ボールを蹴る一連の動作とボールの質が変わる理由

鈴木陽二郎 講師

こんにちは。YJRです。

この世代が1番キックが上手いなぁ」と思う世代があります。

それは、「キックというものはこうゆうものだ」と思いこまない、考える事ができない(認識がない)世代です。

年齢だとばらつきがありますが、2歳~5歳くらいのお子さんです。

この世代のお子さんは、本当にきれいなキックをします。

その世代のお子さんがいるかたは、お子さんに是非ボールを蹴ってもらってください。

感動します(笑)

「どこで蹴る」、「どう蹴る」とは言わずに、親御さんが「目的地」になるように、促してあげてください。

そこで「どう蹴る」って言ってしまうと、「認識の中心がボール」になるお子さんになる可能性が高いです(笑)

余計な事は言わずに子供の思うままに。

ただ、「お父さん(お母さん)はここよ〜」の一言で彼らは力をめちゃくちゃ発揮します。

■立ちどころがめちゃくちゃいい!

特に、「キックというものはこうゆうものだ」がとならない(認識がない)世代は、「どうボールを蹴る」「足のどこでボールを蹴る」「フォームはこう」などの技術的な知識がないので、ボールを蹴る為だけの技術を発揮するような行為は全くありません。

ただ、自分が思った場所に、思ったように、えい!!とやるだけです。

だから、自然と立ちどころもよく、凄くきれいなボールを蹴ることが非常に多いです。

立ちどころは過去記事にありますのでご覧下さい。↓↓↓

目的地ボール自分一直線上になり、ボールが自分の前になるように勝手に立ちます。

これは、「認識の中心が目的地」にセットさせているとなりやすい傾向です。

ボールを蹴る為だけの技術を発揮しない(ボールを何とかしようとしない)ことや、立ちどころが良いことから、この世代は認識の中心がボールではなく、目的地にセットされていると考えています。

「認識の中心が目的地」では起こらず、「認識の中心がボール」であるからよく起こる「蹴りやすいところに置く」事もありません。

そうなると「認識の中心がボール」、「蹴りやすいところに置く」は知識や情報からくる後天的なモノになると考えています。

■先天的に備えている

「キックというものはこうゆうものだ」がとならない(認識がない)世代は、言い換えると、「認識の中心が強烈に目的地」ない世代です。

親御さんを見つけたら抱っこをせがみお腹減ったときは一心不乱に食べつくし!

スーパーでは、お菓子コーナーや、ガチャガチャコーナーに一目散に向かっていく(笑)

好奇心旺盛で興味をもったものには突撃し、遊び倒す。

強烈な目的地、目的への強いエネルギーを感じます。

それは、非常に動物的です(笑)

動物は「認識の中心が目的地」にセットされまくっています。

お腹がすけば、餌が目的地にセットされ、肉食動物なら狩りをし(狩りをする形になり)、草食なら草地を探します(探す形になる)食べないと死に直結しますので、認識の中心が強烈に餌(目的地)にセットされるわけです。

そして、狩りをするために技術的な事は考えないだろうし、食べ方も同様だと思います。

認識の中心が目的地というのは、本能的であり、先天的にみんなが備えているモノだと考えています。

■情報を得られる、情報を処理できる世代になると

年齢があがっていくと、TVや漫画でサッカーを目にしたり、周りに教えてもらったり、「キックというものがこうゆうものだ」という認識が出来ていきます。

情報を得られる量が増えていくことや、情報を処理する能力があがっていくのは、人間としての当たり前な自然な成長ではありますね。

「足のどこで蹴る?」「足をこうして蹴る」「フォームはこうだ」などと専門的な情報、知識がついていくと「キックというものはこうゆうものだ」と認識が更に固まっていきます。

かつ、情報や知識はコーチの考え方の影響は大きく受けると思います。

それらの結果として、ボールを中心に考える「認識の中心がボール」にセットされ、ボールを蹴るだけの技術を発揮する形になっていく傾向が強いです。

認識に関しては、過去記事を抜粋します。

他にも沢山ありますのでご覧ください!↓↓↓

そして、この世代から多くの日本人選手が自然と「認識の中心がボール」にセットされていき、ボール中心(認識の中心がボール)である、「キックというものがこうゆうものだ」ということが完成します。

それが多くの日本人選手の前提となっている考えています。

実際、友人のサッカーをしているお子さん(小学校高学年)を小さい時からみてきましたが、年齢があがるにつれて徐々にフォームがぐちゃぐちゃになっていっています。

特に力が付き始めてからは、ボールを力任せに蹴ってしまいます。

その形を作っているのは、「認識の中心がボール」になっているといえます。

あんなに、小さい時はきれいに蹴れていたのに!

本人の当時の記憶にはもうないようでした。

■形が違うということは

よく海外の選手は何故キックが上手いのか?と質問を受けます。

よく、日本とは違いボール蹴れる広い公園やグラウンドがあるからだと聞きます。

沢山ボールを蹴ることが出来る小中高生も沢山いるわけでそれが大きな理由ではないと思います。

となると、上記のに書いたような認識の違いがあるのでないかと考えています。

要するに、日本人選手と外国人選手は認識や前提が違うのではないということです。

日本人選手と外国人選手のキックの一連動作(助走から蹴った後)を見比べると、形(フォーム)が違います。

人間は認識した形になる性質を持っています。

ボールを蹴る行為は同じなのに、形が違うということは、認識の中心が違うという事になります。

では形の違いから見る、認識の中心の違いは?というと

何となく、想像がついていると思いますが、日本人選手は「認識の中心がボール」であろう形が多く外国人選手は「認識の中心が目的地」であろう形が多いわけです。

何故、外国人選手は「認識の中心が目的地」になるのか?

彼らの「キックというものがこうゆうものだ」だからだと思います(笑)

彼らの「キックというものがこうゆうものだ」は認識の中心が目的地であるということです。

ですが、彼らは「俺たちの認識の中心が目的地だぜ!」なんてことは誰も認識していないです(笑)

「ボールをどう蹴る」ではなく、「ボールをどこに蹴る」のように感じではないかなと思います。

それには大した理由もなく、小さいころからみんなそうだし、周りもそうやってるし、みんなが勝手にそうなっててるだけです。

誰も何も気しない圧倒的な当たり前な事で、これは別の言い方をすると文化と言えるでしょう。

対して、日本の文化はボールと繋がりまくる、ボール中心に考える「認識の中心がボール」にセットされた行動する事だと考えてます。

だから、気が付いたら多くの日本人選手が「認識の中心がボール」にセットされているわけです。

■まとめ

幼少期は認識の中心は強烈に目的地にセットされている

しかし、年齢を重ねると知識や情報や人から教わることで、「認識の中心がボール」にセットされることが多く、『認識の中心がボールである「キックというものがこうゆうものだ(文化)」』に変化していってしまい、それが多くの日本人のサッカーの前提となっている。

対して、外国人選手は幼少期のままの、「認識の中心は目的地」にセットされている事が多く、『認識の中心が目的地である「キックというものがこうゆうものだ(文化)」』となり、それが多くの外国人のサッカーの前提となっている。

そして、その結果、ボールを蹴る一連の動作が変わり、ボールの質が変わっていく。

その、ボール中心か、目的地中心かの「キックというものはこうゆうものだ」という文化(捉え方)の違いが、大きな違いとなっていくのだと思います。

ただ、難しいのは文化は、当たり前な事過ぎて気づき辛いのです。

当たり前は刷り込まれてます。自動的に行っていくものです。

しかし、何も技術的な事を考えずに綺麗に蹴れる幼少期の前提にそのままにすることで、日本人の「キックというものはこうゆうものだ」は変わっていくと思い、そのきっかけを作りたい、記事を連載したり、蹴り方教室を開催するなど活動をしているわけです。

皆さんの「キックというものがこうゆうものだ」を考えるきっかけになれたら嬉しいです。

鈴木 陽二郎さんの教材はこちら↓↓↓

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この記事を書いた人鈴木 陽二郎鈴木 陽二郎
(株)エフネットスポーツ
FFCカレッジフットサルリーグ担当
新しい概念を吹き込んで上達に導く“フットボールコンセプター”
今まで、小学生から社会人まで男女を問わずフットボールを教えてきた。また、その理論や新しい概念(コンセプト)を提案して上達させるアプローチはプロにも評価されおり、現役Jリーガーからのサポート依頼は絶えることがない。育成においては、2014年よりキックの上達に特化した「蹴り方教室」主宰し、社会人をはじめ、小学生から大学生チームを指導して、数時間で「ボールの球筋が格段に変化する」「メニューをこなしていくと、自然に考える力と技術が身につく」など、すぐに圧倒的な結果が出る事例多数。また、「概念を変えることでプレーが上手くなる」という上達アプローチは、多くの指導者に影響を与え、日本代表の長友佑都選手の専属コーチである鬼木祐輔コーチなど、多くの優秀な指導者から絶大な支持を受けている。
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