1対1プラス1対1は行っていますか?
女子ワールドカップカナダ大会はアメリカが4年前の雪辱を果たしました。
なでしこジャパンは大変よく戦ったということも事実ですが、アメリカが日本を倒すために、この4年間本当に練習を積み上げて来たというところに注目です。
前回、日本に負けなければアメリカも今回のような強いチームになったかどうか。
アメリカを本気にさせたこと、女子サッカーの底辺を拡大し、レベルを上げたという意味では、なでしこジャパンを改めてリスペクトします。
日本は、サッカーという競技においては不利なことだらけです。
小さい、力が弱い、スピードがない。これだけでも勝負がついてしまいそうですよね。
しかし、岩渕選手は小さいながらもドリブルを武器にし、力が弱くても素早い動きの有吉選手がMVP候補になりました。
また、スピードがなくてもキックの精度という武器を世界一のレベルまで引き上げた宮間選手もブロンズながらMVPを獲得しました。
スピードが無くても、走り続けるスタミナは世界一でしょう。
ボールがピッチ内を動いている限り、なでしこジャパンの足が止まることはありませんでした。
足がつってしまう相手チームが多い中、なでしこジャパンは淡々と走りつづけました。
さすがに、決勝では走らされた鮫島選手の足がつるシーンがありましたが、トレーニングされた彼女たちの足がつるほど3点差を返したかったという気持ちの現れでしょう。
宇津木選手、有吉選手という世界に通じるタレントが出てきたことも今回大会の収穫です。
サッカーには体の大きい、小さい、スピードが速い、遅いという比較よりもボールを正確に扱う、
ボールと一緒に動くということが大切だということをなでしこジャパンは教えてくれました。
運を引き寄せた試合もありましたが、アメリカとの決勝後半でソロが守るゴールを
何度も脅かしたあのプレーを見て、やはり底力を感じました。
強い、なでしこジャパン。
その背景には地味な練習に支えられた技術と体力そして、考えながらプレーをするという習慣と高い判断力と判断の速さがあります。
これからの女子も、そして男子も、なでしこジャパンこの長所を吸収し伸ばしていくことで、世界に通用するサッカーが出来ると思います。
全試合をリアルタイムで見ることが出来て、感動をたくさんもらいました。
なでしこジャパンお疲れ様。そして4年後に向けて頑張れ!
佐々木監督もお疲れ様でした。
進化するノリさんの姿もかっこ良かったです。
さて、なでしこジャパンの活躍の影響か、私のチームには入団希望の小学生が増えて来ました。
入団したての子供たちには、基本トレーニングとして「1対1」を指導しています。
サッカーは8対8だったり、11対11で行うものですが、局面は1対1の攻防です。
体を使う、ボールを見る、フットワークを使う、そして負けない気持ちを養う。
1対1は大切なベースを作りますので、基礎を怠らずに練習してみてくださいね。
さて、読者の方から次のようなご質問を頂きましたので、私なりに回答したいと思います。
【質問】
「1vs1+1vs1」この練習は8人制のサッカーでも人数的な問題が出ないでしょうか?
【回答】
1対1プラス1対1という練習方法のイメージは、まず1対1の攻防があり
オフェンス側、デフェンス側それぞれにカバーがひとりずつつくというものかと思います。
結論からいうと、8人制サッカーにメリットはあってもゲームを優位に進める上で問題はないのではないかと考えます。
ちなみに、JSC CHIBAの川島監督の練習メニューにこのような内容があります。
この練習メニューがイメージ出来ない場合は、リアルスタイルさんの作品の中から、川島監督のリリース第1弾をご覧になることをオススメします。
私は、8人制サッカーの効果のひとつは1対1に強い選手を育成出来ることだと思います。
人数が少ないことにより、ひとりひとりの役割がはっきりします。
1対1の場面での勝敗が局面を変えることが多くあります。
しかし、サッカーにおける1対1の場面は実際はほんの数秒で決まる場面が多いものです。
また、1対1で対峙(向き合ったまま)していると、攻撃側のサポートや守備側のカバーが入って、2対1の数的優位で崩そうという形になります。
これは実践では非常に優位な戦い方であり、よい判断です。
味方が1対1の状態になりそうな瞬間に、サポートに入ることで、非常に簡単にワンツーや逆サイドへの展開など、縦にも横にもボールを運ぶことが出来ます。
ただし、1対1プラス1対1の練習成果を発揮するためには、最初の1対1の2人が、それぞれ抜き去ってやる!奪いきってやる!という気持ちで練習することが大切です。
カバーがいるから挑まない、あえて挑戦するフリをするということでは、相手デフェンダーは怖くありません。
基本はやはり、1対1での攻防です。味方が、その攻防に対してどのように関われるか。
そのためのトレーニングなので、練習では焦点を絞って行うことが必要かと思います。
ご回答になったでしょうか。
私も好んでこのメニューを行いますが、ボールのこぼれを拾うことについて効果が期待出来ます。
ボールを相手に渡さない、自分たちが持ち続ける。これは、なでしこジャパンにも教わったサッカーの形ですね。
他にもご質問をいただいていますので、次回のメルマガでまたご紹介したいと思います。
サッカーの核心をついた質問が多く、読者の方々のレベルの高さと、このメルマガを本当に読んでいただいているという感謝の気持ちで一杯です。
さあ、今週も基礎・基本をしっかり身につけて行きましょう。
なでしこジャパンに続け!日本の少年、少女たち!
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