2タッチのみでアングル作りする練習②

スキルアップ 鈴木陽二郎 講師

こんにちは。YJRです。

今回も、前回に続き、2タッチでアングル作りをするトレーニングの紹介です。

前回記事→https://soccer-rs.com/koushi/6406.html

アングル作りは、目的地中心の認識にセットするために行います。
ミスをした時や上手くいかない時は、ボール中心の認識であることが多いです。

アングル作りは、目的地に対して正対し目的地-ボール‐自分が直線上に並び、ボール越しに目的地を見ます。
蹴り方教室では、ボール中心の認識から離れ、目的地中心の認識を養ってもらう為に、アングル作りはマストにしています。

■扇形で2タッチ

今回紹介するメニューは↓↓

非常に単純なメニューですが
パスを左右に出し、受け手が2タッチ(トラップ&パス)で返します。
トラップは足元で止めます。

受け手はボールを向いてボールを追うのではなく、パートナー方向を向いてサイドステップで移動を行います。
トラップするまでの移動時も目的地(パートナー)を意識して行います。

目的地(パートナー)中心の認識にすると、トラップの時も体の向きも目的地方向を向きます。
ボール越しに目的地を見る状態になります

これがボール中心の認識だとボールを追う形になります。

そしてトラップをしたら、すぐ蹴るのでなくなく
目的地に正対し、目的地-ボール-自分が直線上になり、ボールとの一定距離(スキマ)を保つ場所に立ち直してから蹴ります。

トラップがズレたり、足元に入り過ぎてしまった場合は、ボールに意識がいきやすくなります。
ですので、トラップがズレたり、足元に入り過ぎた場合こそ、ボールに意識がいかないように、アングル作りを意識的に行います。

あくまでも、目的地中心の認識をする事で、エラーを失くしていくことを心掛けていきます。

慣れてくると、トラップから立ち直しの時間が早くなり、一連の動作がスムーズになります。

■特に注目は

トラップした後の、軸足移動と着地位置です。

軸足は、目的地に正対し、目的地-ボール-自分が直線上になり、ボールとの一定距離(スキマ)を保つために、ボールの後ろ側に着地しています。
そして、軸足が着地した後にすぐに蹴り足が動いています

繰り返しになりますが、目的地中心の認識でいて、ボールに向かわない事が重要です。
ただ、ボールの軌道がわからないとトラップができません。

ボールの軌道がわかれば、体を目的地に正対させ、ボールの軌道上にトラップ足を出せる場所に立つだけです。
トラップ足を延ばすというよりは、トラップ足が自然とでる場所に立つイメージです。

体の形(姿勢)も、目的地に向かう形になり、頭の位置など自然でいい姿勢が勝手に作られていきます。
これがボールに向かう(ボール中心の認識)と、頭がさがったり体の形がボールを何とかしようとする形になっていき、ボールに向かうだけに適した形になります。

ボールに向かうだけに適した形になると、様々な状況があるフットボールでは形に合わず損をしてしまう事が多くあります。

■出し手にも目的地の認識を

左右に出すパスもとても重要になります。
出し手は、受け手がトラップして立ち直す事ができるボールを出す必要があります。
出し手が何も考えないで適当にボールを出していたら、練習は成り立ちません。

出し手の目的は受け手を成功させる事がとても重要になります。
どんなボールだと受け手を成功させることができるのか?と認識する必要があります。

対面で行う練習は
「パートナーに成功してもらう」
「パートナーにうまくなってもらう」
という、認識をもつ事で、どのようなボールが出るか決まります。

パートナー(目的地)を中心に認識する事は、フットボールにおいてとても重要です。

人間は認識した形になる性質をもっています。
目的地を中心に認識する事で、目的地にあった形になる仕組みをもっている事になります。

一見、こういった練習は受け手ばかりに意識が行きますが、出し手が練習のクオリティを握っていると思います。

■習慣化したい「認識の中心は目的地」

アングル作りは「認識の中心は目的地」を習慣化するために意図的に行います。
前々回、前回も触れていますが、全てのシーンでアングル作りは出来ません。

しかし、「認識の中心は目的地」が習慣化されていると、頭の中では強烈に目的地にむかっていきます。
そういったアングル作りが出来ない場面でも力が発揮されるために、「認識の中心は目的地」の習慣化が大事になります。

簡単な練習だからこそ、アングル作りを意識的に行いやすく、習慣化しやすいと考えています!

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