ドリブル中にフェイントができない選手ができるようになる教え方

鈴木陽二郎 講師

こんにちは!YJRです。

今回は記念すべき?記事掲載が60回目となりました!

そんな記念すべき60回目の記事は!これまでのキックに関してからテーマをがらっと変えまして!

ドリブル中にフェイントができない選手ができるようになる教え方」についてご紹介します!

これは得意分野です(笑)

個人的には、

  • フェイント=テクニック

ではないです。

テクニックが無くても、フェイントはできます。

大げさなテクニカルなフェイントはなくとも、目線や体の向きでも十分フェイントになります。

キックはテクニックじゃない。

と言っているので、整合性があります(笑)

フェイント=テクニックと思っている方は、その認識がフェイントをさせていないかもしれませんね。

今回は、具体的な練習方法などの「教え方」の紹介ではなく、上記のような前提となる「考え方」のお話をしていきます。

特に、どのようなタイプがフェイントが苦手なのか?と考えたり、知る必要があります。

これは小学生年代だけでなく、性別、年齢、経験、競技レベルに関係なく共通するお話です。

前提となる考え方が整理されていない、苦手な原因がわからない状態で、ただフェイント(テクニック)の練習だけやったところで「フェイント(テクニックを発揮)する事が目的」になってしまいます。

それでは、サッカープレーヤーではなく、テクニックだけを発揮するだけの人(相手は何も引っかかってないからフェイントになってない!!)になってしまいます。

結果的に、フェイントが苦手になってしまう認識を作っていくのではないかと考えています。

だましていいの?

まずは、私の根本的な考え方からです。

ドリブル中に限らずフェイントが出来ない(苦手な)お子さん、選手は、テクニックが無い(フェイトの種類を知らない、実行できない)からフェイントが出来ないわけではなく、フェイントという(騙す、逆を取る)概念を持ち合わせていないからだと考えています。

ですので、フェイントの種類を知っていても、フェイントという(騙す、逆を取る)概念を持ちあわせていないと、フェイントは出来ないと思いますし、逆に、テクニックが無くても、フェイントという(騙す、逆を取る)概念を持ち合わせていれば、フェイントは出来ると思います。

フェイントが苦手なタイプは、フェイントが得意なタイプより多いと感じています。

そのように考える理由としては、日本人は「騙す事をよしとする文化」ではないからだと考えています。

読んでくださってる皆さんもどのような教育を受けてきたか?と考えてみてください。

嘘をついてはいけない他人の物を盗んではいけないと教育を受けます。

そして、人を出し抜いたり、不誠実は対応も良しとしません。

私はこの文化はとても素晴らしいと思いますし、大事にしたいと思っています。

ですので、無理して、「フェイントしよう」なんて事は必要ないと思います。

経験上で恐縮ですが、世代、性別、競技経験に関わらず、本当に一生懸命で真面目に取り組むタイプはフェイントが苦手な印象を持っています。

普段、騙すや出し抜くなど考えていない、誠実に生きている方たちは、「サッカーだけだましていいよ。」ともなれないわけです。(なる必要はない!)

もちろん、中には「騙す事」が平気なタイプ(出来るタイプ)もいて、やはりそのようなタイプはフェイントは上手い傾向にあります。

所謂、やんちゃな子や、特徴がある子はこちらのタイプが多いですね。

私事で申し訳ありませんが私は完全にこちらのタイプです(笑)

ただ、確実に言えるのは、社会的な価値としては誠実である方がよっぽど優位です。

ですので、親御さんから見て、お子さんが「騙すことが、平気なタイプ?、平気じゃないタイプ?」と見極める必要があります。

平気なタイプの場合は、既にできているので何もアドバイス無しにほっておくか、フェイントの手段を沢山教えてあげてもいいと思います。

しかし、平気ではないタイプは、「騙す」というフレーズを使わないほうがいいと考えています。

その為に、本人は騙す気はなくても結果として「騙した」形になるような仕掛けがとても重要で、とても必要になります。

どう伝えていくか?この後触れたいと思います。

逆の反対語は?

フェイントをする上で、「逆を取れ!」という表現をよく聞きますね。

ちなみに、逆の反対語はご存知ですか?

調べるとすぐにわかりますが「順」です。

順番の順、順序の順です。

フェイントが苦手なタイプは順or逆のどちらか一方しかない(1つの選択肢しか考えられない)傾向が強いです。

これも真面目で一生懸命な人に多いですね。

順と逆は対です。

どちらか一方では、言葉の概念は成立しないですし、順があるからこそ、逆という概念が成立します。

表があるから裏があるのと同じですね。

ですので、順は何か?を自分にも相手に明確にすることが重要です。

順に対して、DFが反応したら、逆(順)に進む流れです。

ドリブルにおいて順は自分が進む方向、進む場所です。

パスにおいて順は自分がパスを出す選手、スペースです。(認識の中心が目的地に勝手になることが大事!)

自分が進もうとした方向に反応しなかったら、そのまま進めばいいですし自分が進もうとした方向に反応したら、止まるなどして、別の順(逆)にいけばいいわけです。

順⇒逆になった時などに跨ぐ、ステップなどの行動が勝手にフェイントになるわけです。

となると!

相手の反応を見ないといけません。

ここもまた重要なポイントで、フェイントが苦手なタイプはボールと戦う傾向が強いです。

ボールを何とかしようとして、ボールから目を離すことが出来ずに相手やスペースを見る事が苦手です。

ですので、順⇒逆 は目線がボールに向かったら成立しません。

相手、スペース、この後の展開の予想などボール以外のモノがわからないと、効果的な順(相手が嫌がる順)は決まりません。

また、順に向かった時に相手の反応を見なければ逆には行けないからです。

加えて、フェイントが苦手なタイプとしては「プレーは読まれてはいけない!」と強く思う傾向も強いです。

むしろの自分のプレーは読まれた方がいいと思ってます!

読まれた方が相手は反応してくれますので!読まれるといいますか、読ませるのがいいかもしれません。

プレーが読まれてる前提くらいのが丁度いいです。

読まれちゃいけないという強迫観念が自分の体を固くしてミスを産みやすくなります。

そして、プレーが読まれてる前提だからこそ、相手をよく観察し、反応みて自分を逆に進ませてくれます。

相手に読まれてると思って順に向かって反応がなかったら「読まれてなかったわ!ラッキー!」ですし、

順に向かって反応があれば「やっぱ読まれてから逆いこ!」となるわけです。

「石橋を叩いて渡る」そんな気持ちです。

自分のプレーが相手に読まれている状況は、手からしてみたら、「読んでる方にきたぜ!しめしめ!」と油断を産むことになります。

そうなったら、勝負は勝ったも同然です。

順を相手に読ませるから、逆ができやすい。

読まれている前提だから、相手DFの動きをよく観察できる。といった事になります。

キャンセル前提で!確認作業をすべし!

読まている前提は言い換えるとキャンセルする前提になります。

フットボール的に言うと、プレーを変えやすい前提になります。

ドリブルでもパスでもフェイントが苦手で奪われやすいタイプは1つ決めたらそれしか出来ない傾向があります。

フェイントができる選手は、フェイントでドリブルで行くふりや、パスを出すふりができます。

しかし、フェイントが苦手な選手は、「フェイントでのふり」が出来ないからこそフェイントが苦手なわけです。

かつ、読まれていない、キャンセル出来ない前提なので、そこしか見えなくて突っ込んだり、パスをしたりでボールを奪われてしまいます。

そこで、考えたのは「確認作業」という表現です。

自分のプレーが読まれている前提(キャンセル前提)で、こちらからアクションを起こし相手が何を考えているか反応を確認します。

そしてそのアクションは「自分のプレーが本当にあってるのか?」の確認作業でもあります。

ドリブルなら順に向かって、体だけ前に突っ込み、相手の反応を確認します。(よーいどん!のよーいのイメージ)

反応がなかったら、突っ込んだままボールと一緒に移動する、反応があれば止まって逆に進むか、焦らずもう1度組みなおす事も可能です。

パスならパスカットを狙っているのか足を上げて蹴る動作に反応するかどうかで狙っているか?確認します。

反応すれば、パスカットを狙っているので、他のコース蹴ればパスは繋がるし、パスに反応したわけなのでプレーを変えてドリブルで進めばいいわけです。

確認作業という、こちらからアクションを起こし、一拍置くことで相手の反応を見ることになります。

この確認作業は言うなれば勝手にフェイントなります。

ドリブルの場合は、ボディーフェイントですし、パスの場合はキックフェイントに勝手になっていきます。

まとめ!「人間は認識した形になる性質をもっている」

ここまでずらずらと書いていきましたが!

まず、お子さんや自分自身がどのようなタイプなのか認識をしてください。

人間は認識した形になる性質をもっています。

フェイントが苦手なのは、フェイントが苦手になる(出来ない)認識(見え方)をしているからです。

ですので、お子さんや自分自身を知ることがとても重要になります。

そして、保護者の方も、お子さん自身が何を見て何を考えているのか?知ることでお子さんへのアプローチも変わると思います。

お子さんと保護者の方は見え方は違いますからね。

お子さんの見え方無視して保護者の見え方押し付けたらおかしなことになります。

そして、上手い人と下手な人の見え方(認識)も違いますし、見え方(認識)の違いが行動の違いを産みますので、見え方(認識)の違いこそ上手い/下手を分けると思ってます。

上手い人の見え方(認識)を知らないで、真似してもちょっとズレますね

また、下手の人の見え方(認識)のままやっても、下手なままそれだけが上手くなっていきます。

教える人こそ、個人の認識や前提の違いを理解しないといけません。全員違うのが当たり前です。

しかし、全員、認識した形になる性質をもっているわけです。

見え方(認識)が変われば行動がかわる。

上手い人が何を見て、下手な人が何をみているかのか?を知ることが最大のコツになり得るのではないでしょうか??

だからこそ、自分自身の事を正確に認識できるのがいいですね。

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この記事を書いた人鈴木 陽二郎鈴木 陽二郎
(株)エフネットスポーツ
FFCカレッジフットサルリーグ担当
新しい概念を吹き込んで上達に導く“フットボールコンセプター”
今まで、小学生から社会人まで男女を問わずフットボールを教えてきた。また、その理論や新しい概念(コンセプト)を提案して上達させるアプローチはプロにも評価されおり、現役Jリーガーからのサポート依頼は絶えることがない。育成においては、2014年よりキックの上達に特化した「蹴り方教室」主宰し、社会人をはじめ、小学生から大学生チームを指導して、数時間で「ボールの球筋が格段に変化する」「メニューをこなしていくと、自然に考える力と技術が身につく」など、すぐに圧倒的な結果が出る事例多数。また、「概念を変えることでプレーが上手くなる」という上達アプローチは、多くの指導者に影響を与え、日本代表の長友佑都選手の専属コーチである鬼木祐輔コーチなど、多くの優秀な指導者から絶大な支持を受けている。
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