PK戦を避けるためには得点を試合時間内に決めればいい

三浦直弥 講師

U12選手権の都道府県予選が始まっています。

三浦のチームも予選に参加しました。

結果はPK戦敗退でした。

0-0のスコアで試合が終了し大会規定によりPK戦となりました。

トーナメント方式の予選なのでPKの練習はしておきました。

相手チームは全員が決めました。

三浦のチームはポストに当ててしまい惜しくも敗退。

選手は悔し涙を流していました。

まだ都道府県予選の1次トーナメントですが拮抗したゲームで、しかもPK戦で1ゴール差での敗退。

悔しい気持ちはわかります。

保護者は気持ちを切り替えて次の目標に向かって頑張ろうと言ってくれました。

カウンターを恐れすぎた

前半はお互いにリスクを負わないようなゲーム運びでした。

ボールを失わないように注意し、相手ゴールに向かう時も簡単にシュートを打たず、キープするような攻撃でした。

今思えば、この時にシュートを打っておけばと反省しています。

シュートを打ってもゴールラインを割れば、相手ゴールキーパのゴールキックからの再開になるので、戻る時間があります。

しかし、キーパーにキャッチされるとカウンターを食ってしまいます。

急いで戻らなければなりません。

前がかりになっているわけではないのですが、裏をとられることをとても気にしていました。

たとえキーパーにキャッチされても、パントキックであればボールが空中にある間にも対応が可能です。

ゴールキーパーのパントキックはフォワードに向かって蹴られますのでセンターバックが弾き返すこともできたでしょう。

しかし、なぜかボールをバウンドさせてしまう場面がいくつかありました。

空中にあるボールの処理

ボールは空中にある時に最も動くスピードが早いです。

高く蹴られたボールは誰も触れませんが、地面に落ちてくる前に空中で弾き返すことで、ボールの方向を変えることができます。

しかし、バウンドさせてしまうとその数秒の間にも相手チームが落下点目指して走ってきます。

これを奪われるとピンチです。

少年サッカーでは、選手がまだ小学生で発育発達途上なのでヘディングを無理に行わないという考え方があります。

しかし、バウンドしたボールを弾き返すことはボールの勢いも弱まるのでリスクは少ないと考えます。

空中にあるボールで、自分の背よりも高いボールは基本的に頭で行く。

足で扱おうとすると相手と交錯してボールを失う原因になります。

大胆さに欠ける攻撃

クロスボールを頭やボレーで合わせることが出来るチームなのですがサイドからのクロスボールもやや慎重でした。

相手ゴールキーパーに奪われることを恐れたのでしょうか。

クロスボールはキーパーの届かない地点を目指して蹴られていましたが逆に、キーパーをおびき出すようなボールになっていませんでした。

キーパーをゴール前からおびき出すことで、シュートコースを作ることができます。

ボールを奪われないプレーという試合前の指示が大胆なプレーにブレーキをかけてしまったのかも知れません。

シュートを打って終われ

後半は前半の反省から、シュートを打って終わるように指示をしました。

遠目からのシュートにトライする場面もありました。

意識してプレーできたことはいいことです。

シュートを打って終われの意味は、カウンター攻撃を避ける意味があるのですが、ゴール枠を捉えなくてもよい、という意味にとらえてしまうとせっかくのシュートがもったいないと感じます。

両チームともペナルティエリアに入るか入らないかの距離でパスを選択してしまいシュート数が少なかったです。

シュートを打って終われ、の意味には、相手が寄せてくる前にシュートを打つことの大切さをを訴えているように思います。

ボールを持たれたらシュートを打たれる。

シュートを打たれたらゴールに入ってしまうかも知れない。

守るチームはボールを持っている選手にシュートを打たないように必死になるでしょう。

そのプレーの逆をつくことで、チャンスが生まれる。

シュートを打たないで相手を抜く、あるいはパスを出す。

意表をつくプレーが生まれます。

試合時間内に決める大切さ

PK戦で敗退したことは残念ですが、試合中のシュートが決まらなかったことをあまり重要視していなかったので、試合後のミーティングで話をしました。

40分の試合時間にシュートチャンスは何度もあった。

試合時間に決めていればPK戦は避けられた。

PK戦が苦手という訳ではないが、出来ればPK戦は避けたい。

決める時には決めよう、少ないチャンスをモノにしよう。

守備も同じことだ。

ゴールを守り続けることで最小得点で勝つことが出来る。

良かったことは試合時間中の集中力だ。

声が出ていたし、足が止まらなかった。

今日はこの1試合に全力を出そうという気持ちが伝わってきた。

このような試合を続けていればチーム力は必ずアップする。

そう勇気付けて会場を後にしました。

頑張れ、全国のサッカー少年たち!

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この記事を書いた人三浦直弥三浦直弥
小学4年生からサッカーを始め、中学、高校、大学、社会人とサッカーを楽しみつつ、大学生の頃からコーチングの道を歩み始め、指導の楽しさも知る。現在アラフィフのサッカーマンである。理論派でありながら熱い血潮を持つタイプ。サッカーの本質を突く指導がモットー。現在は、東京都のある街クラブでヘッドコーチを努めている。
好きな選手は故クライフ、そして自分の姓と同じ三浦カズ!好きな指導者は、森保監督の育ての親とも言えるオフト、そしてオシム。座右の銘は「諦めたらノーチャンス」。チーム運営や保護者対応などにも詳しく、近年はメルマガやブログへの寄稿活動も行っている。
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