スペースを使って攻撃しよう
3月中の練習は、基礎練習が中心です。
止める、蹴る、運ぶというボールを扱うスキルを高めることはもちろんですが
パスを出したら動く、スペースを作る、スペースに走るというスペースを使うことが出来るような練習を取り入れています。
スペースを使う意識は、高学年だけに必要なのではなく、低学年の子供たちも、早い時期に身につけることで「サッカーらしい」プレーが出来るようになります。
目次
■スペースとは何か?言葉で説明すると
スペースとは何か?ということを小学生に問いかけると「相手がいない場所」という答えが帰ってきました。
「それは違うよ。相手も味方もいない場所だよ」と説明すると「スペースはどっちの味方ですか?」という質問が返ってきました。
スペースを言葉だけで説明することは難しいと感じたので練習で身につけることにしました。
■4人1組のパス回し
4人1組になり、4角形のグリッドの4辺に立ってパスを回します。
パスをした後に動きません。ボールだけがぐるぐる回ります。
「この練習にはスペースはありません、人から人へボールが動きます」
スペースがない状態をこの練習で理解してもらいます。
■3人1組のパス回し
同じ4角形のグリッドを使いますが、3人が3辺に立ってパスを回します。
ルールは、パスを出したら空いている辺に移動することです。
4辺に3人しかいませんが、移動することで4人いる時と同じようにパスが回せます。
スペースをつくる、スペースを見つける、スペースに移動する。
この連続になります。
■スペースに移動するとスペースが出来る
上の練習では、パスを出したらスペースに移動することで、パスを受けることが出来る、つまり、攻撃に参加することを意味しています。
同時に、スペースに移動した瞬間に、それまでいた場所はスペースになります。
スペースに入ることで、スペースが出来るというわけです。
選手たちが練習でこのことに気づくと、なるほどと納得します。
しかし、実際の試合ではスペースをどう使うのか、まだイメージ出来ていません。
■スペースは何のために必要なのか(ミニゲームで試す)
次に4人対4人のミニゲームを行います。サイズは40m×20m程度です。
マンツーマンマーク状態になったところに、コーチからボールを入れます。
ボールを入れた瞬間は、1対1の攻防になります。
ボールを持ったチームが攻撃しますが、この時からスペースの考え方が必要になってきます。
何もコーチングをしないと、ボールの行き先で1対1の攻防が始まりパスやドリブルによる展開が生まれません。
ここで「パスしたら動く」「スペースで受ける」というコーチングをします。
パスした後に止まっている、人から人にパスをしようとしているからパスがつながらないことに気づかせます。
■スペースで人とボールが出会う
人から人に出している限りは、1対1の攻防から脱却出来ません。
しかし、マークを外してフリーになる動きと、スペースにボールを出すという、プレーの組み合わせで「スペースで人とボールが出会う」ことが可能になります。
人から人へボールが渡るだけでなく、スペースで出会うという感覚を身につけると、サッカーの幅がぐんと広がります。
試合では、ワンツーが生まれるようになりますし、サイドの広いスペースを活かす長いパスも出せるようになります。
■スペースは単なる場所ではない
スペースの理解が深まると、スペースが単なる場所ではないことに気づきます。
スペースがあっても、ゆっくりと入って行ったら、ボールと出会う前に相手にボールを奪われてしまいます。
スペースに相手が先に入ることを、スペースを消されると言いますが、スペースは瞬間的に生まれ、瞬間的に消えます。
スペースは場所を作ると同時に「時間」も作っていることに気づくと、さらにスペースの使い方が上手くなります。
そして、サッカーは「スペースと時間を作り続けるスポーツ」ということに気づくと、サッカーのレベルがアップすることでしょう。
小学生には難しいですが、パスしたら動く、スペースで受けるという習慣を身につけることで、土台作りが可能になります。
基礎は大切です。何のための基礎づくりか、しっかり先を見つめて基礎を固めて行きましょう。
頑張って下さい!
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