ミスを少なくすることが、サッカーの質を高めること
コパ・アメリカが行われていますが、ブラジルが不調ということでドゥンガ監督がついに解任とのこと。
ジュビロ磐田を率いた闘将ドゥンガは、タレント集団を束ねる能力も優れているとのことでブラジル代表監督になりましたが、有能な監督でも結果を出さなければあっさり解任。
ブラジルの厳しさですね。
ハリルホジッチ監督も9月からの予選の結果次第では・・・という環境は日本にはまだ無いようです。
しかし、前監督のザッケローニ氏は中国の北京国安を先月解任されました。
結果を出すというプロの世界の厳しさを感じますね。
では、私たち育成年代のコーチはどうでしょうか。
結果を出さなければクビになるという話はあまり聞きませんよね。
しかし、選手とチームが育っている目安は試合の内容と結果でしか判断出来ないものです。
選手が育ち、チームが強くなれば試合に勝つ機会も増え、大会でも上位に入れるようになります。
すると強いチームと戦う機会が増え(練習試合のオファーや招待試合など)レベルが高い環境で試合をすることになります。
レベルの高い環境で試合をすると、いままで通用していたパスやドリブルデフェンスなどが通用しなくなり、それを練習で補おうとします。
そこでますますレベルアップします。
選手とチームを育てるためには「試合に勝つこと」は必要と考えますが試合に勝つことを「目標」にすると、結果は全く異なって来ます。
試合に勝つための戦術や試合に勝つための技術だけを練習するようになりメンバーは固定化され、リスクを恐れるようになります。
ロングボールを多用し、キックアンドラッシュの試合が多くなり選手には体力やスピードが求められますが、逆に育成年代で体格に恵まれた選手しか試合に出られなくなります。
指導者も選手を起用する時に、フィジカル面を重視するようになり多くの技術より、試合で通用する特定の技術だけを求めるようになります。
これが、小学1,2年生の時代から行われ、勝利至上主義のサッカーを小学校6年間、中学校3年間行っていった場合のことを考えて見て下さい。
サッカーをする子供たちは、サッカーを楽しいと感じるでしょうか。
自由な判断、失敗の積み重ねを経験し、自分の判断力が身につくでしょうか。
勝つことは大切ですが、勝つことのみにこだわりすぎないこと。
これが育成年代に必要なことだと思っています。
負けていい試合などない。という反論を聞くことがあります。
しかし、選手が育つためには、試合の中で「試す、失敗する」ことも必要でその結果、負ける試合もたくさん出てきます。
説教じみてきたので、話を技術的な内容に戻しますね。
たとえば、ボールをつないで攻撃しよう。ショートパスをつない行こう。
このようなテーマでサッカーをしていると、試合ではパスの本数が増えます。
パスの本数が増えるということは、トラップの回数も増えます。
パスの回数も増えます。ボールを持っていない選手の動きの質と量も求められます。
すると、トラップミス、パスミス、動きのタイミングミスなどのミスも出てきます。
このミスを少なくすることが、サッカーの質を高めることのひとつと言えます。
ロングボールをボーンと蹴って、ダーッとダッシュしてこぼれ球を拾うだけのサッカーでは身につかない技術が必要になると言うことです。
ショートパスのサッカーも出来る、ロングボールも使える。
そんな技術を持たせることが、指導者の役割だと思っています。
読者の方々、お子さんにもそのような考えを理解していただきたいと思います。
時間はかかります。
特にチームレベルを上げることは時間がかかります。
しかし、個人レベルの技術はちょっとしたコツを知ることで短期間で上達することも少なくありません。
(当然、チーム練習だけでなく、正しい方法で自主練を行った場合ですが)
失敗や成功を重ねながら、勝ち負けを重ねながら上手く、強くなること。
長い目でみることが大切ですね。
楽しみがなければ続けることが出来ないものです。
選手たちを観察していると、負けた試合でも、今まで成功しなかったフェイントが成功した、スルーパスが成功した、3回インターセプトが成功した・・・自分なりの手応えを感じているものです。
負けてもへこたれない、そんな選手を数多く育てたいと思います。
皆さんも目標を高く、一喜一憂せず、サッカーを楽しみながら続けて下さい!頑張りましょう!
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