【少年サッカー】1対1の守備について(3/3)
三浦です。
少年サッカーにおける1対1の強化方法として守備について解説しています。
1対1の守備の場面はいろいろありますが、ここではボールを持つ相手からボールを奪うことについて解説します。
1対1の守備はコンタクトプレー
ボールを持った相手にプレッシャーをかけボールを奪うプレーは接触を伴うプレーです。
体が小さな選手やコンタクトプレーが苦手な選手にとって避けたいプレーのひとつかも知れません。
1対1の守備イコール体のぶつけ合いではありません。バランスを崩さずボールを触ることができればボールを奪うチャンスがやってきます。
積極的に体を当てることはしませんが、全く体を接触することなくボールを奪うことは出来ません。
チャレンジするのはボールに対してです。
相手の体に対してチャレンジするのではありません。しかし、ボールにチャレンジした結果、相手の体との接触はやむを得ないものです。
接触プレーが苦手な選手
三浦のチームでは、小学1、2年生の練習メニューとして「鬼ごっこ」を取り入れています。
目的は、ステップワークを良くすること、周りをよく見ること、仲間、味方どうし声を掛け合うことなどがあげられます。
さまざまな効果がありますが、大きな効果のひとつとして「接触プレーが平気になる」ことがあげられます。
相手の体に触れること、相手に触れられることに慣れることは、サッカーでは大事なことです。
三浦の経験ですが、小学生の中・高学年(4年生以上)からサッカーを始めた選手の中には接触プレーになかなか慣れない選手もいました。
接触プレーが苦手な選手は対人プレーに対して消極的になってしまいます。
ボールリフティングやドリブルが上達しても、相手との接触があるプレーでは思うようなプレーが出来ず、試合でも消極的になってしまいます。
サッカーが向いていないと悩む選手もいましたが、中学生になるとすっかり慣れる選手もいました。
やはり少年サッカーは低学年から始めた方がいろいろな面でメリットが大きいと感じています。
恐怖心からの軽い守備
ボールを奪う時、足先だけでボールを奪おうとするプレーは「軽い守備」と呼ばれます。
練習や試合中にこのようなプレーをするとコーチよりも仲間から「軽い!」と言われることもあります。
原因はいろいろあげられます。
ディフェンスの技術が未熟なことや、サッカー経験が浅いことなどに加え、ボールを奪おうとしてミスをしたらどうしようという不安もあることでしょう。
しかし、多くの場合は、フィジカルコンタクトを恐れることが理由にあげられます。
腰が引けて、後ろ足に体重が乗った状態で足を指しだすので、ボールに触れることが出来ても、再び相手にボールを触られてしまい、結果、奪い取ることはできません。
相手の近くに寄ればもっと足が出せるはず
本来、ボールを奪うことはボールへのチャレンジになるべきです。
日本代表選手が海外チームで体を張ったプレーを評価されていることから、サッカーの守備には屈強な体と果敢なフィジカルコンタクトが必要というイメージがあるようです。
もともと日本人は体格的に恵まれていないので、世界と闘うためには必要以上にフィジカルを強化しなければならないのかも知れません。
しかし、それは国際レベルのプレーの話です。育成年代の小学生にその理論を当てはめることには疑問があります。
体を当てて相手のバランスを崩し、相手がボールをコントロール出来なくなった状態にしてボールを奪うという理論で指導することもあるでしょう。
しかし、ボールを奪うのはやはり足なのです。
相手にしっかり密着する必要はあるかも知れませんが、それは足でボールを奪うために体を使うということであり、体を当ててバランスを崩すことではありません。
自分のバランスを崩すことなく、素早く何度も足が出せる能力を磨くことが大事と考えます。
腕を上手に使う
1対1の攻撃でも書きましたが、対人プレーにおける腕の使い方はとても重要です。
体をガツンと当てることとは違い、相手の自由を制限するテクニックとしての腕の使い方は、小学生年代もしっかり練習して身につけたいです。
攻撃の場面の腕の使い方は、プレーエリアを確保するという意味があります。
守備の場面の腕の使い方は、相手のプレーエリアに入っていくという意味になります。
腕の付け根は肩です。肩の下には腰があります。腕を入れることで肩と腰が入り、相手の動きを制限することができます。
決して体を当てているのではありません。体を当てずに体を使ってボールを奪う動きです。
体の小さな選手でも、体の大きな選手に対して勇気を持って対応すれば奪えるチャンスを作ることができます。
相手とボールの間に体を入れることができればボールに足が届きます。ボールを止めるなり、引くなり、好きなように奪ってください。
もちろん、ユニフォームを引っ張ることや手で押すこと、抑えることはファウルにつながるので注意します。
まとめ
1対1の守備は対人プレーそのものです。対人プレーはサッカーでは避けて通れません。
相手と触れることが苦手という選手は、相手に触れることは体を当てることでないことを理解して、少しずつ慣れていくようにしましょう。
いつの間にか対人プレーが得意になっているかも知れません。
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