにも評価されおり、現役Jリーガーからのサポート依頼は絶えることがない。育成においては、2014年よりキックの上達に特化した「蹴り方教室」主宰し、社会人をはじめ、小学生から大学生チームを指導して、数時間で「ボールの球筋が格段に変化する」「メニューをこなしていくと、自然に考える力と技術が身につく」など、すぐに圧倒的な結果が出る事例多数。また、「概念を変えることでプレーが上手くなる」という上達アプローチは、多くの指導者に影響を与え、日本代表の長友佑都選手の専属コーチである鬼木祐輔コーチなど、多くの優秀な指導者から絶大な支持を受けている。
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