なぜ、17歳から始めてプロサッカー選手になれたのか?(8)
両足バタバタサッカー
ブラジル留学2年目のときに、利き足の重要性を感じ始めました。
大きなきっかけとなったのは、日本人留学生たちとの練習でした。
僕も含めて彼らは、日本で受けた指導のまま、両足バタバタサッカーをやっていました。
僕も同じように両足バタバタサッカーをやっている中で、非常に強い違和感を感じました。
何か違う…
ブラジル留学一年での経験の中で見たこと感じたことが、その違和感につながっていたのです。
決め手はイタリア人
改めて振り返ったときには、マラドーナを始めとしたありとあらゆる選手たちは、利き足が中心ということに気づき始めていました。
そのときに、たまたま読んだサッカー雑誌のインタビュー記事で、イタリア人選手が「僕は右足でのプレーに自信がある」ということを言っていたのを見ました。
僕の中では、「これだ」と思いました。
- なぜ、何でもかんでも両足両足なんだろう
- 自分の一番得意な利き足で良いのではないか
と、視界が広がった気がしました。
利き足は簡単ではない
それから利き足トレーニングを始めることにしましたが、上手くいきません。
なぜなら、それだけボールコントロールができていなかったからです。
利き足でボールコントロールしようとしたところ、ボールがあちこちにずれていることに気づきました。
例えば、狭いスペースで利き足でボールコントロールしようとすると、より正確なボールの置き場所が必要で、それができていないのです。
狭いスペースでは、両足でボールタッチをすれば簡単です。
が、実は、利き足のボールタッチ・ボールコントロールがアバウトな部分を、両足でごまかしていることがほとんどなのです。
適当な両足ボールタッチで技術をごまかしていたことが、ハッキリしました。
トラップのズレ
さらに、トラップ後のボールの置き場所ですが、正確に利き足の前にボールを置けてないことも露呈しました。
普段からアバウトなボールコントロールで妥協し、ボールコントロールミスを見過ごしていたことがよくわかりました。
利き足の前にボールを置こうとして逆足側にズレたら、無意識に逆足を使ってしまうということは誰にでもあります。
それは、正しくボールを置くことができてなくて、両足ボールタッチが楽であり、正しいボールをコントロールができてなかったのです。
妥協したくなる気持ち
簡単なことではないとわかった瞬間から、妥協したくなる気持ちが働き始めました。
プロの試合を見ていれば、彼らも両足を使っていますからね。
僕も彼らのような両足使いを許されるのではないか、と思うわけです(笑)
しかし、僕はプロではありません。
プロの技術もありません。
要するに、プロの利き足ではないのです。
彼らは、最低限の「プロの利き足」を持っているのです。
僕のように、目の前のボールを利き足でミスするようなことがありません。
利き足の前にボールを置けないようなことも、ないのです。
なのに、僕は妥協しようと思っていました。
繰り返し、繰り返し、コツコツやる
妥協しては、技術は上がりません。
できなくても、より高い技術を目指して、「プロの利き足のポイントの技術」を学ぼうとしました。
できないからとあきらめるのではなく、とにかくコツコツ継続しようとしました。
目指すことに対して、本当にできなかったですよ。
でも、一番大切なことがわかったのですから、あとはやるだけ。
やり続けて、たどり着くまでやるしかないと思いました。
つづく
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1970年生まれ 石川県出身。ブラジル選手権一部リーグに所属するチーム。日本国籍者としてプロ契約した2人目のサッカー選手。ブラジル選手権一部リーグのポルトゲーザなどで活躍。当時、ゼ・ロベルト(2006 W杯ブラジル代表)とともにプレーをした経験もある。
FIFA(国際サッカー連盟)公認コーチライセンス、
CBF(ブラジルサッカー協会)公認コーチライセンスを保有
圧倒的なテクニックと確立された指導法には定評がある。現在、明光サッカースクール、東京スポーツレクリエーション専門学校などで、子どもたちにサッカーを指導している。