「キーパーの練習量が少ないのは、ジュニアサッカー特有?」と質問を頂きました。
昨夜の日本代表対ウズベキスタン戦は、親善試合でありながら素晴らしい盛り上がりでした。
代表選手として出場して欲しい選手たちが、ことごとく得点を決めてくれました。
サポーターとしても、選手としても、これほどエキサイティングな親善試合は記憶にありません。
ハリルホジッチ監督の指導力と演出力に、選手がしっかり応えてくれた。
そのように感じます。
出場機会を与えること、日本代表になることの誇りと喜びをあらためて感じさせてくれたゲームだと思います。
腐らずに日々精進して出番を待っていた選手の活躍は、今は、まだ招集されていない選手たちへのモチベーションアップにつながったと思います。
代表チームの監督としてだけでなく、日本サッカーを4年後に向けて盛り上げる役目も果たしているハリルホジッチ監督の力量を感じました。
この先、負けること、上手くいかないこともあるでしょう。
でも、選手たちはより厳しい要求に応えていきたいと言っているので楽しみに感じています。
縦パスが入る攻撃、球際の激しい奪い合いなど、サッカーの原点を感じることが出来ました。
小・中学生の選手も縦パスとは?横パスとは?ボールをめぐる激しさとは?
これらを感じてくれたのではないかなと思います。
さて、今回のメルマガは読者の方からご質問を頂きましたので出来るかぎりの回答をしたいと思います。
質問内容はこちらです。
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はじめて質問させて頂きます。
4月から新4年生を息子にもつ父親です。
息子のサッカー経歴は、2年生の夏からはじめ約1年半になります。
今までのポジションは、ディフェンダーからはじまりトップと現在はゴールキーパーを主につとめています。
そこで質問です。
所属チームの練習、試合を見ているとゴールキーパーの練習とアドバイスが極めて少なく感じました。
ネットで見てみても、ジュニアサッカーに於いてそういった傾向があるような文面もみました。
なぜなのでしょうか?
ゴールキーパーは唯一ピッチ上で仲間の動きの全体を見れるポジションであり、守りの要だと私は認識しています。
私も小学生では野球、バスケットボール、中学高校とバレーボールに汗を流してきましたが、どのスポーツにおいても何か1つのポジションを軽視するようなスポーツはありませんでした。
やはりジュニアサッカー特有の事なのでしょうか?
ジュニアサッカーに於いてのゴールキーパーの位置ずけを教えて頂きたいのと、息子がゴールキーパーを選んだのは自分から手を挙げ選びました。
もし、ジュニアサッカーに於いてゴールキーパーというポジションにそれほど重要な位置ずけと考えてないにしても、
自分から手を挙げ選んだ息子の少しでも力になってあげたいと考えています。
ネットや書籍を探しても、ゴールキーパーに関してはほんの少しの情報しかありません。
もちろん、いきなりダイビングなど華麗なプレーなどまったく考えておらず、どのスポーツでも基本があってと考えます。
基本的なキャッチング、構え、ポジションどり、ゴロのボールのセービングなどアドバイス頂けるとたすかります。
長い文面で申し訳御座いません。
宜しくお願い致します。
————-ここまで—————-
以上が、ご質問となります。
ゴールキーパーの保護者の気持ちが痛いほどよくわかります。
今回はお父さんからの質問でしたが、お母さんの場合は試合が見れないという悩みもよく聞きます。
さて、少年サッカーにおけるゴールキーパーの技術トレーニングですが
たしかにゴールキーパーとしての専門技術の指導を行っているチームは少ないと言えるかもしれません。
少年サッカーにおけるゴールキーパーは、フィールドプレーヤーのひとりという性格が強く、将来、
11人制のフルピッチでサッカーをするようになってから専門技術を身につけても遅くはないという考え方があります。
少年サッカーでは、誰がどのポジションでもこなせるように指導しましょうという考え方があります。
しかし、勝敗を決める試合では、毎試合ポジションを変えてポジションを理解することはなかなか難しいということも実情です。
多くのコーチがポジションの固定化によるメリットと流動化によるメリットの間に挟まれているのではないかと思います。
ゴールキーパーに必要とされる技術は、セービングなど手だけの技術に加えドイツのノイヤーの影響もあり、バックラインのひとりとして足ワザがしっかりしていることが条件になりつつあります。
少年サッカーでは8人制なので、バックは2バックか3バックです。
ゴールキーパーがバックラインのひとりとして足を用いてプレーすることでチーム力がアップします。
ご質問の主旨からそれてしまいましたが、少年サッカーにおけるゴールキーパーの考え方はわかっていただけたかと思います。
ゴールキーパーの技術については、ここでは制限があるので詳しくお伝え出来ませんが基本となることは、バックと同じように、ボールとゴールを結ぶラインに入るということです。
そして、シュートコースを少しでも狭めるために出来るだけ前に出ること。
これは、バックのシュートブロックのポジショニングと同じです。
セービングについては、専門のゴールキーパーコーチから指導を受けることをオススメします。
少年サッカーでは、都道府県のサッカー協会がゴールキーパー育成クリニックを開催していますので、情報を収集して下さい。
地区レベルのトレセンでもゴールキーパーだけをトレーニングしている地域もあります。
少年サッカーとは言え、将来のゴールキーパー人材発掘を目的としてこのようなイベントがありますので、ぜひ、生の体験をオススメします。
ゴールキーパーはメンタル面の強さと、質問にあるように後ろからの声、つまりコーチングの能力が要求されます。
セービングとコーチングは両輪です。
どのようなコーチングが有効なのか、参考となるチームの試合を見ることや中学生のゲームを見ることも参考になります。
お子さんがみずからゴールキーパーになりたいという気持ちは尊重したいです。
私のチームでも、自分からゴールキーパーをやりたいという子にゴールキーパーを任せるようにしています。
背が大きいから、ボールチャッチが得意だから、という表面的な部分だけでゴールキーパーは務まりません。
自分からゴールキーパーをやりたいという気持ちは、きっとゴールキーパーの魅力を感じているからだと思います。
自分から後ろの選手はだれもない、失点すればゴールキーパーのせいにされてしまうかも知れない。
しかし、味方ゴール前に立ってゴールを守る使命感と相手シュートをチャッチしたり、セービングした時の喜びは、他のポジションでは味わえないとも言えるでしょう。
ゴールキーパーを経験することによって、ボールをカンタンに失うことでシュートにつながってしまうことや、
ボールを大切にすること、キープすることの大切さを学ぶことも出来ます。
ぜひ、手を使えるフィールドプレーヤーとしてのゴールキーパーのポジションを目指して活躍して欲しいと思います。
どのポジションよりも勇気が必要なポジションですが、試合にはなくてはならないポジションです。
チームメイトからリスペクトされるゴールキーパーを目指して頑張って下さい。
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