ルックアップで見えてくるものとは?

三浦直弥

三浦です。

6月に入り、日本代表の試合を観る機会も多くなりましたね。

無観客試合で寂しい感じがありますが、意外な発見がありました。

それは、ピッチを取り囲む集音マイクの効果です。

選手たちの声を拾うだけでなく、ボールを蹴る音も拾っています。

Jリーグの試合をピッチのそばで観戦している時もボールを蹴る音を感じますが、それに近い感覚です。

ロングパスは力強く、ショートパスは弾くような音がしますね。

選手たちは軽く蹴っているように見えますが、ボールをしっかりとインパクトしているんだなあと実感する場面です。

少年サッカーの「ボールを蹴る音」は?

先週末に、試合がありました。

私は、ベンチには入らず、ゴール裏で観戦していました。

ボールの音に耳を傾けると、

  • ボールをしっかり蹴れる選手
  • まだミート力が不足している選手

がいるな、と感じました。

しっかり蹴れている選手は、ボールを足の「面」で捉える感覚を掴んでいるようです。

こぼれ球を蹴り返す場面では、インステップやインサイドの「面」を意識して足首を固定しボールに当てますが、ボールを蹴る前のフォームでキックが成功するかどうかわかります。

足の「面」でキックする意識がある選手は、ボールを迎えに行くステップワークがあります。

そのステップワークにも、リズム感があります。

足を振るだけで精一杯の選手は、ステップを使って蹴るポイントを調整する工夫がないようです。

動いているボールを蹴るためにはよい準備、つまりステップワークが必要です。

ぜひ、意識してください。

ルックアップを習慣化しよう

大会の前日練習で、気になるプレーがありました。

選手たちの目線です。

  • オフェンスが3人
  • ディフェンスが2人

で、ゴール付きのゲームをしました。

ゴールキーパーありです。

練習方法としてはよくあるものですが、選手たちの目線を見ているとどうもボールばかり見ているように思えました。

オフェンスもディフェンスも、ボールを注視しています。

気になって選手に声をかけました。

「周りが見えているかい?」

すると、周りを見てプレーしているという返事が帰ってきました。

いつもと同じメンバーでの練習なので、意識して見なくても動きがわかっている、というような考え方のようです。

「顔を上げてみよう」

周りを見るというコーチングよりも、周りを見るための姿勢を作ることを意識させました。

ボールばかり見るなというと、何を見ていいかわからなくなります。

しかし、顔を上げようと言うと、視野にいろいろなものが入ってきます。

視野に入ったもので判断すること。

これが基本です。

サッカー指導用語には、

  • ルックアップ
  • ルックアラウンド

という言葉があります。

顔を上げて周りを見ようということですが、を見るためには顔を上げることが必要です。

ルックアップで見えてくるもの

  • ボールを持っている時
  • ボールを持っていない時

を通して顔を上げることで、視野に入ってくるものが変わってきます。

選手が意識して顔を上げると、何が見えてくるのか?

マークすべき相手選手が見えるようになります。

自分からパスを要求する選手が、見えるようになります。

スペースが見えてくるようになります。

スペースが見えてくると、

  • 相手選手の位置
  • 味方の位置

も見えてくるようになります。

攻撃に幅と厚みが生まれます。

守備では、

  • チャレンジ
  • カバーリング

の意識が生まれます。

ボールばかり見ないという言葉だけでなく、顔を上げることを意識するとドリブル中でも顔を上げることができるようになります。

顔を上げるためには、良い姿勢が大事です。

  • 背中を丸めない
  • 胸を張る

など、姿勢を正す言葉もありますが、単純に「顔を上げる」という言葉で姿勢もよくなります。

ぜひ、練習や試合で「ルックアップ」を意識してみてください。

視野の広がりに気づいたらラッキーです。

ぜひ習慣化しましょう。

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この記事を書いた人三浦直弥三浦直弥
小学4年生からサッカーを始め、中学、高校、大学、社会人とサッカーを楽しみつつ、大学生の頃からコーチングの道を歩み始め、指導の楽しさも知る。現在アラフィフのサッカーマンである。理論派でありながら熱い血潮を持つタイプ。サッカーの本質を突く指導がモットー。現在は、東京都のある街クラブでヘッドコーチを努めている。
好きな選手は故クライフ、そして自分の姓と同じ三浦カズ!好きな指導者は、森保監督の育ての親とも言えるオフト、そしてオシム。座右の銘は「諦めたらノーチャンス」。チーム運営や保護者対応などにも詳しく、近年はメルマガやブログへの寄稿活動も行っている。
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