フィジカルの強さとスペースの使い方
先週はアギーレジャパンのベネズエラ戦がありました。
武藤嘉紀、柴崎岳の2ゴールと2ゲーム4失点という希望と課題が残りましたね。
一方、アジア大会では手倉森ジャパンこと∪21世代の試合となでしこジャパンのゲームがありました。
この1週間で男女含めてトップチームからオリンピック世代までゲームを見ることが出来ました。
その間に3連休があり、私のチームも大会や試合がありました。
小・中学生の試合と日本代表の男女のトップチームを見て、感じたことがいくつかあります。
ひとつは、フィジカルです。
小・中学生で言えば、当たり負けしないことです。
サッカーでは、ボールを奪い合う時、守る時に体がぶつかることは当たり前です。
また、相手がフリーでボールを持てば正確なプレーが出来ますが体を寄せていけば、シュートやパスが正確に蹴れなくなるものです。
ここでいうフィジカルとは筋肉モリモリのフィジカルではなく、もっと体を使おうと言うことです。
アギーレジャパンの武藤嘉紀のゴールは強引なドリブルから生まれました。
相手デフェンスのタックルを跳ねのけるというフィジカルの強さにアギーレ監督も魅力を感じたようです。
これまでの日本代表では、フィジカルに強い選手というと本田圭佑が代名詞ですが、今や武藤の他に守備で体を張る選手も増えてきています。
走るサッカーを目指すということは、それだけフィジカルでの勝負の場面が増えること。例え小さな体でもフィジカルを発揮することは出来ます。
アジア大会∪21で背番号10をつける中島選手は身長164センチ。
しかし、ボールを持つと腕を広げ、体を上手く使って相手にボールを触らせないというプレーを見せます。
なでしこジャパンでも、アメリカから帰ったベテランの川澄選手は攻撃でドリブルを多く使いますが、横からチャージしてくる相手を腕を上手につかってはねのけているようです。
相手が大柄だからということで、フィジカルが弱くてよいという理由はありません。
小・中学生のサッカーでは、発育発達の差で同じ学年でも身長の差が10センチ以上あることはよくあることです。
大きいから当たり負けしたという言い訳は私は自分のチームでは許しません。
小さくても必死にボールをキープ出来ている選手がたくさんいるからです。
フィジカルは、相手からボールを遠ざけることや相手から遠い足でボールを扱うという基本ができていることが必要ですが、同時に、ぶつかることに慣れる、怖がらないという気持ちの強さも必要だと思います。
ぜひ、普段の練習でもどんどん体をぶつけていって欲しいと思います。
もうひとつ気づいたことがあります。
基本に忠実ななでしこジャパンや、手倉森監督が指揮する∪21世代のゲームでは、スペースへの展開、空いている場所へボールを運ぶということが当たり前のように行われていました。
小・中学生の試合ではどうでしょうか。
ボールを持った選手が、自分の体の向きそのままで、相手が何人もいる場所へ飛び込んでボールを失っていないでしょうか。
日本代表のトップチームでさえスペースを使って有利に試合を進めようとしているのに、小・中学生だから闇雲に突破していいという理由はありません。
子供たちは、サッカーを始めたばかりだと、どうしてもスペースという概念が持てないようです。
ボールを持ったら奪いに来る相手を抜かなければならないという判断が優先してしまうようです。
ボールを持ったらよほどのシュートチャンスでない限りは、ゴールに近い味方へのパス、スペースにいる味方へのパスという選択肢を加えようという事が、私のチームの週末の課題でした。
マイボールにすることや、ボールを動かすと相手も動いて、ゴール前にスペースが出来ること、そこでボールを受けることでシュートが打ちやすくなること。
そんなことをトレーニングしました。
3連休ということもあり、一貫したテーマで3日間取り組むことが出来たので、ある程度スペースという意識が出来たと思います。
しかし、次の練習ではおそらく半分ぐらい意識出来なくなっていると思いますので、繰り返して練習しようと思います。
フィジカルの強さとスペースの使い方。
そのうちに出来るだろうという姿勢では出来るようになりません。
指導者は出来るような仕組みを考えてトレーニングしなければなりませんし選手はトレーニング内容を理解し、試合で実行することが大切です。
アジア大会が続きます。
スタンドは寂しいですが試合を見て学びましょう。
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