南米選手はなぜボールを奪われないのか
現在、ヨーロッパで活躍する南米選手といえば、
- アルゼンチン代表のリオネル・メッシ
- ブラジル代表のネイマール
- ウルグアイ代表のルイス・スアレス
などが、名プレーヤーがいます。
そのほかにも数多くの南米選手が活躍しており、『サッカー=南米が強い』というイメージを持っている人も多いかもしれません。
南米選手の特徴として
- テクニックがある
- 遊び心や創造性豊かなプレーをする
- マレーシアや泥臭いプレーもする
などが挙げられます。
その中でもとくに注目してほしい点が、『ボールを奪われない』ことです。
南米選手のプレーを見てみると、技術力やフィジカルの強さなどに注目しがちですが、とにかくボールを奪われずにプレーを実行できる選手が多い印象を受けます。
そこで、なぜ南米選手はあれだけトップレベルの中でもボールを奪われずにプレーできるのか、詳しく解説します。
結論からお伝えすると、
- どんなボールでも正確に足元へトラップする
- 体と足の使い方が抜群に上手い
- ボールを奪われずプレーできれば信頼度が高まる
このようになります。
南米選手は、ただトラップやボール・体の扱い方が上手いだけではなく、ボールを奪われなければ仲間からの信頼度が高まることも熟知しているのです。
それぞれ、具体的に解説していきます。
どんなボールでも正確に足元へトラップする
まずボールを奪われない理由の1つ目として、『どんなボールでも正確に足元へトラップする』ことが挙げられます。
南米サッカーを観てみると、ヨーロッパなどに比べて
- グランドの状態が悪い
- 悪状況の中でプレーする
ことが多いです。
その中でボールを奪われずにプレーするためには、まず足元にしっかりとボールをコントロールできるトラップ技術が求められます。
そして1番の違いは、パスを出す選手とパスを受ける選手の考え方です。
とくに日本の場合、
- パスを出す選手の考え:トラップしやすい強さ・コースを考えて、できるだけゴロでパスを出す
- パスを受ける選手の考え:ワンタッチやツータッチで素早くボールを出す
このような思考を持つ選手が、非常に多いです。
一方で、南米選手の場合、
- パスを出す選手の考え:正確にゴロでパスを出すというより、多少コースがズレたりボールが浮いたりしても強く速いパスを出す
- パスを受ける選手の考え:ボールを奪われないために、どんなボールでもまず正確に足元へトラップする
このような思考を持つ選手が多いです。
どちらが正解でどちらが間違っているというわけではありませんが、根本的な考え方が日本人選手と南米選手では違うように感じます。
南米選手は素早くパスを出すというよりも、まずはしっかりトラップしてからつぎのプレーに移る選手が多いです。
それは、正確に足元へトラップすれば、相手にボールを奪われる可能性が低くなることを熟知しているからでしょう。
体と足の使い方が上手い
2つ目の理由として、『体と足の使い方が上手い』ことが挙げられます。
日本でもキープするときは
- 体を使え
- 腕でブロックしろ
と教わりますが、南米選手は自分の体をどう使いどこでブロックすれば良いのかを理解している選手が多いです。
例えば、ドリブルしているときに相手が足を出してきた場合、南米選手はボールと相手の足の間に自分の足を入れてブロックします。
足だけでブロックできれば、体全体を動かす時間を短縮できるだけでなく、足を蹴られればファールを貰うことも可能です。
よくマレーシアと呼ばれる技術がありますが、南米選手はわざと相手にぶつかって倒れたり、相手の足に引っかかったふりをしてファールを誘ったりするプレーが上手いです。
- 泥臭い
- 汚い
と思う人もいるかもしれませんが、ファールが貰えれば再びマイボールから攻撃を仕掛けられます。
それだけ南米選手は、ボールを奪われることを好まない選手が多いということではないでしょうか。
ボールを奪われずプレーできれば信頼度が高まる
3つ目の理由として、南米ではとくに『ボールを奪われずにプレーできれば周囲からの信頼度が高まる』という風潮があります。
単純にボールを奪われない選手にはたくさんボールが集まりますし、ボールを奪われる選手にはパスが届きません。
それだけボールを奪われずにプレーできるかどうかで、周囲の信頼度も変わってくるということです。
南米選手は小さい頃から、
- どうやったらボールを奪われずにプレーできるか
- どうやったら相手を交わしてシュートまで持っていけるか
を常に考えながらプレーしています。
だからこそ足元の技術や体の使い方が上達し、マレーシアという泥臭いプレーも覚え、ボールを奪われない選手が数多く出てきているのではないでしょうか。
まとめ
南米選手は、なぜボールを奪われないのか。
その理由は
- どんなボールでも正確に足元へトラップする
- 体と足の使い方が抜群に上手い
- ボールを奪われずプレーできれば信頼度が高まる
です。
- 素早くパスを出すというよりもまずは正確に足元へトラップする
- 相手が寄せてきたら体や足でブロックしてフォール貰う
- 周囲からの信頼度が高まることを理解している
南米選手は、『ボールを奪われない』という思考がどの国の選手よりも強いからこそ、あれだけキープ力のある選手が多いのでしょう。
- キープ力を高めたい
- ボールを奪われない選手になりたい
という選手は、ぜひ南米選手のプレーを参考にしてください。
いつもブログ記事を読んでいただき、ありがとうございます。ジュニアサッカー上達塾では、サッカー上達のためにブログやSNSで情報発信をしています。また、サッカー上達のためのDVD教材の販売も行っております。サッカーに関するご質問やお問い合わせ、ブログ記事に対するコメントなどがありましたら、下記のメールアドレスまでお気軽にご連絡ください。
メールアドレス:info@kawashima-kazuhiko.com
技術でフィジカルを圧倒する選手が好きなyukito.hです。ラ・リーガを中心に海外サッカーをよく観ます。自分が経験してきたことを踏まえて、サッカーで重要なことを伝えていきます。