サッカーを上達させるためにリフティングを100回すればいいのか?
「リフティングは何回出来れはばいいか?」という質問があります。
毎回、僕が言うのはリフティング一回で良いですよと(笑)
その代わり、試合でどんなボールも一回で自分のものに出来ればね。
それが出来るのであればってことです。
要は、何のためにリフティングをするのかです。
というより、何のためにリフティングというトレーニングがあるのかです。
目次
リフティングは関係ない?
リフティングは関係ないと言う人もいます。
では、そういう人のトラップ、キック、ボールタッチ、ボールコントロールの技術を見てみましょう。
その人は世界トッププロの技術があって、それを言うのなら良いです。
しかし、プロサッカー選手も経験せずに、主観のみでリフティングは関係ないと言う人の言葉は、大きな間違いです。
リフティングはトレーニングの一つ
リフティングというのはトレーニングの一つです。
リフティングをトレーニングとして考えるから意味があります。
リフティングをサッカーが、上手くなるためのトレーニングの一つとして考えられれば意味はあります。
しかし、リフティングを「リフティング練習」という考え方であれば、リフティングが上手くなるためになってしまいますから、それは違いますよね。
リフティングは教えるものじゃない
リフティングが出来ないからとリフティングを教えてほしいと言われますが、僕はリフティングを教えたりしません。
「リフティングは出来ないといけない」と思う人もいて、なんとかリフティングが出来るようにと考える人もいますが、リフティングはトレーニングの一つですから、自らが考えてやるべきです。
リフティングが出来ない人には
例えば、初心者なんかで全くボールコントロールが出来てない人には、ボールコントロールトレーニングの一つとして、リフティングを勧めたりします。
そこでは、リフティングトレーニングの入り口として、ボールを触るポイントなど、どのように意識するかは伝えます。
例えば、インステップのリフティングであれば、ボールを当てる部分をちゃんと意識させます。
そして、「ボールをまっすぐ上にというイメージで」と伝えて、あとは本人がやるだけです。
リフティングはボールコントロールだけじゃない①
例えば、インステップのリフティングは、インステップのボールタッチにつながりますよね。
シュートやパス、トラップでも使う重要な部分ですから、リフティングは確実に効果はあります。
あと、インステップのリフティングは、ボールを捕らえる基本中の基本の感覚なのです。
人間本来の自然な感覚でボールを捕らえる基本なのです。
まっすぐにボールを捕らえないとインステップのリフティングは出来ませんから、ボールを捕らえるための基本なのです。
リフティングはボールコントロールだけじゃない②
リフティングは、ボールコントロールやボールタッチと思われがちですが、それだけじゃありません。
僕の指導では、サッカーボール以外にテニスボールを使ったり、また、身体のあらゆる部分を使ってやらせるようにしています。
その効果は、自分の身体を上手く使えるようになるということです。
テニスボールというサッカーボールとは違った物でリフティングすることで視覚、身体の感覚を鍛えることができます。
さらに、あらゆる身体の部分を使い、ボールタッチ、ボールコントロールすることで、身体の使い方のトレーニングにもなります。
自分で考えるから意味がある
リフティングが出来ないからと教えてもらう時点で、それはサッカーとは関係ないただのリフティングになります。
例えば、リフティングの入り口の部分だけ教えられたとします。
インステップの当てる場所、ボールをまっすぐ上に上げるイメージというアドバイスから、後は本人がやるだけなのです。
そこで、回数を増やそうとしたら、必ず考えなければいけないし、集中力が必要です。
また目標回数を設定したら、乗り越える気力も必要です。
ミスしたら自分で考え、ミスしてもくじけず、その考える力、メンタルがサッカーにもつながるのです。
リフティングは100回で良いと言うのなら
リフティングは100回くらい出来れば良いと言うのであれば、僕なら、こう思います。
インステップも100回、腿、アウトフロン、アウトサイド、インフロント、インサイド、胸、頭、つま先、かかと…すべて100回ずつです。
さらに、それらを動きながらやることも効果はあるし、それをテニスボールでやるのも意味があります。
100回と言うのならば、どんなやり方、どんな物でも違和感なく、100回でしょう。
そして、あくまでも自然に出来なくてはいけません。
効果は人それぞれ
人それぞれいろんな感覚を持っていますから、例えばリフティングというトレーニングも、これだけやれば、サッカーの技術として、すぐ身につく人もいたり、これだけやっても、まだまだ身につかない人もいます。
リフティングという表面上だけを見て何回出来ればこれで大丈夫という答えはありません。
どんなボールも一回で自分のものに出来る技術、どんな相手に対してもボールを持てる技術、ボールを取られない技術があれば良いわけで、そのためのボールコントロールの技術を上げるトレーニングの一つということです。
まとめ
リフティングの回数は出来ても、サッカーにつながってないのなら、考え方に間違いがあります。
そこに気付かずにやっていでは意味がありません。
これは、すべてのトレーニングに対して当てはまります。
筋トレして、筋力はついても、サッカーに活かせなければ意味がないのと同じように、サッカーに活かす、サッカーが上手くなるために、どのような考え方でトレーニングするかです。
そこで、プロの人間のアドバイスが重要となるのです。
トレーニングメニューは、誰でもやらせることは出来ますが、その中身の効果をサッカーに活かせるのは、プロを経験した者のみです。(プロから「素直」に「正しく」学んだ人も含む)
リフティングは技術ではありません。
サッカーの技術を上げるためのトレーニングだと認識することが重要です。
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1970年生まれ 石川県出身。ブラジル選手権一部リーグに所属するチーム。日本国籍者としてプロ契約した2人目のサッカー選手。ブラジル選手権一部リーグのポルトゲーザなどで活躍。当時、ゼ・ロベルト(2006 W杯ブラジル代表)とともにプレーをした経験もある。
FIFA(国際サッカー連盟)公認コーチライセンス、
CBF(ブラジルサッカー協会)公認コーチライセンスを保有
圧倒的なテクニックと確立された指導法には定評がある。現在、明光サッカースクール、東京スポーツレクリエーション専門学校などで、子どもたちにサッカーを指導している。
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