無理なポジティブ思考はやめよう!
サッカーの世界では、ポジティブ思考は大切だ、とはよく言われます。
でも、無理やりポジティブ思考でいることは、選手にとって逆効果です。
自分の感情を変えるのは疲れるし、違和感を感じてプレーすることになるからです。
今回は、そういった無理なポジティブ思考の弊害について紹介します。
目次
無理なポジティブ思考のデメリット
ポジティブ思考自体は悪いことでは、ありません。
しかし、無理にポジティブ思考になることには、以下の問題があります。
疲れる
無理なポジティブ思考は、自分を疲れさせます。
なぜなら、自分に嘘をつくことになり、それを自分はわかっているからです。
無理なポジティブ思考をする人は、例えば、一ヶ月のケガをした時に、「ケガをチャンスと考える」と言ったりします。
たしかに、ケガをしている時は、自分を客観的に見直したり、普段はしていない筋トレに時間を割くことはできます。
しかし、ケガをしてしまったら、個人練習も全体練習もできないし、体自体にも良いことではありません。
ケガ自体は決して良いことではないのです。
しないといけないのは、チャンスやピンチでと捉えることではなく、やるべきことをしっかりとやることです。
「ケガはチャンス」といった考えには、メンタル的にすごく力が必要になり、疲れます。
現実とのギャップ
無理なポジティブ思考は、現実とのギャップに苦しむことになります。
例えば、自分がスピードのないサイドの選手がスピードのある選手と対戦したとします。
その時に、「スピードで勝つ」とポジティブに考えすぎると、実際は勝てないので苦しむことになります。
この場合、勝てないことを認めてから対策を講じることが大切です。
しかし、ポジティブすぎる思考を持つと、勝つことを意識しすぎて切り替えが遅くなってしまうのです。
大きな目標だけを見る
無理なポジティブ思考だと、目標を立てる時に大きな目標だけに固執する傾向があります。
例えば、「大会で優勝する」という目標を立てたとします。
そこで、どうやって優勝するかの過程が軽視されがちです。
優勝するためには、まずは一回戦を勝つ必要があり、一回戦を勝つには普段の練習が大切になります。
やるべきことは、目の前の課題をクリアしていくことです。
無理なポジティブ思考だと、どうしても先のことばかり気にしてしまい、足元が疎かになってしまいます。
無理なポジティブ思考の改善方法
今に集中する
ポジティブすぎる思考は、先のことを考えすぎた時にハマってしまう傾向があります。
先のことを考えず、今何をするかを考えるようにしましょう。
例えば、ゴールを奪うことを目的とした時に、ゴールを奪うことだけに集中するのではなくて、
その前の動き出しやトラップに意識を持つことです。
たしかに、試合の中で、「ゴールを奪う」とイメージすることは大切ですが、
動き出しやトラップなど、その過程を通らなければ、ゴールは決められません。
今必要なことに集中しましょう。
感情の揺れを作らない
集中力を高めるためには、感情が安定していることが重要です。
感情の話は、ネガティブ思考のことを指して言われることが多いですが、
ポジティブ思考もまた感情の安定を阻害します。
感情の振れ幅を減らすことが集中力を高め、パフォーマンスを上げる一つの方法です。
感情の幅を減らすにはいくつかの方法があるので、紹介します。
瞑想
座った状態で目をつぶり、自分の呼吸に意識を向けます。
5~30分程度、自分ができる範囲で行います。
集中することで、余計な考えや感情が生まれないようにするトレーニングです。
ネガティブなイメージを消すことによく利用されますが、ポジティブすぎる思考にも同様に使えます。
紙に書く
サッカーに関する目標や悩みを紙に書くことは、自分の想いを吐き出すことになり、
スッキリした気分になります。
また、自分の書いたものを読み返すと、客観的な視点が生まれ、自分に対して冷静な分析と対策を行うことができます。
サッカーノートは市販されているものもありますが、そういったものじゃなくても、普通のノートにメモ的に書いていくだけでも十分効果的です。
ルーティーンを作る
プレー前に、ルーティーンを作ることで感情を省いていくことができます。
例えば、元メジャーリーガーのイチロー氏は、バッティングの構えをいつも同じルーティーンにして集中力を高めていた、と言われています。
サッカーでいえば、ウォーミングアップの時に、決まった順序でリフティングをしたり、ドリブルをしたりすることです。
同じ動作で試合に入ることで、それ以外の思考を排除していくイメージです。
まとめ
ポジティブやネガティブをどのように捉えるかは、選手それぞれによって違います。
ポジティブ思考で点を取りまくるストライカーや、ネガティブ思考のおかげで名選手になったディフェンダーもいます。
ただ、無理やりポジティブ思考でプレーしようとする選手は苦労します。
そういった選手の場合、どんな思考をするのかよりも、どのようにプレーに集中するかにフォーカスする方が
よりプレーがしやすいし、結果も出やすいでしょう。
周囲のポジティブ思考に違和感を感じている選手は、今回の記事を読んで、無理なポジティブ思考をやめ、のびのびプレーしてください!
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サッカーを小学生からはじめ、中、高校、大学と部活動に参加する。社会人では市リーグに所属し、サッカーを続ける。社会人になってからは、フットサルもプレーする。様々なチームでプレーする中で、指導的な立場も経験し、その中で上達法や楽しみ方などを伝えるようになる。40代2歳息子の父。主なポジション:ハーフ、サイドバック、好きな選手:イニエスタ、メッシ、好きな監督:岡田武
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