【鬼木コーチ】代表レベルの選手になるということ

スキルアップ DVD教材 鬼木祐輔 フットボールの勉強 講師

こんにちは、鬼木です。

チャンピオンR16で現在3連覇中のレアル・マドリーがアヤックスにホームのサンティアゴ・ベルナベウで1-4で敗れ敗退が決まってしまいました。

しかもラ・リーガ、国王杯でのクラシコでバルセロナに連敗したとあり、1週間のうちにベルナベウで3連敗ということになってしまいました。

クラシコで連敗しかもベルナベウで…そこから中2日でチャンピオンズリーグを戦う…

どういう精神状態になるのでしょうか。

想像がつきません。

ということで、今回は少し脱線して僕らの夢見ている「代表レベルの選手になるということ」について少し考えていきたいと思います。

 

■CLに出るレベルのスケジュール

今シーズンのレアルマドリーを例にお話ししていこうと思います。

2018-2019シーズンのレアルマドリーの公式戦は8/15のUEFAスーパーカップvsアトレチコ・マドリー戦から始まりました。

2018年にはワールドカップがありましたので、決勝からちょうど1ヶ月後ということになります。

チームはその前にアメリカで開催されたインターナショナル・チャレンジカップというそうそうたるチームが参加するフェスティバルで3試合行っているので、ワールドカップ不参加組や早くに敗退した選手たちはそこから参加ということになっています。

UEFAスーバーカップのスタメンがこちらです。

 

 

 

決勝戦まで戦った選手ではラファエル・ヴァラン選手は先発、モドリッチ選手は途中出場しています。

通常選手たちは5月末にリーグ戦が終わると2週間ほどバカンスを過ごし(自主トレ含む)、自主トレを行って7月初旬~中旬くらいからチームの活動が始まり8月中旬のリーグ開幕に備えます。

ワールドカップに出場した選手は最長で7/15まででしたから、その前のシーズンも60試合くらい戦ってほぼ休みもなく1ヶ月後にもう出てる…という状況ですね。

今シーズンのレアルマドリーの日程を下にまとめてみます。

見てわかるように、8月から通算32週で48試合行っています。

32週のうち、週に1試合のみだった週が5週しかありません。それ以外は全て中2ー4日で行われ続けています。

クラブワールドカップの分他のチームより多いですが、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグに参戦しているチームはだいたいこんな感じのペースで試合をこなしています。

 

僕も今の立場になってはじめてわかったことが多いのですが、ナイターゲームの後選手たちはなかなか眠りにつくことが出来ないそうです。

知り合いのJリーガーたちにも聞いてみましたが、みんなこぞって「寝れないね」と言っていまいした。

確かに僕も日本にいる時に夜の練習が楽しかった時ほどなかなか寝れなかったことがあった気がしました(それとは違うレベルですが…笑)

 

Jリーグは遅くとも19時キックオフだと思いますが、ヨーロッパでは21時キックオフとかザラにあります。

スペインでは23時キックオフもあるとか…(どうやって帰るんですかね?)

ガラタサライも時差の関係でCLが22時キックオフの試合がありました。

試合が終わるのが、24時。スタジアムを出るのが25時前。自宅に帰って食事してケアし終わるのが27時頃。

次の日は昼くらいからリカバリー練習でその週末に試合が待っている。

そんな生活です。

 

日本のサッカー少年たちは皆さん自身を一生懸命鍛えて上手くなろう、強くなろう!としていると思います。一生懸命常に全力で。

しかし、フットボール界における「タフさ」「全力」の定義を今一度行わないとますます違った方向に向かってしまうのではないか…と思っています。

その答えになるような対談が先日上がっていました。

 

フェルナンド・トーレス&ジョーの対談
※気になる方はYoutubeで検索ください

 

ここで二人が言っている「日本のサッカー」はこの辺の定義の違いから来る物ではないか?と思うのでぜひ皆さんで同じ方向を向いて行きたいと思っています。

どの方向に向かうか?についてはまた改めて。

 

■移動、時差との戦い

CL、ACLに参加すると立ちふさがるのが「時差」との戦いです。

アウェイでの戦いは時差も敵となります。

 

今シーズンガラタサライはCL、ELで

・ロコモティフ・モスクワ(ロシア)フライト時間:3時間20分 時差±0時間

・シャルケ04(ドイツ)                  フライト時間:3時間25分 時差−1時間

・FCポルト(ポルトガル)                 フライト時間:5時間05分 時差−2時間

・ベンフィカ(ポルトガル)    フライト時間:5時間05分 時差−3時間

ポルトとベンフィカ、同じポルトガルなのに時差が違うのは、ポルトとの試合の時期はサマータイム中だったので1時間短くなっています。

 

今シーズンよりCLは(オトナの事情により)18時55分キックオフと21時キックオフの2つの時間帯で行われています。

このうちポルトガルで行われた2試合を観戦しに行きました。

以下大まかなスケジュールを記載します。

 

<FCポルト戦>

火曜 9時出発でポルトへ(フライト5時間、時差−2時間) 夕方公開練習

水曜 キックオフが20時 試合終了22時

木曜 11時出発で直接アウェイの地アンタルヤ(トルコ南部の都市)へ移動(フライト6時間)

金曜 調整練習

土曜(ターンオーバーで長友は欠場)ゲーム

日曜 深夜、代表戦に向け日本へ移動

 

<SLベンフィカ戦>

火曜 11時から練習後移動(フライト5時間)

水曜 夕方公開練習

木曜 19時55分時キックオフ

   21時55分終了

   23時30分リスボン空港発(フライト5時間)

金曜 朝7時30分イスタンブール着(時差+3時間)この日はオフ

   (後期リーグ戦再開後中2、3での10連戦だったので)

土曜 調整練習

日曜 リーグ戦

 

両試合ともなぜかその後中2日でリーグ戦があるという日程でした。

(もう少し気を利かせてくれても良いのにね、トルコ連盟…と思います)

こんな感じの日程で戦っています。

移動もなかなかですが、時差が結構辛いです。

観戦に行った僕ですらその後そこそこダメージあったので選手たちはなおのことだと思います。

 

そしてこのレベルのチームの選手たちはほとんどが代表選手だということです。

ポルト戦後に記載があるように、そのあとは代表ウィークだったので日本に戻りました。

 

トルコは他のヨーロッパの国よりは日本寄りなのでフライト時間が11時間半くらいです。

マドリー⇄成田間は14時間弱フライト時間があるようなので相当辛いですね。(年明けにマドリーから日本に帰って来た時はトルコが相当近く感じました。)

 

搭乗前や成田からの移動等含めるとやはり丸一日は移動にかかってしまいますね。

 

そして時差です。トルコと日本の時差は6時間

だいたいのヨーロッパは8時間(サマータイム時は7時間)

プレミア、ポルトガル組はそれにプラス1時間となります。

時差は1日に1時間ずつしか戻らないそうです。

 

代表期間はだいたい10日間。

週末に試合をしてタイミングが合えばその日の夜(合わなければ次の日に)移動して日本時間の日曜もしくは月曜に到着します。

そして金曜と火曜に試合をして戻って来るのが木曜日。当然その週末には試合があります。

ちなみに10月の試合では金曜に試合が組まれていて、その次の週にはCLがありました。

 

時差が戻るか戻らないか…のうちに2試合行い、戻ったかな…と思ったらまた帰って時差との戦い。

日本で親善試合を行うということはこういうことになります。

 

サッカービジネス界の中心がヨーロッパになっている以上、ヨーロッパを中心に回って行っています。

アジアやアメリカ大陸の国々ほど移動にストレスのないヨーロッパ各国の代表ですが、今シーズンからはヨーロッパではネイションズリーグというのが出来たのでヨーロッパ内で代表ウィークが回っていきます。

ですのでアジア、アメリカ大陸の国々はW杯予選は仕方ないですが親善試合を代表戦を行って行くのか?が今後の戦略として大事になって来ると思われます。

ブラジル代表はほとんどの選手がヨーロッパで活動しているので、前回の代表ウィークはロンドンで合宿をしたのちサウジアラビアで試合をしていました。

3月の代表ウィークではポルトガルでパナマと、プラハでチェコと試合をするようです。

 

サッカー選手として活躍していくには海外に出ていくことが大切だ。と言った声もよく聞かれますが、日本代表との掛け持ちをするのはとても大変だと思います。

W杯を機に代表を退いた長谷部選手が今シーズン活躍されているのはそう言った面が大いに関係していると思います、

長谷部誠、独誌の今季平均点ランキングで単独トップに!全フィールドプレーヤーの1位に輝く

 

 

また先日こんな記事も見つけました

森保ジャパンに深刻なアジア杯後遺症

 

今後ますますヨーロッパに活躍の舞台を移いていく選手は多いと思います。

しかし、アジア人であり、二重国籍が認められていない我々日本人はEU圏内のパスポートを持っていないので「外国人枠」のひと枠を使わなくてはいけません。

 

ですので、確実に助っ人外国人としての力が認められなければチームでの立ち位置は常に不安定です。

(メッシやロナウドなど一部の選手を除いてはどんな選手もそうかもしれませんが…)

 

ですので、サッカー選手を目指し代表選手になりヨーロッパの舞台で活躍したい!と思う将来あるお子さんたちやそこに送り出したい!と思っている指導者の皆さんたちはそう言った面があるというのを頭に入れた上でどうしていくか?を一緒に考えていけたらと思っています。

 

長くなってしまいましたが、今回はCL3連覇中レアル・マドリー敗退を機にヨーロッパサッカーの裏側を話して見ました。

JリーグのチームもACLも始まりハードなスケジュールが続いていきそうです。

Jリーグのチームの中のことはあまり詳しく分からないので、ヨーロッパのスケジュールを例にとって説明しました。

 

どちらがいいとか悪いとかではなくて、こんなことが起こっていると言うのを知ることは考えていく上で大事だと思っています。

こんな話を織り交ぜつつ僕たちがどうして言ったらいいか?を考える場にしていきたいと思います!

 

季節の変わり目、そして日本は花粉がすごいみたいなので皆さんお身体に気をつけてお過ごしください。

 

次号の記事はコチラ↓

【鬼木コーチ】フットボールにおける目的地認識

 

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