二刀流と両利きとは考え方が全く異なる
安易な両利きという言葉
日本人は安易に、両利きという言葉をよく使います。
日本では昔から両方を均等に使えることが良いとされています。
だから、サッカーも利き足ではない足を使えることが良しとされていて、日本全国、両足、両足という言葉ばかりです。
サッカーを全く知らない、やったことがない人まで両足と言いますからね。
今、野球の大谷翔平選手が投手でも打者でも活躍し、「二刀流」という言葉が流行っています。
しかし、その二刀流と両利きは別物であり、考え方は全く違います。
大谷翔平選手は、右手で投げて、左打者としてプレーしています。
人間の身体の使い方には、必ず利き側があり、必ず利き側が中心です。
逆側を使ったからと左右均等とは全く違います。
脳に右脳左脳があるように、左右均等ではなく、左右別物の機能です。
利き側は必ずあり、逆側が使えることにも、脳の構造上、利き側のインプットされたものからの感覚、記憶からの逆側があります。
それもまた、両方全く同じではありません。
それに、右を司るのは左脳、左を司るのは右脳というように、改めて別物です。
だから、両利きは存在しません。
左右は別物
右手でも左手でも投げて活躍することが両利きと言えますが、それでも左右均等ではなく、左右別物を使っているというだけです。
投手と打者というそれが二刀流の考え方であれば、サッカーではFWとして点も取り、GKとしても活躍することでしょう。
大谷翔平選手のような二刀流という考え方であれば、サッカーでは、ブラジルのペレがGKとしてプレーしたこともあり、メキシコのホルへカンポスはGKでありながら、FWとして活躍したこともあり、それこそがサッカーの二刀流と言えるでしょう。
両足を使うことが二刀流という考え方もありますが、左右は均等ではありません。
一番重要なボールを持てる、ボールを取られないための技術について、良いボールの持ち方・置き場所という考え方がない時点で、両足という考え方が間違っているのです。
両足という考えの大きな間違いは、そこにはボールという一点を捕える、ボールという一点に合わせるということがありません。
ボールを捕える、ボールに合わせるためには、利き側という一点が重要になり、両足という考え方では、それが正しく実行されないからです。
ボールという一点を捕えるときには、点と点を合わせる必要があり、それは両足でも、両手でもありません。
そもそも、「両手、両足を均等」に使って活躍した選手はいません。
使い方として、利き側に偏るのは自然であり、当たり前です。
そして、ボールを捕えるのは必ず一点です。
結果として、利き側ではない方を使ったからといっても、それは左右均等とは全く違います。
ボールを持てる技術を正しく知ること
サッカーで言えば、ボールの捕え方に始まり、ボールの置き場所、ボールの持ち方という、そこに正しい考え方が根底にあれば、利き足に絶対的な真理があることがわかります。
その考え方なしに、結果として両方使えることが良いという考え方自体に大きな間違いがあるのです。
だから、ボールを捕える一点がブレて、ボールの捕え方に遅れが生じ、ボールへの合わせ方がズレて、ボールの置き場所もズレて、ボールの持ち方も悪くなるのです。
両足、両足と言う人たちで、そこを見極められている人たちは全くいません。
みんな、ボールの持ち方が悪いです。
それでもサッカーは出来ます。
ただし、最大限には上手くなれず、本当にボールを持てるという楽しさには繋がりません。
ドリブル、フェイント、技というのは、ボールを持てる技術とは全く違います。
それに、利き足を使っていれば良い、というわけでもありません。
利き足、両足というサッカーはそんな単純なものではありませんから。
それでも、両足、利き足という考え方で比較すると、利き足の方が圧倒的に効果があるというだけです。
もともと日本人には両足洗脳がありますから、利き足というだけでは一番重要な部分にはたどり着けません。
根本にボールを持てる技術があってこそ、良いボールの置き場所、良いボールの持ち方、良いボールコントロールという、そこに正しい考え方がある中で、本物の効果となるのですから。
多くは間違った捉え方をしている
こういうことを話していても、正しい捉え方が出来ている人はほとんどいないと思います。
結局、始めは意識していた利き足も、利き足を使っているだけになってしまいますからね。
そうなるとプロセスに間違いが生じて、利き足を使ったという結果でしか捉えられなくなり、反応もすべて遅れていることになります。
ボールを持てる技術について追求し続けていれば、利き足が一番重要になり、そこにはボールの捕え方、ボールへの入り方、ボールの置き場所、ボールの持ち方、ボールコントロールをもっともっと深く追求していくことになります。
理解したつもり、で満足してはダメなのです。
重要なのは、上手くなり続けることですから。
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