【なでしこジャパンから学ぶ】インターセプトやカバーリングに見る守備の基本
三浦です。
なでしこジャパンの試合から少年サッカーの上達に役立つプレーを選んでチームの選手たちに伝えています。
ザンビア戦は5‐0で勝ち、コスタリカ戦は2-0で勝ちました。この2試合を見て、サイド攻撃やクロスボールの入れ方、ボールを持ってシュートを打つまでの動きについて学びました。
次のスペイン戦は一方的な攻撃は難しいでしょう。なでしこジャパンの守備力の見せどころになるかも知れません。
ここでは、1次リーグの2試合で見たなでしこジャパンの守備について解説していきます。
前から奪いに行く
なでしこジャパンと少年サッカーで共通することは、前線から積極的にプレスをかけていって相手エンドで奪うという戦い方です。
フォアチェック、またはショートカウンターと呼ばれることもありますが、相手エンドでボールを奪うことで、少ない手数でシュートまで持っていけることがメリットです。
少年サッカーの場合もこの守備は有効です。サッカーを始めて間もない場合は相手の攻撃スキルが未熟ということもあり、相手エンドでボールを持っている選手にプレッシャーをかけることでパスミスが起きやすくなります。
パスミスをカットすれば目の前にはゴールです。シュートチャンスが生まれます。
自軍エンドで引いて守ると相手チームにロングボールを入れられます。なでしこジャパンは空中戦が強いとは言えません。攻撃の芽を早い段階で潰すことが守備のポイントとなるので、やはり相手エンドでの守備が重要になるでしょう。
インターセプトする前の動き方
サッカーの守備はいろいろな方法がありますが、インターセプトでボールを奪うことがベストとされています。
ボールを奪った瞬間に攻撃に転じることができるからです。
特に前からのプレッシャーでボールを奪う場合は、奪ってからなるべく早くシュートまで持っていきたいのでインターセプトを狙ってボールを奪うことが有利となります。
なでしこジャパンの選手たちもインターセプトを狙えるシーンでは積極的にインターセプトを行っています。
コスタリカ戦の後半はコスタリカにボールを保持される(意図的にボールを持たせていたのかも知れません)時間帯がありました。
なでしこジャパンは中盤で何度かインターセプトに成功していますが、その時の動きが少年サッカーでも参考になります。
インターセプトは自分のマークする相手にパスが出た瞬間に相手の前に出てパスカットします。
マークする時、相手にぴったりくっついているとマーク相手にパスは出てきません。マークから離れた時にパスが出てきます。
いったん離れるように見せかけてパスを誘い、マーク相手の前に出て、パスをカットする。
このような動きで相手のパスをカット(インターセプト)に成功する場面が多いです。
少年サッカーでもこの動きは有効です。成功するポイントはボールばかり見ないことでしょう。
ボールを持った相手とマーク相手の両方を見ることが大事です。
スタートを切るタイミングが良ければ特別足が速くなくてもインターセプトは成功します。
ぜひ練習でトライしてください。
なでしこジャパンはスペイン戦でハードな守備を強いられるでしょう。試合が拮抗してくればスタミナに自信があるなでしこジャパンのインターセプトでチャンスが作れそうです。
センターバック熊谷選手のポジショニング
2011年W杯ドイツ大会での優勝メンバーで、今回は4度目のワールドカップ出場となる熊谷紗希選手がセンターバックを務めています。池田監督からキャプテンも任されています。
ザンビア戦、コスタリカ戦とも無失点ですが、熊谷選手がディフェンス陣を上手くまとめているからだと思います。
3バックのなでしこジャパンでは熊谷選手が中央にポジショニングしています。
少年サッカーでも3バックで試合をするチームが多いので、守備においては熊谷選手のプレーが参考になるかも知れません。
ただし、なでしこジャパンは3-4-2-1というシステムなので、熊谷選手の前に長谷川選手や長野選手の2ボランチがいます。
少年サッカーではセンターバックの前は1人のセンターハーフか1人のボランチでしょう。少年サッカーのセンターバックはボランチの役割も持っていると言えます。
熊谷選手の動きで参考になるのは、カバーリングの意識です。自分より前でボールを下げるようなパスが出された場合は、トラップミスのカバーリングを意識してポジションを下げます。
テレビ、ネット配信はボールを中心に放送しているので熊谷選手の動きが映らない場合が多いですが、テレビ放送なら録画して見直して見るとよいでしょう。
熊谷選手が前に出なければならない時は両サイドのバックがしっかりとカバーリングに回っています。この連携もメリハリが効いてわかりやすいです。
後ろを振り返りながらボールにアプローチしていくプレー
なでしこジャパンの選手たちがあまりにも自然に行っているので少年サッカーの選手たちには気がつかないプレーもあります。
例えばスペースに転がるルーズボールをマイボールにしようと走る場面です。
なでしこジャパンの選手は走りながら後ろを振り返り周りを確認しています。
何でもないようなプレーですが、少年サッカーの場合はこのようなプレーをごく自然に行っている選手は少ないのではないでしょうか。
特に背後の状況を意識することは、ボールを持っている場面、ボールを持ってない場面でも大事なことです。
背後の状況を周りの選手が声をかけることもよいプレーです。自分でも確認する、周りもサポートするという事です。
まとめ
なでしこジャパンをはじめ女子サッカーを見ていると、男子サッカーにはない基本に対する忠実さを感じます。
三浦は女子サッカーの指導経験はありませんが、育成段階の指導者が基本をとても大事にしながら育ててきた成果が出ているのだと思います。
失点しないこと、シュートを打たせないこと、そして相手のボールを奪うことが守備の原点です。なでしこジャパンの守備力が世界にどこまで通用するか楽しみです。
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