【少年サッカー】1対1の守備について(2/3)
三浦です。
1対1の攻守について解説しています。
前回は守備の目的についての理解や、ボールを奪うプレーの優先順位について解説しました。
インターセプトやトラップの瞬間を狙うことが優先されますが、それでも相手がボールをしっかりと持ってしまったらどうすればいいでしょうか。
プレーを遅らせる
スタートが遅れ、トラップの瞬間も狙えず、ワンサイドカットも出来ない。
相手がドリブルを開始してパスや突破を狙っている。
そんな状態になることが問題ですが、試合中にはいろいろな事情があるでしょう。
相手をフリーにしないこと。それだけでも守備のひとつになります。
相手の前に立つと距離を詰めたくなります。
相手はそのタイミングを狙っているので、不用意に立ち止まったり、前に出ることはオススメしません。
ドリブルスピードをあげさせない
トップスピードでドリブルする選手を止めることはなかなか難しいです。
これは、少年サッカーでも大人のサッカーでも同じです。
スピードに乗ったドリブルは、目の前に相手が立っても少しコースを変えるだけで相手を置き去りにできます。
抜かれた選手は追いつくこともできません。カウンター攻撃が成功する理由はこのスピードドリブルにあります。
スピードに乗った相手を止めることは難しいので、相手がスピードをあげられないようにすることが大事です。
相手がボールを持った時に眼の前に大きなスペースがあれば容易にスピードアップが出来ます。
スピードをあげさせないためにはスペースを与えないこと、つまり、スペースに入ることです。
相手のボールを奪おうとせず、スペースに入ることでスピードアップを防げます。
相手がまだスピードをあげていない状態であれば、バックステップやクロスステップで相手との間合いを保ちつつ後退することも可能です。
さらに、この時、相手がゴール方向に進もうとしているのであれば、外側へ追いやる位置に立つことが大事です。
このようなプレーをディレイといいます。
少年サッカーでは、「遅らせろー」というコーチの指示が飛ぶのでよくわかります。
ディレイの目的
相手は1人でドリブルをしかけていますが、守備がついているので突破を狙ってきます。
守備側は相手を遅らせて時間を稼いでいる間にカバーリングの選手を待ちます。
攻撃側はドリブルする選手のサポートについてパスを受けようとします。
サポートとカバーのどちらが早いか!これがサッカーの面白いところです。
技術も必要ですが、状況を判断する能力が試されます。
1対1からの展開
1対1の場面からどちらが先に2対1の場面を作ることができるか。
サッカーはスキルと判断力が大事と言われますが、スキルと判断力の優れている選手やチームは、時間とスペースを味方につけることができます。
実際の試合では、2対1の場面を作ったすぐ後に2対2の場面が生まれます。
さらに、3対2、3対3と広がっていくのがサッカーの試合の仕組みです。
ボールに関わる選手を攻撃と守備のどちらが早く揃えることができるか、まさに時間とスペースの戦いです。
走るスピードやスプリントを何度も繰り返すことができるスタミナがサッカーで重要と言われる理由は、まさにこのような場面があるからです。
1対1から1対2の守備でボールを奪う
さて、基本となる1対1の守備では、カバーリングの選手が対応できる状況になったら、相手のプレーを遅らせている味方とコミュニケーションをとります。
「自分がカバーにはいったから、いつでもチャレンジしていいぞ。後ろはまかせろ!」
このようなコミュニケーションです。
ドリブルを止めようと間合いを詰める選手は、正面から奪いに行くことはなく、相手と並走しながら自由を奪います。
相手の自由を奪ったところにカバーの選手が入ってボールを奪うことが理想です。
このような場面では、たとえカバーの選手が対応できるからと言って、簡単に飛び込むことは避けたいです。
体の正面から足を広げて奪いに行くと簡単にかわされてしまいます。
場合にもよりますがタックルも避けたいところです。タックルすると起き上がるまで時間がかかり、カバーの選手がボールを奪った後の攻撃への参加が遅れてしまいます。
また、簡単に抜かれた時にカバーの選手が対応せざるを得ないのですが、カバーの選手のさらなるカバーがいない状況になります。
つまり、相手にとっては、1対1の後に、また1対1となり、1対2で数的不利という場面にならないのです。
また、相手は1人しかいないと思って突破のドリブルをしかけたが、そこを狙っていたカバーの選手がスッと現れてボールを取られてしまった。
このようなポジショニングもディフェンスでは身につけたいですね。
まとめ
1対1の守備では、判断が早ければ早いほどよい守備ができることがわかります。
判断を早くするためには、ボールばかり見ないこと、相手や味方の位置や様子を見ることが大事です。
視野を広げることが1対1の攻守の能力を上げるための秘訣と言えます。
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