サッカーは、時間の奪い合い

三浦直弥

三浦です。

U12選手権の都道府県大会が、全国各地で大詰めですね。

毎年思うんですけど、都道府県代表は1チームです。

その他のチームは、試合に負けました。

負けて悔し涙を流すのはいいけれど、サッカーはまだまだ続きます。

  • 何が足りなかったのか?
  • 何が出来て、何が出来なかったのか?

気持ちを切り替えて、練習の目標を定めることが大事ですね。

試合に負けた原因は?

三浦のチームも、予選トーナメントで敗退しました。

選手は大変よくやってくれました。全力を尽くしてくれました。

敗退の原因は、ずばり「得点力不足」です。

サッカーは、点が取れなければ勝てません。

スキを突かれて失点し、動揺して浮足立てば連続失点の原因にもなります。

試合終了のホイッスルが鳴った時に、相手より多く点を取ったチームが勝ちなので、得点力不足はチーム力不足と言えますね。

シュート数が少ない!

三浦のチームでは、毎試合スコアをつけています。

シュート数も記録します。

  • 枠内に飛んだ数
  • 枠を外れた数

も記録します。

おおよそ、どこから打ったのかも記録します。

試合でベンチにいる三浦の手には、メモ帳があります。

そこには、シュートを打った選手の番号と時間が書いてあります。

∪12選手権の予選に入ってから、選手たちは緊張のせいかシュートを打とうとしません。

いつもなら、ミドルシュートを狙う場所でも、慎重にパスを選んでしまいます。

その結果、パスをカットされて逆襲カウンターを受けてしまい、攻撃する時間が少なくなる。

そんな繰り返しで、試合を進めていました。

サッカーのシュートが決まる確率は、とても低いです。

確率が低いということは、分母を増やさないと得点出来ないということになります。

分母を増やすためには、シュートを打つことですね。

パスができるなら、シュートを狙う。

相手チームのゴールキーパーも、パスを選択するフォワードは怖くないでしょう。

なぜシュートを打たないか?もうひとつの理由は

相手ゴール前のとてもいい位置でボールを持ったのにシュートを打たない理由は、もしシュートを外したら自分の責任になるという気持ちがあります。

それと、自分よりもいいポジションにいる仲間にパスをした方が、シュートが決まる確率が高くなるという考え方もあります。

どれも、気持ちとしてはよくわかります。

三浦が小学生たちにサッカーを指導する時に、大事だと思うポイントがあります。

それは、自分よりもいいポジションにいる仲間にパスを出すという考え方です。

発想そのものはいいのですが、自分もシュートが打てるのにパスをするという考え方については、三浦は納得しません。

その理由は、仲間にパスをするということで、相手に時間を与えているからです。

パスそのものはあっという間ですが、その短い時間に相手チームのゴールキーパーやディフェンスは、守備の体勢を整えることができるからです。

パスをしないでシュートを打つことで、相手が準備する時間を奪うことが出来ます。

サッカーとは時間の奪い合い

ゴール前では、このように瞬きをするような時間の奪い合いが起きていることを、選手たちに知って欲しいと思います。

”シュートを外したらどうしよう”という精神面の話よりも、サッカーの本質である「時間の奪い合い」に目を向けて欲しいと考えています。

自分よりいいポジション(本当にいいポジションの場合もあります)にパスを出すことで、相手に時間を与えている。

この事実をどうか選手たちに知って欲しいので、時々、高校サッカー選手権の話をします。

その昔、帝京高校の監督だった小沼氏は選手たちにこう言ったそうです。

「ゴール前でトラップするようなヤツはストライカーの資格はない」

ゴール前では、ダイレクトでシュートするのが精一杯という、ギリギリのシュートが決まるもの。

確率をあげようとトラップしたら、相手にブロックされてせっかくのチャンスがパーになる。

という逸話です。

小学生にはピンと来ないのでは?と思うかも知れませんが、YouTube動画を見せると「なるほど~」と納得してくれます。

指導現場では、YouTube動画がときどきすごく役に立ちますよ。

シュートに貪欲になること

三浦は今の6年生たちにこう言いました。

「シュートするのはフォワードだけの仕事じゃない。フィールドプレーヤー全員の仕事だ。サイドバックでもセンターバックでもシュートを打つ気持ちでプレーするのと、最初からシュートを打つ気がないプレーでは試合内容が全然違う。全員がシュートを打とうとしているチームと戦ったら、怖いと思わないか?」

ゴールキーパーの選手は、「相手チーム全員がゴールに向かってくるというイメージをしただけで怖い!」と言いました。

全員がシュートに貪欲になることで、ポジショニングも変わって来ます。

さらに、

  • ボールを保持する時間を長くしよう
  • カウンターで攻めよう
  • 守備から攻撃の切り替えを早くしよう

という気持ちが芽生えます。

U12選手権予選は終わりましたが、選手たちによい課題を与えてくれたと反省しています。

日本のサッカーにもっともっとシュートシーンが増えるよう、日々指導していきたいです。

この記事を書いた人三浦直弥三浦直弥
小学4年生からサッカーを始め、中学、高校、大学、社会人とサッカーを楽しみつつ、大学生の頃からコーチングの道を歩み始め、指導の楽しさも知る。現在アラフィフのサッカーマンである。理論派でありながら熱い血潮を持つタイプ。サッカーの本質を突く指導がモットー。現在は、東京都のある街クラブでヘッドコーチを努めている。
好きな選手は故クライフ、そして自分の姓と同じ三浦カズ!好きな指導者は、森保監督の育ての親とも言えるオフト、そしてオシム。座右の銘は「諦めたらノーチャンス」。チーム運営や保護者対応などにも詳しく、近年はメルマガやブログへの寄稿活動も行っている。