決定力不足の原因を知っていますか?
東アジアカップが行われています。
男女とも黒星スタートで、昨夜のなでしこジャパンの試合には期待していました。
しかし、試合後の佐々木監督のインタビューでは、佐々木監督にはめずらしい厳しい言葉が出ていました。
「彼女たちの甘さが出た」ことが敗因とのことですが、やはり決定力不足を指摘していました。
佐々木監督は世代交代が上手い監督という評価があるのですが東アジアカップのメンバーはとても若い選手たち。
「よい勉強をさせてもらっています」という言葉が若手育成につながれば名監督としては、収穫のある大会だと言えるかもしれません。
東アジアカップは中国会場なので、皆さんのほとんどはテレビ観戦ですよね。
ここで、読者の皆さんに、テレビ観戦のポイントをお伝えしたいと思います。
なでしこジャパンのゲームの解説者は現在、指導者として活躍している方が多いので、サッカーの基本技術やトレーニング用語、戦術用語が時々出てきます。
女子のゲームの解説は加藤與恵さん、山郷のぞみさん、本田美登里さん。男子のゲームの解説は山口素弘さんがつとめています。
昨夜の韓国戦は、加藤さん、山郷さんでしたが、いくつか厳しい言葉と基本技術の解説がありましたね。
私がオヤッと思ったことは「ファーストデフェンダーを決める」という言葉です。
後半に入り、韓国がボールを回し始めると、猶本選手の動きについて「もっと厳しく寄せて行かないとファーストデフェンダーが決まらない」とコメント。
つまり、ひとりでボールを奪いに行くことも大切だが、相手がボールを持っている時には、
まずひとりが素早く厳しく相手にプレッシャーをかけてパスを出させること。
相手にプレッシャーをかける「人」がファーストデフェンダーで、
誰が行くのかはっきりしないと、他の選手は誰をマークしてよいのか、どのパスコースをカットすればいいのかを決められないということです。
ファーストデフェンダーがしっかり寄せて、相手の自由を奪い、パスコースを横や縦の
一方向に限定することで、他の守備陣はボールを奪う判断が出来ます。
この選手にパスが出そうだから、インターセプトを狙おう。
これが「セカンドデフェンダー」の役割です。
他にも、京川選手のプレーについて「相手をいなしてパスを出す」という表現がありましたが、読者の皆さんもイメージが沸きますよね。
少年サッカーでは、ボールを持って相手のプレッシャーを受けて、そのままプレッシャーのない方向にボールを運んで奪われてしまうシーンがあります。
狙った味方へのパスが出来ず、パスカットされてしまうこともしばしば。
しかし、テクニックのある子は、京川選手のようにパスを出す時に相手がプレッシャーをかけてきたら「いなして」つまり、フェイントをかけて相手を外し、狙った味方へ余裕のパスを出す。
このプレーを評価していました。
ぜひ、見習いたいプレーですが、少年サッカーでは、ここで「持ちすぎ!」と言われる場面になる可能性もあります。
1回の「いなし」で相手がかわせないと、今度は奪われないためのドリブルキープになり、窮地になってしまうからです。
スペースがある場合、プレッシャーが1人の場合など、リスクを考えてテクニックを使うという「判断」が必要ですね。
さて、今夜の男子の試合ですが、このメルマガを読んでから観戦する方観戦後に読む方、それぞれかと思います。
勝っても、負けてもおそらく「決定力不足」という反省が出てくると思います。
「決定力不足」とはいったい何?シュートが決まらないってこと?
シュート本数が少なくても、決定力があれば得点になるし、シュート本数が多くても、決定力がないとシンガポール戦のように得点出来ないってこと?
まず、シュートが枠をとらえることがシュートの基本ですが、バー超えのシュートをよく見かけます。
特に技術の未熟な少年サッカーや、大人になってからサッカーを始めた人によく見られると思います。
バーを大きく超えても、回りの味方は、ナイスチャレンジ、ナイスシュートそして「惜しい」と表現します。
なぜ、あれを「惜しい」と表現するのか。
私は全然惜しくないと思います。
バーを大きく超えたシュートは、ナイスシュートではありません。
ナイスキックかもしれませんが、バー超えのシュートを惜しいと表現していると少年たちは、
「バーを超えてもシュートをしたことで褒められるんだ」と勘違いしてしまうかも知れません。
シュートの高さを2m以下に抑えるためには、また、コースを狙うためにはキックの技術が必要です。
宇佐美選手が、相手をボール1個分だけズラすことで鋭いシュートを放ちますが、そのボールはキーパーがセーブ出来る範囲に飛んでいます。
つまり、浮いていないのです。
決定力を高めるために必要な技術に「シュートのためのキックの技術」を高めることが必要です。
サッカーでは、地面にあるボールを無造作に蹴ればボールの下に足が当たり、ボールは上に上がる仕組みになっています。
上半身がのけぞること、軸足がボールの真横に踏み込めないことなどで、苦し紛れに蹴ったボールも、当然、ボールの下を蹴ってしまうので「浮きます」佐々木監督が昨夜のゲームの反省のひとつとして冷静に仕留められなかったというコメントがありましたが、安定したフォームでシュートを打てる状況を作り出すことが出来なかったとも読み取れます。
シュートは一番プレッシャーのかかる場面での技術であり、そんな状況でもサイドネットを狙うような正確さが必要とされる技術です。
東アジアカップで、「決定力不足とは何か」を学び、そこから「シュートの技術とは」という具体的テーマを絞り込んで欲しいものです。
暑い日が続きますが、涼しい朝にフレッシュな体でシュート練習が出来ればいいですね。
ただしいシュートフォームは、疲れていない時にしっかりと習得したいものです。
ナイスシュートが決まりだしたら、あとは繰り返し練習あるのみ!
熱中症対策をしっかりして、毎日、頑張りましょう!
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