【レビュー6】10年早く、この理論に出会っていればよかったという悔しさが湧いてきました。
鈴木コーチの「蹴り方DVD」について指導者目線でレビューしています。
正直言ってこの「蹴り方DVD」を何度も繰り返し見ているうちにもう10年早く、この理論に出会っていればよかったという悔しさが湧いてきました。
と同時に、今、出会ってよかったという安堵感もあります。
僕のように、より多くのサッカー少年少女にキックが上達して欲しいと考える指導者にはぜひ一度手にとってほしいDVDです。
鈴木コーチは、キック上達のためのひとつの方法であり、100人の指導者がいれば、100人の上達法が存在するので、そのひとつだと思ってほしい。
これは鈴木コーチの謙遜であることはすぐにわかります。
僕は選手時代、指導者時代を含めて数多くの指導者と出会いキックの方法や指導方法を教えてもらいました。
足の振り方、軸足の着き方、腕の使い方、目線など、さまざまな技術を教えてもらいました。
ですが、その方法はどれも「大人だから出来ること」だったようです。
小学生の子供には当てはまらない上達法だったようです。
大人のためのキック上達法と小学生のためのキック上達法は違う!
そいういう思いで、小学生向きのキック上達法を探して来ました。
■お子さんのキック力で悩んでいるお父さん、お母さんへ
その僕がいまだに悩んでいるキック上達法について、これほどまで明快に答えを出してくれるとは正直思っていませんでした。
しかも、この上達法は大人も子供も上達出来る方法です。
このDVDのタイトル
「親子で学ぶ!まったく新しいボールの蹴り方」
とても素晴らしいタイトルです。
サッカー少年、少女のお父さん、お母さんの中にはサッカーの技術について詳しくないばかりか、誤解している方もいるかも知れません。
つまり、サッカーで必要なキック力は、体格と比例するので体の小さな自分の子供はキック力がないのでレギュラーになれない。
体が大きくならないとキック力がつかないのなら、小学生のうちはレギュラーになれないかもしれない。
体が小さな子はサッカーに向いていないのかもしれない・・・
僕も指導者として、このような質問を保護者から受けることがあります。
そんな時、僕は練習を見学してもらうことにしています。
それも小学1,2年生の練習です。
小学2年生の選手が、コーナーキックを体全体を使ってキックしてゴール前に届かせている様子を見てもらいます。
また、ペナルティエリアの外からミドルシュートをゴールに突き刺す様子を見てもらいます。
決して特別な子供たちではありません。
どこにでもいる普通の子どもたちです。
そう言って保護者の方々に納得してもらっていました。
そのような経験があるので、鈴木コーチの「蹴り方DVD」で言っている体格は関係ないということについて自信を持って言えるのです。
ただし、僕の場合は、蹴れる子供はなぜ蹴れるようになるのか?
その答えを持っていませんでした。
しかし、今は違います。
「蹴り方DVD」で上達法を学ぶことが出来ました。
保護者の方であっても、お子さんと一緒にDVDを見て、一緒にボールを蹴ることで、蹴り方が上達するでしょう。
大人は大人なりに、子供は子供なりに上達することが出来ます。
ポイントは「固定概念」「思い込み」を取り払うことです。
■キックの習得には時間がかかると思っている指導者の方へ
遠くまで力強いボールを蹴るためには、体格や筋力は必要ないとはわかっているけれど、ボールをミートするコツをつかむためには時間がかかる。
指導者の何割かの方々はそう思っているのではないでしょうか。
他ならない僕がそのひとりでした。
小学4年生時代にはボールを蹴れなかったが、6年生の夏頃になってコーナーキックやフリーキックを蹴れるようになった。
そのような子を過去に数多く見てきた。
きっと、サッカーのキック上達の適齢期というものがあるに違いない。
しかし、他の強豪チームはどのような練習をして小学4年生でもキック力を身につけているのだろう。
鈴木コーチの「蹴り方DVD」で、キックの上達の壁になる固定概念を取り払うことが出来れば、小学4年生でもいいキックが出来る選手をどんどん生み出すことが出来るでしょう。
このDVDを手にしてから、僕は4年生を担当させてもらいました。
目的はキック力向上です。
まだ1ヶ月足らずですが、先週末の練習試合では、他のチームから「展開が大きくていいチームですね」と褒められました。
「蹴り方DVD」の3割ほどしか出来ていませんが、明らかにキックが変わって来ました。
正確なキック、味方への到達度、ボールの速さ、シュートの強さ。
どれもが上達しています。
他の学年のキックも指導してチーム全体を強くして行きたいと思っています。
どの子供も標準装備している「よいキックが出来る能力」を引き出すことが「蹴り方DVD」なので、小手先の技術で一時的に効果がある方法ではありません。
将来に渡って通用する理論なので、選手から感謝されてしまうかもしれません。
指導者は選手の将来に接しているという言葉があります。
よいキックをもった優れた選手を育てたいものです。