正しい基礎基本がない

檜垣裕志 講師

コツなんてない

よく、トラップのコツは?
と聞かれて、いつも困ってしまいます。

そもそも、コツってなんだろうって、いつも思います。
コツという安易な言葉で改善できるほど、何事も簡単ではありません。

SNSなんかで、コツや安易に改善できるようなことを言ってる人たちって、プロではないし、上手くもない。
だからプロにもなれないんだろうけど、そういう言葉って、信じたら絶対に良い方向には辿り着くことは出来ないです。

何事も正しい基礎基本があってこそ、最大限に上手くなることに繋がるのですから。

しかし、みんな基礎基本が大事と言いながら、正しい基礎基本を指導している人を僕は知りません。
だって、それらは基礎基本ではなくて、応用だから。

例えば、ボールをコントロールする力もないのに、プロがやるような練習メニューとか、プロの真似事のドリブル、フェイントなどなど、本人は永遠に上手くならないです(それなりの同等レベルでやっているだけで、上手くなっていない)。

上手くはなっていない、サッカーをやってるつもり

「やっているつもり」なのは、結局は正しい基礎基本を知らないのです。

そもそも、安易にアマチュアや素人が指導をすることが大きな問題なのです。
もちろんプロについても、正しい基礎基本、その身につけ方をわかっていて指導をしている人も、ほとんどいませんが。

例えば、利き足を否定すること自体、正しい基礎基本を全くわかっていません。
利き足なんて基本中の基本であり、利き足を正しく使うことは当たり前なのに、それを否定し、それをやらない・やらせないなんて、最悪です。

それでも、サッカーをするという行為は出来ますよ。
上手くならなくても、下手でも、老若男女サッカーをすることは出来ます。

嘘の指導

例えば、「コツ」という言葉でちょっとしたことを行ったら、テレビの通販番組のように魔法みたいに変わったとか、そんなのは嘘です。

正しい基礎基本がないのに、本当に上手くなることなどありません。
そんな「嘘のコツ」で上手くなったように見せることは、本当はプロなら簡単ですよ。

例えば、昨日もアカデミーの低学年クラスでドリブルのポイントを指導したら、いきなり全員変わりました。

しかし、それは、正しい基礎基本を指導しただけであり、子どもたちが本質的に変わったということではありません。
表面的に変わったように見えただけで、次の日にはすぐに悪くなります。

それだけ人間の身体はサッカーが上手くなるようには出来ておらず、悪い癖はすぐついて、上手くなることを阻んでいるのです。

その証拠に、チームに行っている子たちは、ゲームトレーニングをすると途端にボールの持ち方が悪くなります。
何度指摘してもすぐに変わることは出来ません。

悪い癖がつくと、上手くなることがどんどん難しくなります。
良い癖は簡単につくわけがありませんから、最低限の利き足について言っているのです。

利き足を否定し、カニのようなボールの持ち方をしている大人たちが両足、逆足と言っているのですから、最低限の利き足を気をつけない限り、その指導者のように上手くなれず、プロにも繋がらないでしょう。

大人が指導しない方が上手くなる

ほとんどの人は正しい基礎基本を知らず、勝手にアレンジして自分なりに行っています。
プロにもなれていない時点で、何かが間違っているにも関わらず、大人という立場を利用して子どもを指導しているだけですから、本当に厄介です。

結局、そんな大人たちの指導を受けるくらいなら、子どもたちだけでサッカーをやっている方が上手くなります。
その場から大人がいなくなったら、確実に今より上手くなりますよ。

でも、いろいろ言う大人が必ずいますし、間違った情報だらけですから、そういうのがものすごく厄介なのです。
日本は、上手くなることが難しい環境です。

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