ハイプレスのメリットやデメリット
サッカーの戦術において、ハイプレスはとても効果的な守備戦術です。
ハイプレスの仕方によっては、実力的に不利なチームでも強いチームを倒すことができるからです。
しかし、それと同時にハイプレスを失敗すると、チームは一気に窮地に陥ります。
まさに諸刃の剣のような守備戦術なのです。
そこで今回は、ハイプレスについて、そのメリットやデメリット、仕掛けるポイントなどを紹介していきます。
目次
ハイプレスのメリット
ハイプレスのメリットは主に2点あります。
以下で説明します。
相手にビルドアップをさせない
ハイプレスは、相手にビルドアップをさせない守備戦術です。
通常はキーパーからセンターバックまたは、サイドバックへボールが経由され、そこからビルドアップを行います。
ビルドアップする側から考えれば、通常の守備だと、時間やスペースの余裕はあります。
しかしハイプレスをされると、時間とスペースがなくなり、しっかりとしたビルドアップが難しくなります。
ハイプレスでビルドアップを妨害すれば、相手は良い攻撃は出来ないので、試合を有利に進めることができます。
チーム力とは別に点が奪える
通常、サッカーではボール支配率が勝敗に大きくかかわります。
支配率を高めることで、チャンスの数を増やしたり、質の高い崩しをすることで、ゴールの確率を高めていきます。
そして、支配率を高めるには、相手より技術やフィジカルが上回っていなければなりません。
しかし、ハイプレスがハマると、たとえ技術やフィジカルが劣っていても、
ゴール前の攻防だけで得点を奪うことができます。
ハイプレスのボールの奪いどころは、相手のディフェンスライン周辺なので、そこでボールを奪えば、即ゴールチャンスとなります。
難しい組み立てや崩しなどは必要ありません。
よって、チーム力とは関係なしにゴールを奪うことができるのです。
ハイプレスのデメリット
交わされるリスクがある
ハイプレスは、前からプレスをかけていくので、相手からすると、ボールを奪われるリスクがある反面、抜きやすい戦術です。
基本的にはボールを奪いに来る相手というのは、その勢いを利用してかわしやすいです。
一方、ボールを奪いにいくのではなく、じっくり様子をうかがった方が抜かれにくいです。
後ろが手薄になる
ハイプレスは前線からどんどんプレスをかけていくので、中盤より後ろが手薄になるので、リスクがあります。
例えばプレス中に、相手ディフェンスラインから相手フォワードへロングボールを出されると、プレスの効果はなくなります。
そして、ディフェンスが薄くなったエリアでプレーが行われるので、ピンチになる確率が高くなります。
もちろん、ロングボールの精度が高くなければ、楽に跳ね返すことはできますが、それでもゴール前の密度が薄いのは、ディフェンスにとっては危険です。
体力の消耗が激しい
ハイプレスは前から積極的にボールを奪いにいくので、体力の消耗が激しいです。
ボールを奪いにいき、抜かれそうになってもついていかないといけないのは、ハイプレスをしている選手としては、かなり疲れます。
基本的にハイプレスは、試合を通しては難しいので、試合の最初や最後、または試合のポイントとなる時に使う戦術です。
ハイプレスのポイント
パスコースを切る
ハイプレスは、やみくもにボールを奪いにいくのではなく、相手のパスコースを切りながらプレスにいきます。
そして、相手がパスの出しどころに困った時に、距離をつめて選択肢を減らします。
相手の選択肢が1つになれば、他の選手とも協力してボールを奪うことができます。
そのためには、まずは相手のパスコースをイメージして、それらを切りながら、距離をつめていくことが大切です。
連動
プレスの時にパスコースを切りながらつめますが、とはいえ、一人でプレスをかけてもパスを回されてしまいます。
プレスをかける時は、周りと連動しなければいけません。
一人がプレスをかけることで、相手のパスコースを読んだ味方がさらに相手の状況を苦しくして、その結果ボールが奪えます。
ハイプレスは、一人でボールを奪えれば楽ですが、実際には二人目、三人目で奪えることが多いです。
つまり、連動してタイミングを合わせることが非常に重要なのです。
気持ちの強さ
ハイプレスはリスクのある守備戦術なので、最後は気持ちが欠かせません。
奪いにいくから抜かれやすいし、相手へ積極的に向かうので体力を消耗します。
しかし、「絶対に奪う」、「抜かれない」といった覚悟を持って、相手にプレッシャーを感じさせればハイプレスは成功します。
気持ちの強さがハイプレスの強さです。
まとめ
ハイプレスは、メリットとデメリットの両方を持ち合わせていますが、成功した場合は、チームの実力差を逆転できるくらい強力な戦術です。
そして、特に成功へのポイントは気持ちの強さです。
今回の記事を読んで、ぜひハイプレスを成功させてください!
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サッカーを小学生からはじめ、中、高校、大学と部活動に参加する。社会人では市リーグに所属し、サッカーを続ける。社会人になってからは、フットサルもプレーする。様々なチームでプレーする中で、指導的な立場も経験し、その中で上達法や楽しみ方などを伝えるようになる。40代2歳息子の父。主なポジション:ハーフ、サイドバック、好きな選手:イニエスタ、メッシ、好きな監督:岡田武
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