スランプやクラムジーであってもめげずに トレーニングする
昨夜の国際親善試合のイラン戦は親善試合と思えないほどエキサイトしましたね。
解説の闘莉王さんから激が飛びましたが、日本代表に闘莉王のようなファイタータイプの選手が増えて欲しいと思いました。
アジアを制するにはフィジカルで負けてはいけません。
全員でなくても、要所には必要です。
センターバックには特に必要ですね。
勝ちに行ったハリルジャパンですが、後半はよく闘ったと思います。
それでも武藤の同点弾と南野のA代表デビューが実現しました。
アジアの頂点に立てるように頑張って欲しいと思います。
アウェーでのゲームはやはり日本代表には必要な経験ですね。
選手が数日間ともに過ごすことも大切です。
ラグビーW杯でも「チームワーク」の大切さは身を持って経験しました。
日本という国民性には、ある時間を共に過ごすということが必要なようです。
さて、今週は読者の方より質問メールを頂きましたので回答したいと思います。
まずは、お子さんの情報から。
皆さんのお子さんも少なからず当てはまるかも知れませんね。
——————–質問 ここから————————
現在、6年生。
小学校1年からサッカーを始めて経験は6年。
地域トレセンに選ばれていて、チームでもキャプテン!
運動会ではリレーの選手に選ばれ、足には自信がある。
リフティングは最高で900回近く。
左右でフリーキックを蹴れる長所を持つ。
複数のポジション(GK以外)をこなすことが出来る。
しかし・・・5年生の夏に太ももの肉離れを経験。
今年、6年生の春に両方のカカトが痛み、1ヶ月ほど休養。
ここまで見ると、テクニックはあるし、脚力もある。
サッカー少年としては順調に進んで来たようですが、5年生の肉離れと6年生のカカト痛を経験している。
サッカーを続けていれば、故障はつきものですが、将来が心配になりますよね。
質問の続きです。
5年生まではチームの中心選手だったが、怪我のあとはどうもチームのスピードについて行けなくなってしまった。
スタメンで出ているものの、交代されてしまうのは、スピード不足かも知れません。
毎日コツコツと体幹トレーニングをしていますが、他の選手との差が大きく感じます。
振り返れば、3,4年生ぐらいまでは早熟タイプだったのに、5年生での怪我をキッカケに成長が止まってしまったように感じます。
こんなことってあるのでしょうか?
基本はしっかり身についており、コツコツと努力をしています。
身体能力が優れている他の仲間よりも試合に出る時間が少ないことは残念です。
このままだとモチベーションが落ちてしまいそうで、来年中学に進学してからもサッカーを続けられるか心配です。
——————–質問 ここまで————————
ご質問、ありがとうございます。
お父さんも熱心で、お子さんもコツコツと努力を積み重ねるタイプですね。
チームでも認められているものの、試合の出場機会が少ないことに不安を感じているように思います。
私も小学生を長く指導していますが、結論から申し上げると「長い目で見てあげましょう」ということになります。
小学生は「発育発達の年代」であると同時に「身体の成長が安定している年代」でもあります。
小学3,4年生ぐらいならテクニックが身につき易いので、上級生をどんどん追い越すことが出来たでしょう。
日々の努力の成果であることもよくわかります。
しかし、小学5年生の怪我、6年生の怪我は成長過程でのトラブルの可能性があります。
私のチーム、他のチームでも、よく聞く話しなので、特別なことではありません。
成長過程で、技術がやや劣るようになることを【クラムジー】と言います。
半年前までは正確に出来た技術が、手足が伸びる(成長する)ことで、ボールやボディバランスに対して「ズレ」が起きることがあります。
通常は小学6年生から中学生にかけて見られる現象です。
このような「個人的な身体の成長」「個人的な技術のアップ」が原因であるほか、チームの監督やコーチからみると、他の選手との「相対的な」判断が加わることがあるでしょう。
小学3,4年生までは代えの効かない選手だったのに、6年生になると他の選手も伸びてきて、代えが効くようになる。つまり、相対的な問題です。
スタメンで起用されていることが、チームではなくてならない存在であることを示しています。
しかし、6年生になると他の選手も伸びてきて、試合に出してあげたいということも指導者の判断としてわかります。
サッカーは長く続けるスポーツです。
私のチームでは、発育発達の影響、クラムジー、スランプなどメンタルに影響があるトラブルを抱えた保護者には、「長い目で見守って下さい。サッカーに対する情熱とモチベーションを維持することが大切です。今が 到達点ではありません。通過点です」という説明をします。
基礎練習を続けさえしていれば、モチベーションを維持出来ていれば、中学2年生になった時に、「思えば小学6年生の頃、スランプで悩んだ時期があったなあ」と思い起こすこともあるでしょう。
スタメンで出場し、最後まで出られない状況でも、決して腐らずにコツコツと基本技術と基礎練習を行うこと。
ボールを沢山さわり、ステップワークなど身体能力に磨きをかける。
これを続けることが大切です。
生まれて始めてのスランプ、それは子供たちにも保護者にもとても不安なものです。
「長い目でみること」
育成年代のサッカーの目標は16歳です。高校1年生ですよね。
あと4年間の間に伸びるための土台づくりが今出来ることです。
さらに高校サッカーでは高校3年生に迎えるインターハイや選手権があります。
18歳で迎える大会です。ここまでは6年あります。
1年1年を積み重ねることが大切ですね。
しかし、順調な日々ばかりではありません。
思い通りにいかないことが多いかもしれません。
しかし、そこで立ち止まったりやめたりしないことが人間としての成長につながると思います。
サッカーはマインドとかメンタルが大切と言われますが、このような時期はどんなサッカー選手にもあるものです。
そこをどう乗り越えるか。
それも、よいサッカー選手として成長するためのポイントですね。
親も子もそのポイントを理解して、日々のトレーニングをコツコツと行うこと。
それが、4年や6年後の姿に現れます。
小学6年生がサッカーの終着点ではありません。
6年間続けたサッカーも将来、大きく花を咲かせるためには、この時期を辛抱強く乗り越えることが必要です。
繰り返しますが、特別なことではありません。
多くの選手に起こることです。
出来ないことが出来るようになる練習、出来ることをより正確に出来る練習を日々続けていけば、1年後には笑ってプレー出来る選手になることでしょう。
お父さんが悩まれているように、お子さんも今、苦しんでいることでしょう。
しかし、今は辛いですが、先を見据え努力することで将来、お子さんがきっと素晴らしいプレイヤーになるはずです。
そのためにも、親御さんも頑張りましょう。
長い目で見守ってあげてください。
そして、お子さんの良き理解者であってあげてください。
もちろん、スキル的な部分に悩みを持たれたら何なりと、ご連絡ください。
応援しています。
以上が回答です。
発育発達の過程にある少年サッカーにはこのようなことは「よくある」ことです。
それは、相対的な理由だったり、選手個人の理由だったりします。
私たち指導者は、チームを巣立っていった多くの子供たちを見ています。
小学生時代は2軍だったのに、高校生になって全国大会に出る子もいます。
小学生で多くの刺激を受け、基本と基礎を身につけること。今出来ることはこれだけです。
身体能力に頼ってボールを扱う技術をサボっているとあとで痛い目に合いますよ。練習はウソをつきません。
スランプやクラムジーであってもめげずにトレーニングするメンタルが選手を強くします。
頑張って下さい!
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