11人制サッカーとは違う少年サッカーの考え方
三浦です。
Jリーグを楽しみにしていますが、ガンバ大阪対サガン鳥栖のゲームが延期になってしまいましたね。
なんとか感染拡大が収まって欲しいものです。
ガンバ大阪の遠藤保仁選手が見たくて、Jリーグを見ていると言っても過言ではないヤットファンです。
遠藤選手は、ピッチ上のすべてが見えているかのようなプレーをします。
自分を入れて22人の様子と、22人のポジショニングによって生まれるスペースが見えているように思えます。
- ボールタッチの素晴らしさ
- 視野の広さ
- 判断力の素晴らしさ
どれをとっても、フットボーラーとして憧れます。
うちのチームの保護者も、Jリーグから海外リーグまで数多くの試合を見ていて、サッカートークになると熱くなります。
しかし、その勢いで少年サッカーは語らないで欲しいな、という場面もあります。
少年サッカーは8人制。11人制サッカーの目で見る弊害
三浦はジュニアサッカー専門のコーチですが、8人制が導入される前は少年サッカーも11人制でした。10年ほど前の話です。
11人制から8人制への変化は、各ポジションからひとり引くという考え方です。
11人制サッカーの4-4-2(4バックの場合)から1人ずつ引くと3-3-1になります。
このシステムのチームは多いでしょう。
しかし、11人制サッカーの中盤4人は、守備的なボランチから攻撃的なトップ下などに分かれるので、最終ラインからフォワードまで4列になります。
少年サッカーでも3人の中盤のうち1人を下げる、センターバックを上げて2バックにするなどの工夫で中盤を厚くする工夫がされています。
11人制サッカーの目で見ると、「ボランチ」のポジションを誰にする?という話が出てきます。
ボランチを誰にするという発想ではなく、センターバックの役割やセンターハーフの役割を明確にするという発想が大事だと考えています。
ポジションありきでなく、役割ありきの考え方ですね。
センターバックがゲームを組み立てる
3-3-1というシステムですけど、これにGKを足して1-3-3-1というシステムの考え方でゲームをしています。
11人制サッカーのセンターバックは、GKもその役割を果たします。
ポジションを高くして、ペナルティエリアから出ます。
バックパスを足で受けて、逆サイドへの展開もします。
こうすると、センターバックの役割は11人制サッカーで言うボランチの位置になります。
GKからのボールを受けてビルドアップしたり、サイドバックを走らせるパスを出したりします。
チャンスがあればフォワードにボールを出し、相手に奪われれば味方への守備を指示します。
11人制に比べて3人少ないながらも、中学生になれば11人制に移行する少年サッカーでは、8人で出来ることを広げて行くという発想が必要だと考えています。
大人が考えたシステムが子供のためになっているか
三浦のチームの課題は、1-3-3-1というシステムで試合をした場合に、サイドにボールがある時、センターハーフがボールサイドに寄りすぎてしまうことです。
センターハーフがサイドに寄っても、逆サイドのサイドハーフがポジションを埋めてくれればいいのですが、なかなか上手くいきません。
小学生のキック力では、1本のキックでサイドチェンジをすることはなかなか難しいです。
タッチラインからタッチラインの幅は50mあるので、サイドチェンジしようと思ったら中継が必要です。
中盤に4人が横並びになれば、中央にいる2人のうちひとりがサイドの対応をして、ひとりは中央に残る。
そうすれば中に入られた時にも対応出来る、2-4-1というシステムになります。
でも、中盤にひとり少ないな、いた方がいいなと感じたら、センターバックでもフォワードでもそのポジションに入ればいいんです。
大人が考えたシステムという「並び方」で、選手たちの判断を奪っていないかな?
試合で思うようにプレーできないことをシステムのせいにしてはいけないです。
スペースを作る、スペースを埋める。
カバーに入る、サポートする。
最低限の並び方のルールを決めたあとは、チャンスやピンチを感じながら自由に動けばいいんです。
そんなノビノビとしたサッカーの試合を早くみたいな、と炎天下の練習で思う日々です。
熱中症対策をしっかりして頑張ってください!
小学4年生からサッカーを始め、中学、高校、大学、社会人とサッカーを楽しみつつ、大学生の頃からコーチングの道を歩み始め、指導の楽しさも知る。現在アラフィフのサッカーマンである。理論派でありながら熱い血潮を持つタイプ。サッカーの本質を突く指導がモットー。現在は、東京都のある街クラブでヘッドコーチを努めている。
好きな選手は故クライフ、そして自分の姓と同じ三浦カズ!好きな指導者は、森保監督の育ての親とも言えるオフト、そしてオシム。座右の銘は「諦めたらノーチャンス」。チーム運営や保護者対応などにも詳しく、近年はメルマガやブログへの寄稿活動も行っている。
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