日本対ブラジルから見る日本の育成の問題点①

檜垣裕志 講師

日本代表対ブラジル代表、0-1というスコアだけを見れば、日本の善戦かもしれません。

しかし、スコア以上に個々の力の差は歴然でした。

攻守において、あきらかな技術の差であり、技術の違いです。

そこには単純に、ブラジル選手と日本選手のボールの持ち方に違いがありました。

その違いはどこからくるのでしょうか…

それは、育成年代からのサッカー観の違いによるものです。

サッカーを知らない日本の子どもたち

ブラジルでは、ブラジル代表の試合はもちろんのこと、ブラジルプロサッカー選手たちの試合が常に地上波で放送されています。

(各クラブのトレーニング模様は毎日ニュースの中で映像が見れます)

ブラジル国民は、そういう選手たち、試合を、生まれたときから見ています。

日本の子どもたちのように、サッカーを知らず、大人から教えてもらうのではなく、ブラジルの子どもたちは、ブラジルのサッカー、世界一流のサッカーを自ら見て感じ、学びながら育っているのです。

ゴールするため、ゴールさせないため

そんな環境のブラジル人は、自分たちのボールはゴールするためにあり、相手ボールはゴールさせないためにあるということが、子どもの頃から第一に考えられています。

マイボールがゴールするためであれば、そのボールは絶対に失ってはいけないものだと強くわかっているのです。

ブラジル人はマイボールの意味を知っていて、日本人はその意味を知らないのです。

その差は計り知れない

子どもの頃から培ったものは、多大な影響があります。

ブラジルと日本、その差は非常に大きいです。

それこそが個々の技術の差として、あきらかにあらわれています。

ボールを持てることの意味を知っているブラジル人、それを知らない日本人、ということです。

大人の責任

それだけ環境の差がある中で、日本はブラジル選手のようになれるかと言われたら、僕は技術においては、それは可能と考えています。

実際に僕自身は、17歳からサッカーを始めてブラジル1部リーグのプロサッカー選手になれたのですから、日本の子どもたちには大きな可能性があると信じています。

しかし、問題は日本の大人たちにあります。

自分たちの狭いサッカー観を子どもたちに押し付けていることが多々あり、世界の一流から学ぶことが出来てないからです。

日本の大人たちは、世界から学んでいるつもりでも、主観による歪んだ目で見ていますから、正しくは学べていない人がほとんどです。

スタートの意識の違い

ブラジルと日本には、最初のサッカーという競技に対しての意識が全く違います。

ブラジルでは子どもの頃からゴールするため、ゴールさせないために、マイボールは絶対に奪われてはいけないという意識が最初からあります。

その意識、日本の大人たちにもありますか?

もし、その意識が本当にあれば、今の指導はすべて変わるでしょう。

人間の自然な感覚を奪ってはいけない

ブラジルと日本では、ボールを奪われてはいけないという意識に大きな差があります。

それは、サッカーという勝負において、歴史、習慣、文化という違いが大いにあるからです。

いわゆる環境の違いです。

その差は簡単には埋まりません。

しかし、技術においては、ブラジルから学び、世界のトップから学び、それを身につけることは可能です。

だからこそ、ブラジル人も日本人も変わらない、最初は自然に利き足でボールを触るという良い感覚を絶対に奪ってはいけないのです。

この記事を書いた人檜垣 裕志檜垣 裕志
1970年生まれ 石川県出身。ブラジル選手権一部リーグに所属するチーム。日本国籍者としてプロ契約した2人目のサッカー選手。ブラジル選手権一部リーグのポルトゲーザなどで活躍。当時、ゼ・ロベルト(2006 W杯ブラジル代表)とともにプレーをした経験もある。
FIFA(国際サッカー連盟)公認コーチライセンス、
CBF(ブラジルサッカー協会)公認コーチライセンスを保有
圧倒的なテクニックと確立された指導法には定評がある。現在、明光サッカースクール、東京スポーツレクリエーション専門学校などで、子どもたちにサッカーを指導している。
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