サッカーを全力で楽しむという感覚

三浦直弥

三浦です。

6年生最後の公式戦が行われました。

選手たちも保護者も、1試合でも多く試合がしたい・試合が見たいという気持ちで一杯です。

トーナメント方式の大会なので、決勝まで進むことが1試合でも多く試合をする方法になります。

トーナメント戦は、あらかじめシードで強豪チームが分散されます。

今シーズンの戦績が参考になるわけですが、時にはくじ引きでシードを決める場合もあります。

トーナメント戦は緊張感があってよいのですが、1試合目の相手がどこになるか!

これが重要ですが、実はシーズンのスタートや昨シーズンの戦績が土台になっているので、大会本番でジタバタしてもしょうがないです。

選手には、

  • 今持っている力を100%出し切ろう
  • 悔いのない試合をしよう!

と檄を飛ばしますが、しっかりと良い準備をしていれば、選手たちはいつもの通りの試合をするだけです。

実は、この100%出し切るという言葉が魔物です。

肩に力が入りすぎる選手もいますし、いつもより緊張する選手もいます。

  • 楽しんで来なさい。
  • 楽しめる試合をしなさい。
  • 楽しもうという気持ちが大事。

私は選手たちにそんな言葉をかけます。

楽しむとは、

  • 「楽をする」という意味ではないこと
  • 手を抜くことではないこと

全力で楽しむという感覚を選手たちに持たせたいという気持ちで、指導してきました。

あえて1対1の場面で楽しむ選手たち

選手が試合中に見せるプレーの中で、「楽しんでプレーしているな」と感じる場面がいくつかあります。

ひとつは、1対1での駆け引きです。

わざわざ1対1で駆け引きしなくても、仲間を使ってワンツー壁パスで突破できる場面で、あえてフェイントを使って抜こうとしています。

シーズン真っ只中の試合であれば、「もっとシンプルにやろう!」と声をかける場面です。

しかし、選手はシンプルにやることもできるし、スピードアップすることもできるけど、この場面は1対1で突破をしたいんだ。

自分にはその自信があるし、フェイントの技術を試したい。

そんな、「楽しむプレー」の意識を感じました。

結果として、突破できれば楽しいという気持ちになりますし、突破出来なくても「次は成功させてやる」という楽しみが生まれます。

相手の意表を突くプレー

楽しむプレーとは、必ずしも成功率が高いプレーを選択することではないということを、選手たちは知っています。

中盤でボールを持っている選手がいて、フォワードがフリーでボールを要求していることを知っていても、相手ゴールキーパーがやや前に出ている様子が目に入ったという理由でミドルシュートを打つこともあります。

フリーのフォワードにパスを出すことは成功率が高いプレーですが、あえて相手のスキを突くプレーとか相手の意表を突くプレーというものが、選手にとっては楽しみのようです。

このようなプレーは、選手たちにも印象に残ります。

ハーフタイムでベンチに戻った選手が

  • キーパー出てたのよく見てたね
  • そうなんだ、ファンブルすればフォワードがこぼれを押し込んでくれると思ってた

などと楽しそうに話す様子を見ていると、自分たちの試合を楽しんでいるなと感じます。

このシュートは、バーをわずかに超える惜しいシュートだったということを、付け加えておきますね。笑

守備で楽しむツワモノ

サッカーの楽しみは、攻撃だけではありません。

守備でも楽しむ選手がいます。

センターバックの選手ですが、普段は最後尾、ゴールキーパーの前でゴールを守ります。

しかし、時折、オーバラップを見せるのがこの選手の特徴です。

サイドからのオーバーラップはよく見られますが、センターバックのオーバーラップは勇気がいるものです。

この選手はオーバーラップする前に、中盤の選手とコミュニケーションをとっています。

つまり、今度自分がインターセプトに成功したらそのまま上がるから、かわりにセンターバックに入ってくれというやり取りです。

ベンチからの指示では、なかなかこのようなプレーは演出できません。

試合中に、自分たちで発想してポジションチェンジを行うことが出来るように育てることが重要だと、つくづく思います。

相手チームの選手たちは、センターバックがボールを持って攻め上がってくるので、一瞬オヤっと思います。

誰がマークにつけばいいのか、戸惑う場面です。

センターバックの選手は、自分にマークがつかなければどんどん攻め上がり、スピードアップしていきます。

もし、自分にマークがつけば、空いた味方にパスを出して攻撃を展開していきます。

これだから、センターバックはやめられないというツワモノです。

普段の試合では、

  • コーナーキックをヘディングでクリアする
  • 相手シュートに体を投げ出してブロックする

ファイターなので、オーバーラップをしてもチームメイトから不満はありません。

また始まった!という目で見ています。

こんな個性のある選手たちとももう会えなくなるかと思うと寂しいですが、彼らを超える個性派軍団を育てることを目標に指導していきます。

この記事を書いた人三浦直弥三浦直弥
小学4年生からサッカーを始め、中学、高校、大学、社会人とサッカーを楽しみつつ、大学生の頃からコーチングの道を歩み始め、指導の楽しさも知る。現在アラフィフのサッカーマンである。理論派でありながら熱い血潮を持つタイプ。サッカーの本質を突く指導がモットー。現在は、東京都のある街クラブでヘッドコーチを努めている。
好きな選手は故クライフ、そして自分の姓と同じ三浦カズ!好きな指導者は、森保監督の育ての親とも言えるオフト、そしてオシム。座右の銘は「諦めたらノーチャンス」。チーム運営や保護者対応などにも詳しく、近年はメルマガやブログへの寄稿活動も行っている。