ロングスローから考える育成指導
高校選手権で、ロングスローが議論されてるとかされてないとか…
ロングスローに問題なし
高校サッカーはほとんど見てないのですが、ロングスローの場面は見ましたよ。
昔からロングスローはありましたし、僕らの時代でもロングスローはあって、「ハンドスプリングスロー」なんて言う、一回転して投げるスローインもありました(笑)
僕も真似して練習しました(笑)
ロングスローで得点につなげるのはどうかってことは、ルール上問題ないのですから、ロングスローはありでしょう。
フィジカルで勝つ
育成年代って、「フィジカル勝ち」なところはあるから、
- ロングスロー
- ロングボール
などのパワープレーって、すぐに結果に結びつきやすいですから、それによって賛否はあるかもしれません。
それって、普段からの指導の問題だし、選手個々がどのような意識で取り組んでいるかです。
指導者側が、「ただ勝つこと」が目的でパワープレー中心にしてしまうことが問題なのであって、選手個々を将来に向けて育成することが第一になっているかが重要なのです。
指導者も選手も、狭い価値観で勝利を目指すだけになってはいけないということです。
ブラジルは勝つために
僕は、ブラジルでユース年代も経験し、そのチームはブラジルでNo.1にもなりました。
ブラジルのサッカーは、僕の勝手なイメージで、
- ドリブル
- フェイント
- パスで細かくつなぐ
とか、派手なプレーばかりを想像していました。
しかし、そんなことは全くなくて、まさに勝負にこだわり、ガチガチに勝つためのサッカーでした。
- パワープレー
- ロングボール
- ロングスロー
など、瞬間瞬間で、今、ゴールするために何をすべきかを判断して実行するのがブラジルサッカーでした。
勝つために今何をすべきか、だったのです。
彼らこそ、すでにプロフェッショナルでした。
サッカーは勝負
サッカーは、競技スポーツです。
勝つために何をすべきかであり、その中で学ばねばなりません。
育成年代だから、
- パスをつなぐ
- ドリブルサッカー
- パワープレー
とか、それが目的ではいけません。
サッカーという競技スポーツで、勝ちを目指すのは当然なのです。
そして、勝負の中でどう学ぶかです。
選手として勝つために
サッカーボールは、
- ゴールするため
- ゴールさせないため
に存在します。
それが、当たり前に頭になければいけません。
その瞬間瞬間で、どれだけ良い判断ができるかです。
だから、サッカーでは周りが見れる者が良い選手なのです。
周りを見れるには、技術が必要です。
ボールを持てる技術がなければ、周りを見ることはかなり難しいでしょう。
ですから、「ボールを持てる」ことは非常に重要です。
そのために、ボールコントロールの練習が必要なのです。
その「ボールを持てる自分の技術」をどう活かしていくかが、これからの自分のためになるのです。
自分のサッカー
指導者も選手も、勝つために全力を尽くし、そのプロセスの中で成長することが重要であり、普段からの取り組みにすべてがあります。
狭い価値観の目の前の勝負ではなく、今、全力を尽くしていく中で、ちゃんと学びがなければなりません。
それは、普段からの自分自身に対して、勝ち負けはあるのですから。
例えば、今目の前のボールに対して、簡単にコントロールミスするような技術では、すでに負けであり、普段から自分を律する必要があります。
相手と戦い、勝利を目指すのも当たり前ですが、普段の自分との戦いに勝てなければ、結局は本物の勝利を得ることはできないのです。
普段こそが最も重要
普段から
- 自分のサッカー
- 自分とボール
との向き合い方が最も重要です。
そこをわかってないと、これから先の勝負にはつながりません。
理想だけで、サッカーはできません。
誰もがメッシになれるわけではありません。(むしろ、誰もメッシにはなれないのですから)
自分とボールに正しく向き合って、自分のサッカーを探していかねばなりません。
本当の勝負は、今目の前にあるのです。
1970年生まれ 石川県出身。ブラジル選手権一部リーグに所属するチーム。日本国籍者としてプロ契約した2人目のサッカー選手。ブラジル選手権一部リーグのポルトゲーザなどで活躍。当時、ゼ・ロベルト(2006 W杯ブラジル代表)とともにプレーをした経験もある。
FIFA(国際サッカー連盟)公認コーチライセンス、
CBF(ブラジルサッカー協会)公認コーチライセンスを保有
圧倒的なテクニックと確立された指導法には定評がある。現在、明光サッカースクール、東京スポーツレクリエーション専門学校などで、子どもたちにサッカーを指導している。
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