引退を発表した遠藤保仁選手のプレーを練習の手本にする

三浦直弥 講師

三浦です。

遠藤保仁選手が現役引退を発表しました。引退後はガンバ大阪で指導者としてスタートするとの事です。

遠藤選手がどんな指導をするのか興味津々です。
遠藤選手が指導した選手が、ガンバ大阪や日本代表でプレーする姿を早く見たいものです。

遠藤選手の出場試合数にあらためて驚く

遠藤保仁選手は、日本代表152試合、J1672試合に出場しました。
ともに歴代1位です。
出場数が多い理由は、それだけの期間、遠藤選手が求められ続けたということです。

大きなケガもなく安定して質の高いプレーをしてチームに貢献し続けた結果と言えます。
さらに、遠藤選手の代わりになる選手もいなかったとも言えるでしょう。

遠藤選手のプレーを指導のお手本にしていた

三浦は、遠藤選手のファンということもあり、遠藤選手の長い現役時代に遠藤選手のプレーをお手本にして指導に活かしていました。

トラップ、パス、1対1、ディフェンス、シュートなどあらゆるプレーがお手本になりました。

その中でもお手本にしたいのは「周りを見る」という技術です。

少年サッカーで指導すべき項目のひとつに「視野の確保」があります。
ボールをコントロールするスキルを磨きながら、試合の中で活きたプレーをするためには、周りを見る能力が必要です。

小学生年代で周りを見る能力を身につけることで、中学、高校での伸びに関わってきます。

遠藤選手はいつ周りを見ているのか?

遠藤選手は視野が広く、遠くまで見えていることで有名でした。
それも、ボールを扱いながら視野を確保しているので、いつ見ているんだろうと不思議に思いました。

例えば、スルーパスを出す場面ですが、ボールを持つ前に見ているというのでは早すぎます。
ボールを持ってからパスを出すまでのわずかな時間で状況が変わります。

遠藤選手を見ていると、パスを蹴る直前まで周りを見ているようです。
逆に、周りを見ている時はボールを見ていません。

パスを受ける寸前にボールを見て、顔を上げ、パスを出す寸前まで周りを見ているというプレーを繰り返しているように見えます。

パスを出す寸前まで周りを見ているということは、ボールを見る時間は極めて短く、ボールをちらっと見るだけで正確にコントロールする能力があるということになります。

つまり、遠藤選手の「周りを見る能力」は、ボールを正確に扱える技術が土台になっていると言えるでしょう。

ボールを見る時間を短くする

ボールを扱うトレーニングをする時に、ボールをよく見よう、しっかり見ようと声がけをしています。

サッカーの指導においては間違いではないのですが、ある程度ボールを扱うことができるようになったら、ボールを見る時間を短くする必要があります。

そうしないと、遠藤選手のようにボールをチラッと見るだけで正確なコントロールができるようになりません。

ボールをじっと見続けることで、周りを見る時間を失うこと、サッカーでは周りを見ることとボールを見ることは同じくらい大事だということを伝えたいです。

ボールばかり見てしまう小学生

サッカーを始めたばかりでまだまだボール扱いに自信がないサッカー少年は、足もとにあるボールを見続けているので、顔を上げて周りを見ることができません。

ファーストタッチでボールを思わぬ方向に弾いてしまうと、慌てて次のタッチで落ち着かせようとします。
この間、顔を下げたままボールを見続けてしまいます。

ツータッチ、スリータッチと重ねているうちに、相手が目の前に寄せて来てボールを奪われてしまうでしょう。

やはり、足もとにしっかりと止めることができないと顔も上がらず周りを見ることもできません。

ボールから目を離す方法を自主練習で行う

ボールを見る時間を極力短くして顔を上げる練習をひとりで行う方法があります。
それはボールリフティングです。

ボールを蹴る瞬間はボールを見ますが、真っ直ぐボールが上がっているなら、ボールから目を離せるはずです。

このトレーニングは特別珍しくなく、多くの指導者が取り入れているでしょう。

ただし、ボールから目を離した時に漠然と宙を見るのではなく、目標物を見ることで効果があがります。

目標物は動くもの、変化するのがよいです。

保護者や兄弟がパートナーになって、10mくらい離れた場所に立ち、歩いて移動しながら、色の違うマーカーを交互に示すという方法が、面白く、効果がある方法です。

リフティングする選手は、顔を上げた瞬間にパートナーを捉え、さらに示されたマーカーの色を伝えます。

意外にリフティングをミスしてしまうので、おすすめの方法です。
このような基本的なトレーニングでも、ボールを見る時間を短くすることが可能です。工夫してみてください。

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