【三浦コーチ】選手が自信を持ってピッチに立つために指導者は何をすべきか?

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日々、選手を観察していると、ある瞬間に、選手の成長、伸び、上達を感じる瞬間があります。

以前は出来なかったワザが出来るようになったり、以前から出来たワザがスピードアップすることがあります。

また、同じようにプレーしていても以前には見られなかった、視野の広さを感じることがあります。

ドリブル、トラップ、キックという連続した技術でも、相手をしっかり見てタイミングを考えている様子を見るとサッカー選手らしさを感じます。

僕の目の前でプレーしている5年生は、数ヶ月前はまだ4年生でした。

新年度になって2ヶ月しか経っていないというのにグッと成長しています。

成長の背景にあるものは何でしょうか。

いくつか理由が考えられますので、ひとつずつ解説します。

■対人プレーに自信がついてきた!

チーム内の練習だけでなく、対外試合を行うことで、チーム仲間とのマッチよりも激しいプレッシャーを受けます。

プレッシャーとは文字通り相手の圧力だったりしますが、寄せの速さや球際の強さを身をもって感じます。

もう5年生ともなると、フリーでボールを受けることは少なくマークを外しながら僅かなスペースと時間でコントロールします。

相手と競り合いながらボールを受ける、ドリブルする、パスを出す。

このくり返しで選手は成長していきます。

ボールを持っても慌てない、オドオドしない、怯えないというメンタルがプレーに自信を与えます。

僕は、ボール扱いに対する自信よりも、相手に対する自信が成長に与える影響が大きいと感じています。

対外試合だけ続ければ上達するかというとそうではありません。

やはり、試合で使ってみようと思える「ワザ」を持つことが大切です。

実戦で使える技術をふだんの練習で行うことが必要です。

■1対1の練習を見直そう

小学生の8人制サッカーでは、1対1でボールを奪い合う場面が、とても多いです。

シンプルな練習でよいので、ボールを2人で奪い合うという場面をたくさん作ることが大切です。

試合中にボールを持った時に、相手が奪いに来たとします。

腕を広げる、腰を使って相手をブロックする、体を上手く使うことが必要ですが、ふだんの練習で1対1をやっていないとやはり消極的になってしまいます。

1対1の基本練習を行うことで、体の使い方を自然に覚えます。

試合では普段の練習の成果を試す!という気持ちで積極的に1対1に挑みましょう。

■相手とボールを同時に見てプレーする

1対1の強さを鍛えながら、チームプレーもトレーニングします。

チームプレーと言えばパスワークですが、僕が好んで行う練習は3対1のロンドです。

決まったエリアでロンドを行うのではなく、3人のオフェンスの難度を上げるために、3人が移動しながらボールを回すというオプションをつけています。

3人対1人であっても、意外とプレッシャーがあるものです。

トラップの位置で優劣が決まると言っていいでしょう。

相手を見て、ボールを見て、味方を見るという視野の確保がサッカーの上達のスピードを加速します。

パスをしたら動く、動いて受ける。

この習慣化が上達の秘訣です。

■1手先が見えてくるとサッカーは面白くなる

サッカーの試合が楽しいと答える選手たちと一緒に他のチームの試合を観戦すると思わぬ発見があります。

選手たちは試合の流れを見て、次のプレーを予測します。

「3番の裏ががら空き。戻りが遅いから裏を取られそうだ」

「サイドからのドリブルで何度も突破しようとしているけど全然成功していない。中はがら空きなのにな~」

自分たちの試合を棚に上げて言いたい放題ですが、意外と的を突いているので、聞いていると面白いです。

自分たちの試合でも、先を読んだり、成功したプレーやミスったプレーの分析が出来るようになりました。

僕は指導者として、この子たちにサッカーというゲームを楽しめる環境を作ることが役割だと、再認識しました。

皆さんもサッカーを思い切り楽しみましょう!

楽しむための技術と体力と知力を身につけましょう!

頑張って下さい。

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