チーム全体でのキックの反復練習で上達を目指す

三浦直弥 講師

冬期は大きな大会もなく練習に集中できるので、5年生以下はみっちり基礎練習、6年生は中学サッカーの準備をしています。
5号球を使って練習します。

基礎練習として最優先したい技術はやはり「キック」です。

止める、蹴る、運ぶ、どれも大事ですが、まずキックでボールが動かないと止める技術の練習になりません。

サッカーはボールを蹴れないと試合にならないので、6年生も5年生以下もキックの練習が中心です。

反復練習の目的

キックにはインステップキックやインサイドキックがありますが、どのキックでも繰り返し練習以外に上達方法はありません。

練習方法は2人1組、対面でのキックが一番効率がいいです。

実際の試合では、選手どうしが向かい合ってボールを蹴る場面はほとんどないので、実践的ではありませんが、基礎練習なのでやむを得ません。

向かい合って蹴るという練習を繰り返していると、選手たちの集中力の度合いがよくわかります。

工夫しながら1本、1本蹴る選手もいます。なかなかいいキックができずに時間が過ぎるのを待つような選手もいます。

なかなか良いキックができない選手には、いいキックをしようと思わなくてもよい、集中力を高める練習だと思って、正確に蹴ることだけ意識して練習するように伝えます。

キック練習のオーガナイズ

練習時にキックの反復練習を行う時には、選手がマーカーを持って離れて開始します。
この時に距離や幅などをしっかり決めておくことが望ましいです。

三浦はマーカーも使いますが、石灰を使って20m離したラインを引きます。
低学年はそれよりも短くしたり、高学年はもっと離したりしますが、20mを基準にして、5歩前に出る、5歩下がるという調整をしています。

大事なことは、横の間隔です。
間隔を広くとれるのであれば、できるだけ広くとりたいです。
キックミスやトラップミスでボールが交錯して練習にならないという状況は避けたいです。

グラウンドが狭い場合は、チームを半分に分けて練習するなど工夫が必要です。

球種の蹴り分け

インサイドキックであればグラウンダー限定になりますが、インステップ及びインフロント等を使って浮き球を蹴る場合は、はっきりと伝えます。

浮き球を蹴れない選手が多いと思います。
練習しないから蹴れないので、しっかり練習したいです。

ボールの下に蹴り足を入れるキックは、わかっていてもできていないことが多いです。
遠くへ飛ばなくてもいいので、地面に置いたボールを蹴れるようになりましょう。

どうしても蹴れない場合は、ゴルフのティーアップのようにボールを浮かせる方法で練習します。
古くなったマーカーの穴を大きめにくり抜いてボール置きを作り、工夫して練習しています。

ボールの下を蹴れるので力が入り、ボールが浮きます。
インパクトやスイングを指導しながら、マーカーを外しても浮き球が蹴れるように指導していきます。

利き足優先で練習する

インサイドキックやインステップキックのグラウンダーボールは両足で練習してもよいですが、ロングボールや浮き球の練習では利き足のみの練習にしています。

小学生年代で、両足とも同じようにロングキックが蹴れるようになるためには、とても時間がかかります。
試合ではこのようなキックは利き足しか使わないので、利き足での練習にしています。

上達度合いを知る

このような反復練習を毎回の練習で行い、1ヶ月、2ヶ月経過した時にどれだけ上達したのか選手たちは気がつかないものです。
なんとなく上達したかなあという漠然としたものではなく、モチベーションアップにつながる方法を取り入れていきましょう。

正確なキックを計る方法で選手たちに好評なのが、フリーキックテストです。
ゴールの中心から半径20m~30mの半円を描き、好きな位置からゴールに向かってキックします。

グラウンダーであれば、ゴールの中にカラーコーンで的を作ります。
浮き球であれば、壁を作るなどゲーム性を高めて盛り上げます。

大切なことは、記録を取ることです。
蹴った本数、球種を記録します。動画を取っておくことも良いでしょう。
選手たちが自分で成長を感じることがモチベーションアップになります。

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