まともにリフティングも出来ずにブラジルに渡った僕のサッカーは、当然、通用するはずもなく、練習でも、紅白戦でも、ミスすれば、罵られ、バカにされるという日々でした。
今回は、そんな僕の経験からくる上達法をご紹介したいと思います。
■バカにされ続けたブラジル時代に取り組んだこと
そんな中でも、とにかくコツコツと自主練を続けていたところ、コーチに何か良くなるための方法がないか聞いたところ、「君は、ボールコントロールが良くないから、テニスボールのリフティングは効果があるよ」と、言われました。
実際に、選手達は、いとも簡単にテニスボールでリフティングしていましたから、それを見て、ボール感覚の大切さ、ボールコントロールの重要性を改めて感じました。
それからテニスボールリフティングのトレーニングを始めたのですが、当時は、今、指導しているようなテニスボールのリフティングトレーニングのやり方ではありませんでした。
当時は、やみくもにリフティングをしていましたから、それがどのような効果につながるかは、全くわからなかったです。
「テニスボールのリフティングがいいよ」と言ったコーチも、どのようなやり方がどういう効果があるなんて全く教えてくれないですから、自己流で練習したのを覚えています。
■利き足のポイントに気付いた「テニスボール練習法」
「利き足のポイントの技術」を知ってからは、しっかりと利き足でボールコントロールトレーニングに励みましたが、それまでは、両足でただただ必死でテニスボールのリフティングをやっていました。
それでも、多少は効果はあったと思いますが、それでは、本当に上手くはならないんですよね。
だからこそ、正しいトレーニングを正しい意識と考え方で、正しくやる、やりきることが一番重要だと、プロサッカー選手になれたからこそ、心からそう思います。
このテニスボールリフティングのトレーニングは、ちゃんとサッカーボールでのリフティングが出来るようになってからです。
■ブラジル時代に気が付いた「上達の秘訣」
もちろん、僕もサッカーボールでのリフティングトレーニングを経てから始めましたし、サッカーボールのリフティングもろくに出来ない中では、テニスボールのリフティングトレーニングをやってもは、あまり効果的ではありません。
利き足で、利き足をしっかりと意識し、ボールを触り、ドリブルトレーニング、リフティングトレーニングをやってください。
いや、やりきってください。
中途半端な「利き足でのトレーニング」ではなく、利き足をしっかり意識し、正確なボールコントロールをサッカーボールでやりきってください。
前回まで書いてきたサッカーボールでのドリブル、リフティングをしっかり出来るようになってから、テニスボールでのリフティングトレーニングがさらなるボールコントロールの技術力向上に繋がります。
次回からは、具体的なテニスボールリフティングのトレーニングや効果について書きたいと思います。
檜垣裕志(ひがきゆうし)
1970年生まれ 石川県出身
ブラジル選手権一部リーグに所属するチーム、日本国籍者としてプロ契約した2人目のサッカー選手。
ブラジル選手権一部リーグのポルトゲーザなどで活躍。当時、ゼ・ロベルト(2006 W杯ブラジル代表)とともにプレーをした経験もある。
FIFA(国際サッカー連盟)公認コーチライセンス、CBF(ブラジルサッカー協会)公認コーチライセンスを保有。
圧倒的なテクニックと確立された指導法には定評がある。現在、明光サッカースクール、東京スポーツレクリエーション専門学校などで、子どもたちにサッカーを指導している。 |
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