リフティングの平均が300回以上
日本はもうアジアのトップに立てないのか?
去年は、フル代表を始めとして各年代でアジアで優勝することができませんでした。
特に育成年代で勝てないという状況だったので、日本サッカーに危機感が漂いました。
技術はあるのに球際に弱いとか、メンタリティが弱いので試合で実力が発揮できないという勝てない理由でした。
しかし、手倉森ジャパンはやってくれましたね!
余裕で勝った試合はひとつもなく、ギリギリで勝利をもぎ取り、決勝ではすばらしい逆転優勝というドラマまで見せてくれました。
日本も韓国もすでにリオ五輪出場を決めているものの、アジアのトップに立つこととお互いに負けられない試合であることは明白でした。
韓国はすさまじい攻撃で2点を先制。
これまでの日韓戦なら、追いついても1点、よくて同点だったのではないでしょうか。
私の記憶では、2点とられて3点をとる逆転劇ははじめてかと思います。
先制されてもひるまない日本は後半に入っても動きもよく、カウンターからの攻撃は、まるで南米のチームのような巧みなパスワーク。
裏に飛び出た浅野選手はゴールに流し込むような冷静なシュートで得点!
やるな!ジャガー!
浅野選手はスーパーサブですが、足が止まりかけている韓国をしっかり仕留めて勝負を決めることができました。
2失点しても相手の足を止めるほどの動きを繰り返した選手たちの積み重ねがあったからこそ3点をもぎ取ることが出来た。
チーム全体の力をうまく引き出した手倉森監督の手腕と失うものがない、ミスを恐れない
敗戦を恐れない選手たちのひたむきなプレーがとても印象的な大会でした。
さて、今週も読者の皆さんよりご質問を頂いているのでご紹介し、三浦の指導者目線で回答したいと思います。
——–【ご質問 ここから】——–
いつも楽しく拝見しております。
私は、地域の少年団の指導者をしています。
指導しているなかで、質問させていただきます。
なお、次の記載は指導している子供たちのことを書いています。
【学年】6年生
【競技歴(指導歴)】6年目
【リフティング回数】一番できる子1439回、一番出来ない子42回です。
子供たち は全員の17人の平均は326回です。
【得意なプレー】トラップ
【苦手なプレー】プレーに余裕がない
【現在抱えている悩み】
1.抜くドリブルを常にやってしまい、ためが作れない。なので、余裕を持てる ボールの持ち方の練習方法を知りたい。
2.試合を見ていると、バタバタしてしまう。ボールを簡単に奪われる。
練習方法や注意するポイントを教えてください。よろしくお願いします。
——–【ご質問 ここまで】——–
ご質問ありがとうございます。
同じ指導者なので、回答も緊張しますね(笑)
チーム状況を見るかぎり、ボールコントロールの練習を徹底しているチームだなあ、という印象を受けました。
17人もの選手がいて、リフティングの平均が300回以上というレベルは低学年のころからの積み重ねだと思います。
そして、選手が自主練習をする習慣があること、選手どうしで競争する意識もあることも感じます。
得意なプレーがトラップとのこと。
素晴らしいですね!
トラップが苦手なチーム、選手が多いなかで、トラップが得意ということはやはり、リフティング練習でボールに親しんでいる効果が関係していると思います。
基礎や基本についてはいうことがないようですが、いざ試合になると悩みについては、「タメ」を作ること、「ボールを簡単に失う」ことが悩みのようですね。
また、試合中にバタバタしてしまうという点が気になりました。
つまり、トラップは出来てマイボールにできるのだけれど、相手デフェンスとの奪い合いになってしまいバタバタする。そんなイメージを持ちました。
つまりキーワードは「1対1の攻防」かなと思います。
トラップが上手いことと、1対1が強いということは別ですが、トラップの位置を工夫することで1対1で有利になることは出来ます。
相手から遠い足でボールを扱うこと、相手からボールを遠ざけること。
リフティング練習では両足を使ってトレーニングしていると思いますので、相手の位置によってボールを左右の足で持ち変えるということは意識をすれば難しくないと思います。
簡単にボールを失わない状況が作れれば、ボールを持っていない味方の選手にサポートの動きが生まれてきます。
バタバタと奪い合いを続けている状況では、サポートのタイミングも難しいものです。
ボールの持ち方についてですが、ボールを持つということは、パスを出せる態勢、ドリブルでスペースに持ち出せる態勢と言えるのではないでしょうか。
それが、相手ゴール方向ばかりになってしまうということは、攻撃の意識は高いものの、保持する
つまり、ポゼッションして相手にボールを渡さないという意識が低いのかも知れません。
自分たちでボールを持っていれば相手にシュートを打たれることはない。
勝負をしかける場面と、まず自分たちでボールをキープしてチャンスを待つ場面の切り替えができること。
対外試合などゲームの頻度はどれくらいでしょうか。
ミニゲームや紅白戦や練習試合を通して、ポゼッションする場面と仕掛ける場面の切り替えを意識して行うこと。
そのためには、ボールを持っている味方のまわりでの「サポートの動き」が大切で縦方向だけのサポートにならないこと。
ゲームで身につくことも多いのですが、公式戦だと試合中に止めて指導することが出来ないので
練習試合で相手チームの理解をもらって、「フリーズ(止める)」しながら、急ぎすぎるプレーをひとつずつ修正していくという方法もあります。
「今は相手デフェンスが揃っているので、攻め込んでも奪われる可能性が高いよね。いったん逆サイドにボールを回して相手を散らしてみたらどうかな」
コーチングとデモンストレーションを入れて指導するという方法です。
試合を止めて指導するという方法は効果的だと思います。
また、うちのチームの場合は、ポゼッションというとドリブルでのポゼッションを多用してしまいごちゃごちゃしてしまうケースがあったので、ポゼッションの意味を勝手に「コートを出来るだけ広く使ってボールを回すこと」としています。
コートを広く使うことを意識すると、スペースでのプレーが増えるので、バタバタ感が少なくなったなという経験があります。
ポゼッションというと、相手ゴールから遠ざかるプレーも出てくるので「ゴールを目指す」ということシュートを打つことがサッカーの目的だということだけ忘れないようにしなければならないです。
そこは、コーチの腕の見せどころですね。
よい選手をより多く生み出すために、お互い頑張りましょう!
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