ボールに触らずボールキープ!体の入れ合いのトレーニング

三浦直弥 講師

こんにちは、三浦です。

試合中でボールキープの場面はけっこう多いものです。ボールキープとは1対1でボールを守る選手と奪う選手の戦いです。ボールコントロールスキルも大切ですが、体と体をぶつけ合って体を入れる、入れさせないという動きが勝負を決めます。

小さい選手でも大きい選手に負けない

トラップやパスが苦手な選手でも、キープの場面では負けないという選手もいます。また、大きい選手が必ずしも有利というわけでなく、小柄な選手でも上手にキープすることができます。

小さい選手がボールをキープしていて、大きい選手が後ろからボールを奪おうとして押し倒してしまうとファウルになります。体の入れ合いは横からなので、うまく体をつかって入らせなければ奪われることはありません。

ボールキープのトレーニング

ボールキープ、体の入れ合いのトレーニングメニューです。昔から取り入れている練習方法でとても簡単です。

①2人ひと組みになる
②背中合わせでボールを挟んで静止した状態になる
③コーチがホイッスルで合図
④選手は反転してボールを保持します
この時ボールに触れません、ボールに触れずに相手とボールの間に体を入れます
⑤10秒後にボールを保持している選手が勝ちです

10秒の間にボールに触ってはいけません。ボールは最初はバウンドして転がりますがすぐに静止します。ボールに触れる状態でキープしますが、ボールに触れてはいけません。この練習ではボールに触れたら負けです。

練習のポイント

練習のポイントは次のとおりです。

①ボールをキープした選手は前かがみにならない、顔を上げる
②ボールを奪う選手は背中から押さない、横からボールと相手の間に入り込む
③相手に入り込ませないように体を回転させる
④ボールをキープした選手は重心を低くする、足を開いてよい
⑤奪う選手は足の間からボールを突かない
⑥ボールをキープした選手は腕を広げてガードしてよい

こんな時にも使える

このメニューは、試合に行った時のウォーミングアップにも使います。試合の前に体をぶつけておくと試合に入ってもすぐにコンタクトプレーを行えます。

おしくらまんじゅうの動きなので冬は体があたたまります。10秒の時間を長めにしてもよいですが、間延びしてしまうので短めがよいでしょう。

チームで行うときはどんどん相手を替えて行います。選手は連勝記録を作れるよう頑張ってもらいます。

応用編

この練習はシンプルでよい練習なのですが、どうしても視線が下がってしまいます。相手からボールを守りつつ、視線をあげるために工夫します。

三浦のチームでは、コーチが頭上高くマーカーを示して選手たちに見せます。色違いのマーカーを用意しておきます。

キープが落ち着いた時間にコーチが「マーカー!」と叫びます、キープしている選手が色を声に出して言います。

補助メニュー

この練習が苦手という選手がいます。やはり筋力を使うので、筋肉のない選手はなかなか勝てません。補助メニューとして次のメニューを自宅や練習後に行うように指導しています。

スクワット

下半身の筋力強化と低い重心の維持が目的です。

  • 足を肩幅に広げ、つま先を少し外側に向けます。
  • 膝を曲げ、腰を後ろに引きながら、太ももが地面と平行になるまで下がります。
  • このとき、背中をまっすぐ保ち、膝がつま先より前に出ないように注意します。
  • 元の位置に戻ります。
  • これを15~20回繰り返します。

ランジ

下半身の安定性とバランスの向上が目的です。

  • 足を腰幅に開いて立ちます。
  • 片足を前に出し、両膝を曲げて体を下げます。後ろの膝が地面に触れる直前まで下がります。
  • 前足で地面を押し、元の位置に戻ります。
  • これを左右交互に15~20回繰り返します。

他にもプランクや体幹トレーニングを指導していますが、正しいフォームで怪我のないように行うよう気をつけています。

試合で使う

試合での1対1のボールキープの場面はボールにタッチすることがほとんどですが、安定しないフォームでボールを触ろうとしてバランスを崩す選手が多いです。

ボールに触れることができる距離になったら慌ててボールを触らないことも大事です。不安定な姿勢でボールをタッチしても思うようなタッチができません。

大事なことは相手に奪われないことです。それだけでじゅうぶんです。この練習で覚えた動きを試合でも使ってみましょう。きっと落ち着いたプレーができるはずです。

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