【スペースを作る動き】ボールに触るだけがサッカーではない
三浦です。
全国各地のコーチ仲間からの情報では、サッカー活動の制限が解除となった地域も増えて、週末の練習が再開したという情報が入っています。
やはり、仲間と一緒にボールを蹴る楽しさは最高!
自主練習をやっていたけど、やはり仲間がいないとつまらない。
チームスポーツであるサッカーの楽しさを、あらためて感じたようです。
ただし、感染拡大防止対策はしっかりと行うことも大切です。
コロナ禍でのサッカー活動も2年目となり、
- 体調管理
- 殺菌・消毒
- マスクをつける・外す
という新たな行動も、慣れて来たようです。
選手たちは、練習中にマスクをつけていませんが、炎天下でマスクをしているコーチには日焼けムラが悩みですね。
飲水する時にマスクを外すと顔の下半分が日焼けしていないので、選手たちにからかわれてしまいます。
さて、ひさびさの活動でサッカーの楽しさを知ることは良いのですが、コーチとしてはいくつかの課題を発見しました。
活動制限前から気づいていたことなのですが、ここであらためて確認したいです。
足だけでボールを扱っていないか?
サッカーは、足を使って(頭も使いますが)ボールを扱うスポーツです。
しかし、ボールはいつも足を出して触れる位置にあるわけではありません。
ヘディングもそうです。
頭に当てやすいボールだけ、ヘディングするわけではありません。
私たちコーチは、足だけでプレーする選手たちに「体を使ってプレーしよう」というコーチングをします。
体を使うということは、いろいろな意味を含んでいます。
ひとつは、移動することです。
ボールのコースに体を運ぶこと
重心を移動させずに、利き足だけを伸ばしてボールに触る選手が増えたように感じます。
あなたのお子さんのプレーは、どうでしょうか。
- 素早いステップワーク
- 細かいステップワーク
で、ボールのコースに体の中心を入れてからトラップやキックをしているなー、という実感があるでしょうか。
野球の守備をイメージしてみる
野球の守備でも、同じですよね。
ボールのコースに入ることは、基本です。
野球では、ボールをグローブでキャッチしなければ投げることはできません。
サッカーで言えば、「止める・蹴る」です。
ただし、サッカーの場合は「ワンタッチ」でパスやシュートをするプレーがあるので、止めずに蹴るという場面があります。
しかし、ワンタッチプレーでもボールの正面に体を運ぶことで正確さが増します。
ボールのコースに体を運ぶことは、基本ですね。
体の動きは習慣化で身につけることができる
どんなボールを受ける時にも、体を移動させてからボールに触ること。
これは習慣化すれば、無意識にできることです。
習慣化させるためには、「必要性」を感じることが大事です。
同時に、「シンプルな動き」であることも大事です。
小学校の低学年のサッカーではパスコースが不正確なので、パスを要求しても多くは足もとに来ることは少ないです。
ずれたボールを追いかけることの連続なので、パスコースに入るという場面が少ないです。
しかし、そんな選手たちも正確にキックが蹴れるようになると、足もとにボールが来るようになります。
同時に守備を覚えますので、パスをカットしようとするディフェンダーが現れます。
ディフェンダーにボールを奪われずに、パスコースに入るという動きの繰り返しになります。
小学4年生以上で、このような動きが習慣化してきます。
もし、小学4年生でもパスコースに入る動きが見られない場合は、よくない習慣を身につけてしまったと言えます。
4年生からの動きの修正
4年生でも5年生でも今から動きの練習を行うことで、すぐにプレーは良くなっていきます。
ボールコースの中心に入るためには、「予備動作」が必要です。
パスされてボールが動いてからステップを開始するのでは、遅いです。
味方がボールを蹴る動きを見て、ステップを開始することがコツです。
ボールが蹴られた瞬間に、走り始めていることですね。
そして、さらに大事なことは「どこへ走るか」ということです。
ボールコースの中心に体を移動させるということは、どこかスペースに走りこんでボールを受けるということです。
スペースに入るというと言葉としては難しいですが、相手がいない空いている場所にボールを運びこむことです。
そのために、どこが空いているのかを見ておくことです。
ボールばかり見ていると、走り込むスペースを見つけることができません。
4年生から6年生のこれからの課題は、
- スペースに移動すること
- スペースを見つけること
です。
さらに、「スペースを作る動き」を覚えるようになると、小学生のサッカーはより楽しくなります。
動きの話からスペースの話に発展しましたが、ボールに触るだけがサッカーではないということを知っていただければ、さらにサッカーの理解が深まります。
ぜひ、週末のトレーニングでは
- 体の動き
- スペースへの移動
を意識してみてください。
頑張りましょう!
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小学4年生からサッカーを始め、中学、高校、大学、社会人とサッカーを楽しみつつ、大学生の頃からコーチングの道を歩み始め、指導の楽しさも知る。現在アラフィフのサッカーマンである。理論派でありながら熱い血潮を持つタイプ。サッカーの本質を突く指導がモットー。現在は、東京都のある街クラブでヘッドコーチを努めている。
好きな選手は故クライフ、そして自分の姓と同じ三浦カズ!好きな指導者は、森保監督の育ての親とも言えるオフト、そしてオシム。座右の銘は「諦めたらノーチャンス」。チーム運営や保護者対応などにも詳しく、近年はメルマガやブログへの寄稿活動も行っている。
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