スライディングタックルの練習

三浦直弥 講師

三浦です。

少年サッカーにおいて、スライディングタックルの指導はなかなか難しいものです。
基本的な動きを身につけても、いざ試合でチャンレンジするとなると勇気がいります。

試合でスライディングタックルを成功させるためにしっかり練習しておきたいですね。

スライディングタックルとグラウンドコンデション

天然芝や人工芝ではスライディングタックルをしても擦り傷などのケガをすることはありませんが、クレーのグランドだとふくらはぎから太ももにかけて擦り傷ができることもあります。

地表が固く、砂が浮いているようなグラウンドだと、選手たちもスライディングタックルをためらうものです。

公式戦はほとんど人工芝での試合ですが、チームどうしの練習試合だとクレーのグラウンドでの試合になってしまいます。

意外としっかり練習する時間がないスライディングタックルですが、選手たちは試合になるとチャレンジしてみせます。

室内練習で基礎練習を行う

新年度のシーズンに入ってしまうと練習時間がとれないので、冬の室内練習を利用してトレーニングしてみました。

室内でスライディング練習は不可能と思われますが、室内でもスライディング練習はできます。
屋外練習のような汚れが気にならない分、フォーム作りなどに集中できます。

屋外では砂場を使うなど安全対策ができますが、室内ではソックスを履くことはもちろんですが、ジャージのパンツを履くなど、スライディングによる怪我を防止するような配慮で安全対策ができます。

まず基本のフォームを身につけるところから練習しました。

スライディングの形をつくる

ウォーミングアップしたあとにスライディングタックルの練習を始めましたが、まず床に座って開脚してもらいました。

股関節をしっかり伸ばしておきます。
また、必ず手をつくので手首もしっかり回しておきます。

準備ができたところでスライディングの形をつくります。

右足タックルの場合は、床側になるのは折りたたんだ左足になります。
床には左のスネの部分が当たります。

スネ、太もも、お尻、そして手が床につきます。
ここでは肘が曲がるように、指先は足の方向です。
横向きになることが大事ですが、選手たちには利き足が上、反対側の足で滑るよう指導しました。

まっすぐに立った姿勢からいきなりスライディングするのではなく、いったん中腰の姿勢になってからこのフォームになれるように、ボール無しで練習します。
重心を低くする、手をつく、スネから膝をつく、蹴り足を伸ばすという順序になります。

スムーズにできる選手はそこからすっと立ち上がりますが、ここでの目標はフォーム作りです。

ゆっくり走って重心を低くする

次のステップは、3mほどステップしてから重心を低くしてスライディングのフォームに移行する練習です。

ノーステップからスライディングすることはありえないのですが、走る距離は試合のシチュエーションで異なります。

スライディングが苦手な選手は、立ち姿勢からいきなり地面に足を投げ出そうとしてお尻を地面に打ちつけることもあります。

スライディングの前に重心を低くするという動きを繰り返し練習しました。
苦手な選手は歩きのスピードから中腰になり、足を折りたたむ練習をしました。

転がるボールを目標にする

次のステップは目標に向かってスライディングすることです。

コーチが転がしたボールに向かってスライディングします。
フォームが乱れないように、転がるボールを足で蹴り返すようにします。

慣れてきたら、足で止めて立ち上がり、ドリブルでターンすることを目標にします。

クリアーとターンを使い分ける

選手たちには、試合のどの場面でスライディングタックルを使うのかイメージしてもらいました。

タッチライン沿いをドリブルする選手のボールをクリアーする場合は、大きく外に蹴り出すようなスライディングタックルになります。

また、コートから出そうなボールをスライディングで捉えてコート内に残し、ドリブルでターンするという場面もイメージしてもらいました。

クリアーする時は蹴り足を振る動きになります。
ターンの場合は蹴り足でからめとるような動きになります。

相手をつけずにボールに向かう練習

ここまでの段階ではまだ相手をつけていません。
あくまでもボールが転がる方向へ向かってスライディングします。

サッカーのスライディングの場合は、野球のスライディングのように目標が固定されていません。
転がるボールの行方を予測しなければなりません。

自分のスライディングのスピードや伸ばす足のタイミングを知って、スライディングタックルが可能かどうか判断します。

コーチがボールを転がした瞬間にボールを追いかけてスライディングを狙いますが、無理だと思えばスライディングせずにボールを止めてもよいです。

相手がいる場合は、立った姿勢のままボールを奪いに行くと体がぶつかる可能性があるので、体を低くして足だけ伸ばしてボールに向かいます。

次のステップは、ドリブルする相手に並走した場合や正面から向かう場合などバリエーションをつけていきます。

相手をつけてのドリブルは、選手どうしで行う場合に足と足が交錯することが多いので、コーチがドリブルをしてタックルを受けています。

タックルをジャンプでかわした後の着地が、タックルした選手に乗ってしまうこともあります。

相手をつけてのスライディングタックルはもう少し練習をしてから行いたいと思ます。

 

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