【なでしこジャパンから学ぶ】宮澤ひなた選手得点王受賞その決定力の理由は
三浦です。
8月22日、2023年女子ワールドカップは決勝を迎え、スペイン対イングランドの激戦の末、スペインが初優勝を果たし、大会の幕を閉じました。
日本代表はベスト8に進出し、宮澤ひなた選手が5得点で得点王(ゴールデンブーツ賞)に輝きました。2011年ドイツ大会で日本代表が優勝した時は、澤穂希選手が5得点で得点王になりました。
日本選手2人目の得点王は誇らしいです。
宮澤選手は、2022年の東京オリンピックでは出場機会に恵まれず、W杯も初出場でしたが、世界最高峰の舞台で大活躍しました。
宮澤選手のゴールの秘密は、以下の3つにあると考えられます。
目次
抜群のスピードとシュート力
宮澤選手は、スピードとシュート力が長所です。
スピードについては、50m走の記録が6秒8だそうです。サッカーでは100m走より50m走の記録が試合で通用する速さと言われますが、スプリント力が優れていることはMFやFWにとって大きな武器です。
ゴールゲッターとしては、試合中に何度もスプリントを繰り返す必要がありますが、何度スプリントしても疲れ知らずというスタミナも彼女の長所ですね。
160cmと小柄ながら、加速力と瞬発力は抜群で、相手を置き去りにするドリブル突破が得意です。また、右足、左足ともに強烈かつ正確なシュートを打つことができます。
シュート力は、ゴールに向けて強烈なボールを放つというより、GKが取れないコースに正確に流し込むという決定力が評価されています。
グラウンダーで狙いすましたように蹴るシュートはコースもいいですが、タイミングがいいと思います。宮澤選手がしっかり足元でボールをコントロールしているので、うかつにチャージやスライディングもできません。
GKが動きを止めようとするタイミングを狙うので、GKも対応が難しいです。
宮澤選手はW杯で多くのゴールを決めました。特に、ザンビア戦で先制点を決めたドリブル突破は、世界中のサッカーファンを驚かせました。
ノルウェー戦の1点目はノルウェーのオウンゴールでしたが、宮澤選手がサイドから放ったクロスをノルウェー選手がクリアミスをしてコースが変わりゴールに入ってしまいました。
運も兼ね備えているな、と思いました。もしオウンゴールでなければ6点でしたね。
冷静な判断力と的確なポジショニング
宮澤選手は、状況判断力とポジショニング能力にも優れています。相手の守備の隙を見逃さず、決定的なチャンスを創出することができます。また、ゴールに近い位置でボールを受けても、慌てることなく冷静にシュートを打つことができます。
W杯では、相手DFのプレスを受けながらも、正確なパスを出してチャンスを演出する場面もありました。また、ゴール前に飛び込んできて、こぼれ球を押し込むなど、得点への嗅覚も鋭かったですね。
常にゴールを狙う貪欲さ
宮澤選手は、常にゴールを狙う貪欲さを持っています。ゴール前でシュートを打つチャンスがあれば、迷わずシュートを打ちます。また、ゴールを決めた後も、満足することなく次のゴールを目指しています。
W杯では、ザンビア戦で2ゴール、スペイン戦で2ゴール、ノルウェー戦で1ゴールを決めましたが、いずれもゴール前で冷静にシュートを打つことができました。
宮澤選手は23歳という若さですが、すでに世界トップクラスのFWの1人です。
前回の2019年W杯ではアメリカのラピノー選手がゴールデンブーツ賞を受賞しましたが、今大会ではアメリカはスウェーデンにPK戦の末敗退しています。今年38歳のラピノーに代わりゴールデンブーツを受賞したのは23歳の宮澤ひなたですが、世代交代を感じますね。
今後も、スピード、シュート力、判断力、貪欲さといった武器を磨き続け、日本代表の攻撃を牽引していくことが期待されます。
少年サッカーで学んでほしい宮澤選手のプレー
力まずコースを狙うシュート
サッカーを楽しむ少年少女にも人気の宮澤選手ですが、三浦は宮澤選手のこういうところを学んで欲しいと考えています。
ます1つ目は、サッカーは相手ゴールにシュートすることが目的ですが、思い切りボールを蹴ることがシュートではなく、コースとタイミングが大事だということです。
強くボールを蹴ろうとすれば、多くの選手は力んでしまいます。力んで蹴ったボールはバーを超えることが多いものです。
冷静にコースを読んで、タイミングよくシュートを放つことを、たとえ大舞台でも成し遂げることができた宮澤選手のプレーは、多くのサッカー少年少女の脳裏に焼きつけられたと思います。
相手の裏を狙う動き出し
カウンター攻撃で得点に結びつけている宮澤選手ですが、スプリント能力の高さだけではカウンターは成功しません。動き出しのタイミングが宮澤選手の持ち味だと思います。
スルーパスやカウンターを狙うためにはボールだけでなく相手選手、味方選手の位置や様子をよく見て、ボールが出される前に動き出す必要があります。
そのためには、小学生はボールウォッチャーにならないよう注意しなければなりません。ボールばかり見ていてはピッチ内の様子を把握することはできません。
少年サッカーの選手が今でもすぐに取り組めることは、力まずにシュートを打てるようになることと、周りを見て素早い判断をすることです。
プレッシャーと戦いながら常にゴールを狙う
最後に、得点王になる選手は他の選手以上にゴールを狙う気持ちがあります。と同時にゴールに近い位置にいるのでボールが集まってきます。
ボールが集まってくるということは、相手チームの強いプレッシャーを受けるということです。
クールに見える宮澤選手ですが、相手チームのプレッシャーと味方の期待というプレッシャーと戦いながら結果を出している、スキルだけでなく「強いメンタル」が大事である、ということも学んで欲しいです。
まとめ
160センチ48キロという小柄な宮澤選手がゴールデンブーツを受賞したことで、多くの女子選手に自信をもたらしたのではないでしょうか。
忘れていけないのは、宮澤選手のゴールには宮澤選手にパスを渡した選手がいるということです。ゴールはひとりだけでは生まれません。味方との連携が必要です。
攻撃でのサポート(ボールを渡す、ボールを受ける)について、理解してプレーできるよう基礎をしっかりトレーニングしていきたいですね。
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